Z3 compact(D5833)のレビューを書いていきます。
SO-02Gも発売されましたので、Z3と迷っている人の参考になればと。

欲しくなる魅力、Z3 Compactの魅力

「なぜ?」両方とも買ってしまったのか?という話からすると、当初の計画だったZL2とZ3の2台持ち、もしくはisai FL(これはそろそろ書いておかないと)とZ3の2台持ちを断念するぐらい両方とも重く、サイズが大きいことにあります。
特にレビューすることもないかなと思って放っておきましたけど、303SHを買って以降、通話端末サイズの限界としてはこれぐらいじゃないかなあと思って、んじゃとりあえず買ってみるかぐらいの話でした。あとは、モックのグリーンが意外と好み(ターコイズとエメラルドグリーンのちょうど中間ぐらい?)で、前回のZ1c/Z1fの時にイエローを買えないまま生産終了となってしまった(MNP一括0の時にはイエローはすでにほとんどのお店で完売していた)うえ、1mobileshopやEXPANSYSなどでもこのカラーは即完売次回入荷未定とかそういう状況なので、待ったなしと言わんばかりに買ってしまったというわけです。(今は結構改善されている模様)
ただ、なぜここまで盛り上がってしまったのか?というのはよく分からないまま。本気で気づけば手元にあったという話です。確実に買うという意思があったZ3とはちょっと違います。


Z3とZ3cの関係をわかりやすく例えるとiPhone6とiPhone6 Plusの関係だと思うんだけど、サイズ的に近いのは303SHと302SH/304SHだと思います。
4.6インチと5.2インチ。その差0.6インチのサイズですが、並べてみるとこんな感じになります。
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えらくデカく感じるZ3と、それほど大きくない感じのZ3c。
これだけ見ると、Z3cのほうがバランスがよく見えるね。Z3よりポップな感じがそう映るのかよく分からないですね。

分からないまま色々話をするのもアレなんで、とりあえずこれがZ3cの魅力とか、魔力とか、そういうものとして定義しておきます。

魅力1、サイズを確認してみる。

それでは、まずこのサイズ感を確認してみましょう。
手持ちサイズ感が自分の中で最高だと思っているXPERIA ZLよりのサイズと、参考主要モデルを一気に並べてみます。

ZL 131 × 69 × 9.8 mm 151g (5.0インチ)
A 131 × 67 × 10.5 mm 141g (4.7インチ)
Z1f 127 × 65 × 9.4 mm 140g(4.3インチ)
Z3c 127 × 65 × 8.6 mm 129g (4.6インチ)

参考
XPERIA M2 139 × 71 × 8.6 mm 148g (4.8インチ)
303SH 124 × 63 × 9.8 mm 117g (4.5インチ)
302SH 132 × 70 × 9.9 mm 147g (5.2インチ)
iPhone6 146 × 72 × 6.9 mm 129g (4.7インチ)
iPhone5S 124 × 59 × 7.6 mm 112g (4.0インチ)

こんな感じ。
まずZ1fとの比較ですけど、これは単純に技術の進歩ということで片付けていいんじゃないかという話です。

ZLを持っていて、Z1fが発表され実際に店頭に出回った時に、手に持った時の感覚がZLよりZ1fのほうが明らかに重たい(言い換えれば中身が詰まってる)感じがしました。
横と厚さの0.4mm、そして10gぐらいは、人間の手では誤差の範囲になりうるものなのだなと痛感。収まりはよかったですよ。

iPhone5(仮想5S)、302SH、303SH、XPERIA M2などを使っていますが、明らかに軽いと思ったのは303SHとiPhone5です。
言い換えれば、120gを切るぐらい軽くしないと、ZLと大差ない感覚でなんかサイズの割に重くない?という感覚になってしまうのですね。(302SHはシャープ版ZLだからしょうがない)
今回のZ3cは303SHと同じく、「見た目ほど重くない」「見た目通り」の重さに収まっています。これがZ1fとの大きな違いかなと思います。

ちなみにここまで来て303SHを褒めるのもおかしいのですが、スマホとしての持ちやすさで言えば303SHに軍配が上がるかなと思います。
なんやかんやでスクエア型よりラウンド型のほうが手に馴染むというのはウソではなく、1台持ちでWebやゲームなどで使う場合は、303SHのほうが好みです。
反面、通話などで握るというような状況にはZ3cのほうが適しているとも感じています。普段どのような使用を想定しているかにより、これは分かれますね。
感覚の問題なので、無視してもいいことだとは思うのですが、スマホを選ぶときは、握る位置とか、手の置き方とか、そういう普段のストレスを細かく突き詰めていくために、絶対に納得行くところまでモックを色々触って欲しいというのはあります。
Z3の時にもちょっと書きましたけど、自分の手の感覚でスマホを選ぶ時代が到来してるのだなと実感しています。

魅力2、スペックはZ3に似て非なるものだが

スペックに関しては以下のとおりとなります。
Snapdragon S801 MSM8974AC 2.5GHz
メインメモリ 2GB
ストレージ 16GB
4.6インチHD液晶
2070万画素背面カメラ
DSEE-HX、ハイレゾオーディオ単体再生機能
おサイフケータイ、ワンセグ、VoLTE対応(SO-02Gのみ)
2600mhAバッテリー

ぶっちゃけレビューすることもなく、Z3なんだけどね。
今回は、グローバル版とドコモ版でガラスマ機能以外はほとんど違いがないです。(Z3を選んだ最大の理由がコレだったりするけど)
通常ストレージが32GBだったりするんだろうけど、それはZ1fでも同様だったので驚きはないですね。

個人的に思った点は2つあって、フルHDに対応しなかったこと。これはバッテリー容量の面なのか、単にフルHDのパネル供給が安定しないのかよくわかりませんが、このサイズだとフルHDにする必要もないという判断なのでしょう。
もう1点はMSM8974ACとメインメモリ2GBの組み合わせ。これはPS4のリモートプレイや、単なるコストダウンとの関係もあるのかもしれませんが、液晶がHDで、小型化するのであればMSM8974ABでも良かったんじゃないかなとは思います。一方でメモリに関して、まだまだ高く排熱的にも厳しいであろう3GBを載せず、無難に2GBにしてきたところは評価したいです。

この2点がそのもの感との食い違いを生むとは到底思わず、しかしながらスペック厨的な意見で言えば、現状スペックならフルHD液晶は搭載しても良かったんじゃないかなとは思います。

個人的に魅力になった、ハイレゾオーディオプレイヤー機能

まあ、言わずもがな。再生するだけなら割と最近のスマホでも出来ます。
XPERIAにはDSEE-HXという機能があり、MP3でもハイレゾ相当に再生出来るわけですけど、サイズ的には一番ウォークマンっぽく、複数台持ちには明確に役割分担が出来るのは、バッテリーの持ちを考えるとありがたいです。
まあ、あのあとXBA-H3を買って、DSEE-HXをONにしてみましたが、高音側が尖ってない感じ、ドンシャリのシャリが若干丸くなってる感じに聞こえます。
MDR-NWNC33を挿すとノイズキャンセル機能がONになります。この時はDSEEをONにしても違いがほぼないです。相性の問題か、イヤホンに合わせたイコライザ機能があるせいか、CLEARAUDIO+をONにしたほうが好みの音に変化してくれます。SONYの一部イヤホンではプリセットが入っているので、持ってる場合はそれに合わせてしまうのがいいんじゃないかと思います。
この機能はかなり奥が深く、イコライザとウォークマン機能のエフェクトを組み合わせるだけでかなりのイヤホン/ヘッドホンの音が良くなります。(もちろんそれ相応のイヤホンは必要ですので、別途購入は必要です。)

で、誰向けなの?

ここまで言っていてなんなんだけど、1台持ちでコレを選ぶのはちょっと厳しい気がします。理由は4.6インチでも画面が小さい。もちろんZ1fに比べれば画面もでかいし使っていて不満はないんですけど、どうも小さいかなあと思ってしまいます。
あくまで一つの基準ですが、5インチ以上のスマホの置き換えをする場合、多少なりとも次は大きいサイズを買おうと思うのは当たり前だと思うんです。
ちょい前だとGALAXY Note(SC-05D)が184gとかなり重量級だったわけですが、気づけば5.5インチでZ3より軽いモデルも出ている現在、あえて5インチ台のモデルから4インチ後半の、しかもHD解像度のモデルを買い換える意義が感じられないのです。

そういう点では2年前のSO-01EやL-01Eなどの同インチサイズの機種変更には適していると思います。同時期なので、Z3とターゲットはあまり変わらないです。(ある意味2択出来るのはでかい)
通話主体、タブレットとの2台持ち前提で、Xiで小型というとL-05DとかXPERIA SX(SO-05D)、無理すればF-05DとかN-07Dでテザリングしている方もいるかなとは思いますが、やはりZ3と同じく~Dの機種から買い替えをするのが適していると思います。SO-04Eからの買い替えであれば、多少は考慮してもいいですが、Z1fやA2からの買い替えとかは、カメラやハイレゾ再生機能などに大金を叩き込めるならいいとは思います。

ちなみに理由をずらずら並べましたが、俺の場合みたいに常時2~3台を持ち歩くような人が、あらゆる場面で同じ使い勝手を求める場合には、Z3とZ3cを2台持っていても悪くはないと思います。通話メインのZ3c、ゲームなどの普段使いのZ3、Webや電子書籍や動画閲覧に利用するZ Ultra(isai FL)と3種類持ち歩くと、バッテリー消費が丁度良く3台とも2日ぐらいは使えます。(ただし、コストはかかるんで良いことは殆ど無いけどね)

グローバル版を買う個人的意義

ここまで書いていたんだけど、おっとこれはD5833のレビューだったことを本気で忘れてた。
グローバル版を買った理由としては、LTEのBand対応です。現在は考えなくてもいいのですが、SoftBankでBand8が今後地方展開される場合に備え、さらにdocomoやauでも今後利用可能になるBand28も対応されてるという点が非常に大きいです。
D5803は技適マークがあるので国内でも問題なく使えるのですが、B28に対応していないので、将来的なことを考えればD5833かなと。
ここのところ、週ごとにsimを差し替えて運用しているのですが、そこにOCNのsimを組み入れていて、運用的にキャリアSIMだけで回すことが出来ないのが結構な問題だったりします。
Z3を今後SIMフリー化することになれば解決するのですが、それでもBand1とBand3しか対応しないという問題があったりします。(どうせdocomoでもSoftBankでもこのBandがメインだからどうでもいいんだけど)

SoftBankでも国内販売が予告されているZ3では、最悪もう1台買ってAXGPまで使えるようにしてもいいですが、Z3cはおそらくdocomoからしか出さない可能性が高いこと、あとは単純にZ3のほうが先に発売されたからというのも大きいです。

機能としては、キャリア版Z3はNOTTVとフルセグに対応していて、実際良く使う機能なのでかなり大きい。Z3cはこの機能がないので、グローバル版でもほとんど大差ないだろうという感じです。
まあ、それでも仮に同時発売、月サポがZ3並だった場合は間違いなくZ3cを選んで、そのまま通話専用で使っていたと思います。

まあ、つまりは普段日常的にSIMを入れ替えて使うかどうかということだけで決めてしまったという話です。グローバル版とドコモ版でそこまで値段が変わるわけでもないので、背面のXiロゴとかに耐えられるなら、別にドコモ版でもいいとは思います。

まとめ、Z3とZ3cの違いは、サイズよりも愛着の湧き方かも

最後に魅力だけで正当化するなとも言われてしまいそうですけど、完全に一目ぼれでしょ。好きなモノは好きだからしょうがないという理論で買ったに決まっています。時としてものすごく「これだ!!!」感に苛まれて買うものありますけど、今回のZ3cに関しては、やっぱり愛着というか愛嬌というか、そういう魅力がありますよね。
少し古い感じの例え話をすると、モー娘。で後藤真希的なのがZ3、安倍なつみ的なのがZ3cなんですよね。

Z3はやっぱり万人にオススメできる出来なんですよ。そこんとこZ3cはどうしても「手が小さい人」とか「通話主体」とか理由付けしないとオススメまで行かないんです。某専門学校のCMにて某有名クリエイターが「好きはでかいんですよね」と発言していますが、様々な問題を乗り越えるのは、愛着とかそういうものなんじゃないかなと思っています。(Z3ももちろん好きだけど、なんかイマイチコレジャナイ感があるんだよね)

ま、さんざん機械的に、数値的に上のほうで書いた上で、この結論はねえだろうと思った人も多いと思いますが、それだけこの数週間で湧いてしまったものがあると(生暖かい目で)思ってください。

そんなわけで、XPERIA Z3シリーズの話はこれでおしまい。