2015/07/14追記しました。
はい、セットアップして使い始めて1週間あっという間。なかなかサマになってるじゃないかと思ったり。
XPERIA Zの正統後継機と呼ぶにふさわしい完成度
圧倒的な完成度だったXPERIA Zが発表されたのが2013年の1月。あれから1年9ヶ月経って、ようやくZの正統後継機が登場したというイメージです。
XPERIA Z(SO-01E) 139 × 71 × 7.9 mm 146gXPERIA Z1(SO-01F) 144 × 74 × 8.5 mm 171gXPERIA Z2(SO-03F) 147 × 73 × 8.2 mm 163gXPERIA Z3(SO-01G) 146 × 72 × 7.3 mm 152g
単純なサイズ比較です。持った時の感覚がZと一番近い(Z2は使ってないから正確なところわからないけど)のがZ3です。基本的なスペックはZ1以降ほぼ変わらず(スナドラS800とS801はほぼグラフィック周りの強化がメインなので世代的にはほぼ変わらない)、メモリが3GBになった程度。さらにガラスマ機能だけで言えばZでフルセグ以外はすべて搭載するという状態、後はどこまで原型に近づけ、追い越すかです。思えばZ1を買った時(あれ今年の2月じゃねw)に、外観の高級感に比例した見た目以上の重さのがっかり感。つづくZL2にも安っぽさが地味に出ててがっかり感。本体重量はZ1以降のハイエンドXPERIAの大きな問題だと思っていました。なぜZL最強説をずっと言い続けてるかというと、とにかく重さとサイズがちょうどいいバランスに仕上がっていたからなのです。(この辺はZ3Compactレビューでも書くつもり)こればっかりは言葉では言い表せない難しさがあります。もっと言えば自分の感触には素直にならないと、絶対に投げてしまうという戒めでもあります。ZとZL、それとZ Ultraの3種類を標準仕様として考えるのが、俺自身がいろいろなスマホを使う上での基準点となっているのは間違いないだろうなとは思います。日常的に使う範囲としては150g前後、通話するなら130g程度というのが、ひとつの目標となるレベルだと思ったりします。ただ、素直に言うともっと軽くして欲しい。目標として140g(例えば304SHが137g)を目指して欲しいところです。
話を戻して、多分手の収まりや純粋な親指の移動範囲、重さなどが、持った感覚がZに一番近いと言うのは数値上の証明以外にも、側面を丸めるなどの工夫によるものが大きいです。薄くしたことはもちろん、側面を丸めたことでより手の関節などにフィットしているのだと思います。多少重くともラウンド型にすればカバー出来る感覚と近いです。偶然だと思うのですが、iPhoneも同様の流れなのか、側面が丸くなりました。GALAXYに至ってそこにディスプレイをつけて利便性を上げるなんて方法で解決しようとしたわけです。フィット感を視野に入れたのは、実はすごいスマホの進歩なのかなと。そういう意味で、シャープやLGなどの狭額縁設計とは、目指す方向は同じながらアプローチが違うのかなと。ZLでやれたことだと思うので、いずれXPERIAも狭額縁仕様への移行はあるんじゃないかと思いますけどね。
ちなみに記念写真。
これを見ると思ったよりZL2が相当小さく感じる。そして圧倒的な液晶サイズのisai FL。これをやったらXPERIAじゃないとか言ってるかもしれないけど、ZLは真面目にどうなるとw

対して幅。これは圧勝ですね。7.3mmのZ3と10mm超の左右。実際持ってみるとZL2だけが異様に重い感じを受けますね。
充実してるが頭打ちしているスペック、機能
基本的なスペックSnapdragon S801 MSM8974AC 2.5GHz3GBメモリー32GBストレージ5.2インチFHD液晶もともとS800世代でほぼ完成されたスペック。今後S810が出た時に次のブレイクスルーが来るとは思うので、そういう点では無理にS805搭載じゃなくてもよかったという判断なのだと思います。気づけばS800ベースで1年引っ張ってるというのは、ここ数年のSoCの進化からだいぶ鈍くなっている感じですね。
体感としては、根本的な問題として、もう麻痺しすぎてわからなくなってるんです。強いて言えばがクロックが多少上がり、メモリ3GBになったことでアプリの終了を頻繁にしなくてもアプリが落ちなかったり、ゲームの処理落ちなどが減ったりとかそういうぐらいでしょうか。新UIに変わったおかげと相まって、ZL2よりヌルヌル具合はアップしてると思います。
カメラは他のblogに任せます。
オーディオ的なものだけ若干触れてみます。DSEE-HXという非常に面白い機能を搭載しているのですが、ハイレゾ対応のイヤホンで聴かないとあまり効果がなかったりします。(理由はイヤホン側がハイレゾ出力に対応できてないということだと思われます)結局のところ、手持ちのMDR-NWNC33では無用の長物となってしまっているため、本格的にハイレゾ対応のイヤホンを買おうか思案中。(ちなみにイヤホンは試聴コーナーで試してみています)USB DACにも対応しているのですが、いちいちキャップを外して接続するというのは結構面倒だったりします。キャップの強度的にもどうなんでしょうね。毎度毎度の愚痴として、キャップレスUSBをいい加減に搭載出来ないものかと思います。どうせ海の中とかでカメラ撮るような人はいないんでしょうから、多少防水性能を落としてキャップレスUSBにしてほしいです。
で、結局誰が買うといいの?
直接的には、XPERIA GXなどの型番末尾にDが付くモデル。SoCで言えばスナドラS4世代。Android2.3~4.0初期のモデルが一番ありがたみを感じると思います。本当にちょうど2年ぐらい以上のユーザーですね。理由は簡単で、そろそろデュアルコアや1GBメモリ、ストレージ8GB程度ではスペック不足を感じるころじゃないかなと思うからです。XPERIA Zからの買い替えとなるとどうなのかな?という反面、スナドラS4クアッドでも多少もたつくアプリが出てきたりしているのは事実なので、そういう意味では無理しない範疇でXPERIA Aなども入りますね。S600世代のXPERIAは出てないですが、このあたりから先は今のところまだ現役世代で引っ張れるので、次世代のZまで引っ張ったほうが幸せだと思います。
個人的にはZ1やZ2、ZL2から無理して買い替えする必要はやはりないかなとは思います。どちらにしろ4.4にアップデートされてしまっている以上、(Z1からすると基本的な機能はスペックアップしているけど)OSもハードもほぼ変わりないので買い替えするメリットがあまりに少ないのですね。結局、洗練されて正統後継機になったのは間違いないんだけど、そこまでさかのぼらない限りは、体感的に変化が乏しいんですね。もし本当に買い替えを検討する場合、重さとサイズをよほど重視して、お金をふんだんに使えるなら買っちゃえばと思います。
iPhoneから買い替えという話をしておくと、やはりiOS8に対応出来なかったiPhone4以前か、よくてiPhone4SまではAndroidに機種変しても、それほど体感速度に違和感を感じないと思います。iOSはそういう体感のチューニングが非常にうまく、iOS6世代で今のAndroid4.4並のサクサク感があったので、それにイラッと来ないなら買い替えてもいいと思います。iPhone5とかiPhone5Sであれば、別に買い換える必要はないと思います。(まあ、個人的にはiPhone5Sを高いうちに下取りに出すのは悪く無いとは思いますが)
ちなみに、おそらく次のZが年明けに発表される可能性があり、発表されればZ3はショートリリーフ的な機種となります。そうなると、コレクションとしてもかなり面白い機種なのでそういう価値を見出だせるなら、迷わずに買ってしまっていいと思います。
まとめると- 月サポが終わった端末であれば基本的には買い替え推奨
- 2013年夏以降のモデルはスペック的に特に買い替えする必要はない
- マニア・モノ好きは迷わず買っていい出来
こんなところでしょうかね。
---追記---(2015/07/14)
なんか世の中がXPERIA Z3を賞賛していることに気持ち悪さを感じるので、念のためZ3とZ4を両方持っているユーザーとして書いておくことはいくつかあるかなと思い、追記しておきます。
まず、Z3が出た当時と、現在の状況を理解して欲しいのですが、戦略的にMNP一括0円になってしまう機種は駄目な機種なんです。売りたいけど定価じゃ売れないから販売報奨金を出してまで売るということが、自ずと価値を下げてしまうんですね。Z3Compactの時にもそう思いましたけど、恩恵を受ける側としてはありがたい反面、わざわざ価値を下げてまで世の中に出す意味があるのかな?という疑問は感じます。
2つ目は、今あえてZ3を選ぶ必要性に欠けること。S810搭載モデルが熱問題やバッテリ持ちの問題を抱えていることは明らかではあるんですが、アップデートを重ねることで3D性能がだいぶ改善されたことや、ベンチマーク耐久テストをやってみて、実は発熱ピーク時でもS801搭載モデルの95%以上の性能が出るということ、ある程度アプリを無効化したり、1ヶ月ぐらい使い続けた結果、1日2時間以上使っても2日はバッテリー切れを起こすことはほぼないということで、確証が持てました。(まあ、それぐらいしないと使えないけど、それはZ3でも同じだったと思う)
発熱の問題は未だに解決されていないものの、ほぼ問題がないレベルまでは来ていて、さらに伸びしろがある点を考慮すると、今買うならZ4でも後悔はしないだろうなあと思います。
もちろん、過去に書いたとおり、Z2の時にあった大幅な機能アップデートが5.1以降でありうるという不確定な要素はありますが、グローバル版でもない限りは5.0以降のアップデートはされないだろうと思うので、その場合Z4で追加された機能はZ3との大きな違いとなります。
メリットとしては、完全にハードが枯れてしまっていて、S805がSONYに供給されてない以上は、S801世代のハイエンドモデルであり続けられることと、ハードが安定していること。Z3が本当にバランスがいいことで、Z4のような先鋭的なモデルが霞んでいること。そして、なによりユーザーが多く、いざという時の回避策や、root化、ROM書き換えなどのマニアックな話までZ3はかなり豊富に遊べることですね。単なる電話としての用途から、SIMフリー化、ROM書き換えまで出来る国内向けスマホというのはそうそう多くないので、そういう意味では、Z3を推す意味も十分あるんですね。
この辺かな。自分自身でメリットを享受できるレベルにもよるんだけど、基本的に3キャリアでMNP一括0円でばらまかれたので、とにかく台数と安定性は今のところ国内向けAndroidではずば抜けてると思うんです。それをどう見るかですよね。
俺はZ3が好きですが、Z4も期待値が低かった分どんどん上がっていくので、最終的にどこまで好き度合いが上がっていくかはわからないです。それぐらい2機種とも魅力的なので、個人的には両方共長く使いたい、という希望はあります。まあ、どこまで移り気を引き止めていられるかというのが、個人的な今後の課題だと思います。
追記も含めて、おしまい
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