書こうかどうか迷いに迷って、まあ書いてもそれほど問題ないだろうと思い、とりあえず書いてみることにします。

今回は、1ヶ月前に買って、もう手放したくなったTeclast X80 Plus Dual OSの実機レビューです。
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(右はOnda V820W)

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Windowsタブに興味はあったけど...

昔からそうですけど、2in1は好きなんです。VAIO Duo制覇とか、VAIO Fit15Aとか普通に今でも使ってますしね。
買うのはいいんだけど、ほぼ寝かしというのが問題なだけで、実用性がとにかく低いというのが問題なんですよね。これはほかのデジタル機器でもそうなんだけど、とりあえず後先考えずものを買うから、どうでもいいものがたまっていくわけです。

ほしかった理由としては、単純に1世代進んだAtomのWindowsタブレットでどれぐらい遊べるのかというのが知りたかったという話です。ただ、絶対条件としてAndroidの起動ができるDual OSモデルであること。これはそのうち書きますけどデレステの動作環境テスト(俺はある意味公式より動作環境がわかる気がするけど)で利用しようと思ったわけです。
ただ、失敗というか、どっちにしろそれほど長く使うことは想定してなくて、ある程度テストが終わってしまったらそれっきり処分しようとも思っていたわけですね。

さて、そうなると自然と手っ取り早く入手できるものを買ってしまおうというわけで、ちょうど欲しかった時期にTeclast X80 Plusだったというお話です。
朝一で東映ラジデパに乗り込み、即決で金を払って、そのあと容量不足を補うべくmicroSDXC64GBを選ぶのに1時間かけるというバカバカしい行為に個人的に魅力を感じますねw

キツイぜ、ストレージ16GBのWindows10

めんどくさいのでスペックは簡単に。
Atom X5-Z8300
2GBメモリ
32GBストレージ(ただし、OSごとに16GBずつ割り当て)
8インチWXGA液晶
ま、そんなに目立ったもんでもないですね。
しいて言えば、microHDMIがついてることとぐらいかな。
日本語対応しています。両OSとも初期状態で日本語表示可能です。
IME?知らねえよそんなもん。

なんといっても、Windows10/Android5.1を実装しながら、基本的に16GBしかストレージがないというこの謎仕様がそそります。真面目にどうしたらいいのかわからないんですね。
V820Wを借りててこのあたりの問題は猛烈に実感してるのに、そこから何も学んでいないw
まあ、いつものようにリアルA列車シミュレーターとしての実用性さえあればいいというばかばかしい理由で、とりあえずA列車7をインストールするんだけど、これがWindows10では非常に難易度が上がってて、
  • セキュアブートを解除してテストモードに入る
  • セーフディスクのドライバーに追加する
の2つをやらないとインストールまでたどり着かないわけですね。(やり方は調べてください)もうめんどくさいだけだったらいいんですが、セキュアブートを解除する方法まで調べないといかんわけです。

結局のところ、X80Plusではセキュアブートを解除することなくテストモードに入ることはできるということはわかりました。そこから先はもともと作っておいたドライバーをぶち込んでおしまいです。

あとはそうだな、Chrome、GoogleIME、VLCぐらいかな。これで残り6GBぐらいです。

まだまだ容量には余裕はありますけど、処理速度はかなり厳しめ。
DirectX7世代のゲームだったり、ブラウザゲーでも派手でなければそれほどでもないですが、サブアカウントが関の山かなという話。ぶっちゃけスマホ業界の弊害がこういうところでも出てきてるんですよね。残念ながら通信業界がいかに非常識だったか...
比べちゃいけないんだけど、iPadなりAQUOS Padなりのほうが圧倒的にあらゆる分野で快適なんです。ただ、Windowsのアプリが処理できないという重大な問題があるから、Windowsタブレットにも興味を持つしかないという話です。A列車7というAndroid/iOSアプリが出ないから単純にWindowsじゃないとダメというどうでもいいけど重要な理由がこのタブレットの抱えるジレンマですね。


クラムシェル型Windowsに追いつくことができないタブレットWindows

個人的にはもうあきらめてしまったというのが本音です。
大きな理由は3つあって、
  • ダブルクリック処理がワンタップ処理へOSレベルで変換されないこと
  • ソフトウェアキーボードを使うためには大画面が必要だとわかりきっていたこと
  • Windowsの画面解像度では200%でも8インチレベルは厳しいこと
です。別にタブレットが悪いということではなく、主にOSレベルでの不満ですね。
結局のところ、このあと結構悪乗りで落札したThinkPad X240sを実用レベルまでスペックアップさせてしまって、Windows10で運用してますけど、12.5インチのHD解像度は異様な快適さがあります。
クラムシェルでも2in1でもそうなんですけど、従来のWindowsを一新しない限り、Windowsをタブレットに搭載するのはかなり難しい気がするんです。
操作もそうだし、解像度概念もそうなんですけど、8インチWUXGAでドットバイドットをするととんでもない細かい画面になって、んじゃとばかりにDPIを上げると300%ぐらいになるわけです。別にいいですけど、今度はブラウザの表示率を上げてとか、そういうめんどくさいことがガンガン出てきて、最後にはやめちゃおうってあきらめになっちゃうんですよね。
そもさん、DPIを上げても今度は表示機器がついていかないとか、もうなんだろうのレベルなんですよね。2周ぐらい本末転倒して何のための高解像度なのか?という話になります。
そこんところ、WindowsRTとかContinuumとかはうまいぐらいにごまかし効くとは思うんですけど、どうせスペック戦争になったときに高解像度ディスプレイが登場しちゃうんですから、そこに最適化できていないWindowsはどうしても後れを取ってしまうんですね。

考え方の問題ではあるんですけど、視覚インターフェースと入力インターフェースに根本的な見直しをするか、あくまでWindowsはこうあるべきと押し付けるかでいえば、俺自身は後者の立場なんですね。OSのイメージを覆すのであれば、それはWindows Mobileあたりの仕事だったのに、また中途半端なWindows 10 MobileやらContinuumやらを作ってしまうあたり、そしてマイクロソフトの日本法人があんまり乗り気じゃないあたりが、温度差を感じてしまいますね。


Dual OSは片翼が折れても問題ないwww

何のためのDual OSなのかという話です。
そもそも論、もう一つのテスト用途をメインで使えばいいじゃないという話です。

ご覧いただきましょう、Android5.1でのAntutuの結果がこちら。
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あれ、思ったより低いな。もうちょい行くと思ってた。
おおむねリッチコンテンツはまともに動きます。しいて言えばデレステは3Dモデリングが粗い感じ。なぜか初期設定だと3D軽量が選択されてるので、単純にSoC情報でIntel製だった場合には3D軽量にするとかいう設定がされているんじゃないかと思いますね。
Androidタブレットとしては不足なく、さらに動画支援機能であるIntel ClearVideoテクノロジーが利用可能となっているので、なまじWindowsより動画がヌルヌル綺麗に再生できるという。ハードを限りなく活かしてるのがなぜかAndroid側という謎がありますね。
全体的にS800ぐらいの体感は期待できますから、その点ではそこまで不満を持つことなくタブレットとして使うことはできます。Androidだけどね...

Windowsの初期化に苦労しろ!!

使い終わった後の処理。
初期化するために追加でmicroUSBのハブ、8GBのUSBメモリ、USBキーボードが必要とかいうそんなネタまで最後は提供してくれるなんて、まあどうにかしてるんですよ。考えてみたら16GBのストレージにOSを入れてたら、リカバリイメージなんかないですよね。
優しく概略だけ書いておきます。
  1. USBメモリを「WINPE」という名前でFAT32フォーマットをする。
  2. Waiboでアカウントを作ってリカバリイメージをダウンロードする。
  3. 解凍時にファイルをリネームしたうえで、解凍する。
  4. できたフォルダをUSBメモリにコピーする。
  5. PCを再起動してロゴが出たらキーボードのDELを3回ぐらい連打する。
  6. BIOS表示でUEFI USB Flashどうたらを探して、ブートする。
  7. リカバリーが始まるので、しばらく待つ。
こんだけ。わかるまで3日かかった。
というか、ここで結構勘違いしてたんですけど、リカバリイメージが7GB強あって、NTFSではなくUEFIでブートするにはFAT32でフォーマットして起動するというところがポイントなんですね。(1番の部分)
これは前にもWindows10のインストールでものすごく調べたことなんですが、UEFIってのはなぜかFAT32じゃないとブートできない謎仕様なんですよ。exFATでもブートできないあたり、なんかそういうイジメとか罠とかにしか思えないですね。
もう一点はWaiboのアカウントを作ることかな。これにSMS受信が必要で、Skypeでもなんでもいいらしいんですが、俺はもうめんどいので、来月あたりで番号を切るスマホの番号を突っ込んでおきました。
4つのファイルが圧縮されていて、また全部リネームしなきゃ合成できないので、「X80Plus~001.zip」から「~004.zip」にしておくことが重要です。日本語OSは簡体字が扱えない故の問題ですが、知ってればこの辺は楽勝ですね。


OSの限界とタブレットの可能性を同時に味わうにはいい商品

フル機能使えるWindows10が入って、Android5.1が入って、それでもって14,800円ですからね。製品に文句は言えないです。
Windowsを使うためには追加投資がガンガン必要ですし、常識的にキーボードとマウスを足して使います的な発想を持つのはいい加減タブレットである必要ないでしょ?なんですよね。
ま、だからこそのAndroidなんですね。両方起動できるというのはなにかしらで便利な時があったりするし、タブレットとしても最低限使えるというところに魅力があります。
Miix2の時にも書きましたけど、ブラウザゲーを凄まじく外でやりたいですとか、なんかそういう用途に特化しない限り、Windowsを使うなら中古のLet's Note N9やVersaPro Ultra light VBとかのが便利じゃね?と思いますね。やっぱり1.2キロそこそこで12インチのノートPCがある場合だと作業効率が全然違いますし、何しろいろいろ持たずにそれだけで持ち物が済むのはデカいですよね。ただ重さが1/3か。う~ん。

結論としては、過度な期待もせず、使い倒すならいいんじゃないかなあというところで終わりにしておこうかなと思います。褒められるところが値段とDual OSであることぐらいしかないというのも残念な話ですし、だけど褒めるところが真面目にほぼないんですよね。後に悪乗りで買ったのがThinkPad X240sだったというのもさらに輪をかけて問題だったし、値段差が1万なかったことにより屈辱感を感じてしまうのですなあ。




おしまい