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かっこいいぜ。(ペンギンが)


なんとこのblogではほぼ取り上げないPCの話題です。
取り上げないだけで、VAIO Duo13とか知らないうちに買ってたりしてますし、別に誰かがここを見て買おうと思う頃には新品なんぞないわけで、そういう意識低い系の意識は高いわけです。

でだ。今回これを書こうと思ったのは、PCはパーツ交換で修理できるからといってむやみに買い足して行くと総額がとんでもないことになるという見本を見せ、「ああ、やっぱりあの時奮発していいのを買えばよかったんだよな」と思わる準備をするだけのためです。
金の失い方ハンパない。だけどそれに見合うPCがちゃんと出来上がったからなんとなく書いておこうかなと思ったわけです。


これまでのまとめ

事の発端は、2015/11/24までさかのぼり。
ヤフオクでThinkPad X1 Carbonを落札したことに始まります。

主なスペック
Core i5-4300U
4GBメモリ
128GB SSD
WQHDタッチパネル液晶
指紋センサー、英語バックライト付きキーボード
動作不安定

この時、37,000円。お、安い買い物じゃんと思ったアナタは罠にはまりかけてますね。

送られてきた商品の型番がこちら
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右側の刻印にThinkPad xxxxxと書かれているのがおわかりであろうか。
更に製造年月を見て、違和感を感じる人はなかなかするどいですね。

これ、実は本格量産前にサンプルとして生産された中の1台で、いわゆるプロトタイプの筐体です。
この「814L-15G」という型番もそうなんですけど、本来の型番は20A7、20A8のどちらかであり、歴代の7ケタの型番の1桁目に8が付くモデルは存在してないはずなんですね。
そういうわけで、業者が何らかの形でLenovoから廃棄処分を命じられたものの、なぜかまわりまわってヤフオクへ出品されてしまったという、なんだかわけあり物件だったというわけです。

で、これがまたなんとも言えず、メモリテストで確実にフリーズするんです。
本来、機密保持もそうなんですけど、プロトタイプというのはラインナップに存在しないスペックで作るため、それも含めて確実に廃棄処分しないといけないはずなんです。

まあいいや、別に問題なく使えるべ、と思って落札したところで、もう最初からオブジェ扱いです。


で、よくよくテストを繰り返して考えたんですが、メインボードだけ交換すれば、他のパーツは問題なく使えるという判断に達しました。どうせメインボードを取り替えるなら、i7モデルも考えたのですが、Intel HD5000グラフィックが搭載されているi7-4650Uのモデルは最初からないので、だったらi5でもそんなに変わりないなと思い、SKUナンバー00HN767というマザーボードを選択。
かくして、2015/12/4に送料含め375ドル、日本円にして約47,000円。交換するためのマザーボードのが高いというとんでもない現象となりました。

そしてもう一点、ThinkPad X1 Carbonの2世代目は、非常に意欲的なモデルながら、Win8を見据えタッチパッドから物理ボタンをなくしてしまいます。
現行以降のX1 Carbonでは復活しているものの、2014年のThinkPadではオプションパーツに用意されることもありませんでした。

が、T450シリーズのタッチパッドとT440のタッチパッドは互換があり、T440とX1 Carbonは同じタッチパッドを採用しているということで、これも散々迷った挙句に購入。6,700円。


かくして、いままさにblogを書いているこのThinkPad X1 Carbonにはなんと90,700円もの大金を突っ込んでしまったというわけです。

いや、安いのは安いんだけどさ。ヘタすれば状態のいいX1 Carbon買えるかもしれないじゃん。


修理してまで使おうと思った理由

まず結果論だけ言いますと、この買物は悪くなかったといえます。というのは、当初の目的を上回る成果を上げたことにあるからです。
当初の目的...なぜ今回PCを買おうと思ったのか?と言うのは、軽くて持ち運べるサブノートが欲しいというところから始まってるんですね。サブノートといえば聞こえはいいですが、そこは基準がおかしいので、当時はXPS13 Graphic ProもしくはVAIO Pro13 MK2を本気で考えていましたよw
が、そこはぐっと抑えて、なんかアマゾンやNTT-Xで売ってたCoreMのVersaProでも買ってしまおうと思っていました。
まあ、早い話そこまで本気じゃなかったという話なんです。

ところが、実際に筐体を触ってみて、「これはスペシャルなPCだ」と思わせるだけのスペックと完成度が完全に本気にさせられてしまったという感じです。
最初の時点で結構甘めに考えていましたから、意地とかプライドとかなんかそういうつまらないガジェオタの出番だなとw

なんといってもこのキーボード配列が
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誰だよこんな配列考えたバカはwww
おっと大文字になってしまった、けど普通英語キーボードでもこんなにひどい感じなのはないと思うんよね。(現行モデル及び20A8日本語モデルは普通のキーボードです。)

まあ、もともとMacBookAirの13インチを対抗馬として考えていたわけですから、当然目指すべきMBAはThinkPadの形をしてなければいけないし、無理なくキーボードを全部収めるにはどうしたらいいだろうと考えた結果、BS+Delとか、Home+Endとか、そういうわけのわからない状態になるんですよね。素直に6列で作ればよかったんだよ。

で、いざ使いはじめると、あれこれ使いやすくね?ってなるわけです。明らかにMac使ってる時のキーボード操作に近い感じなんですよね。
入力切替にAlt+`を入力するのが基本的な英語キーボードの使い方なんですが、確かにMacの配列をかなり意識した感じなんだと思うんです。

筐体もカーボンでアルミボディより軽量かつ強靭な感じがしていいですね。
アルミボディのThinkPadはもうThinkPadじゃなくてIdeaPadですからね。すみ分ける上でのハイエンドの素材が違うというのは、考えたなあと思います。

なんだろ、あとは見た目以上に軽い。この軽さがモバイラーにさせる、と思ったんだけど、実は1.4キロもあるらしい。あれ1.4キロってVAIO Duo13がそんなもんだったけど死蔵してるなw
薄くてクラムシェル型というのがいかに重要かと思い知らされますね。


まとめ、高いモバイル機器にはそれ相応に(ry

何回も書いているとおり、ノートPC約30年の歴史で実用に耐えるノートPCは普通に3万もあれば買えます。今や1万でも事務的な用途なら中古PCでいいわけです。
毎度いいますけど、いいものは高いだけの価値も利便性もある。だけどそれははっきりとスペック表に出ないものなのです。この辺はブランド品と近いと思うのですが、ThinkPadは年々試行錯誤を繰り返して、前に後ろに進んでいる感じはあります。

で、この2014モデルのThinkPad X1 Carbonは、確実に先鋭的モデルとして失敗作だと思います。少なくとも6列キーボードに戻った時点で、このモデルは失敗作だったという話です。まあ、だけどそういうのってアウトロー的にはベストだったりするんですよね。

まあ、不満はないですけど、まだLTEモデム内蔵やPCIe M.2接続のSSDなんかがまだまだ余地がありますんで、もうちょっとなんか遊べるかなあと。


...最後に凄まじい金額になりそうだな。







おしまい