EVO3D ISW12HTをレビューします。

・購入の経緯
えと、まあ単に安かったということですね。ヤフオクで新品を購入したはずが、なぜかじゃんぱらの値札がついた中古品。
まあ値段を考えれば別に問題ないので、小一時間問いつめたい気分ではあるのですが、とりあえず使ってみることにしました。
名目上はEVO WiMAXのSIM情報をこいつに移して、acroを別の回線に回すためとしています。このためにarcが犠牲になったのでしたw

・スペック
MSM8660 1.2GHzデュアルコア。発売当初は非常に強力でしたが、Ti4430などが主流となってきている今ではそれほど特筆すべきでもないCPUです。
メインメモリは1GB。うちSence UIに200MBほど初期状態で裂かれるため、基本は800MB程度となります。
本体保存領域が1GB。それほど容量不足に悩むこともないと思います。microSDが8GB附属しているので、合わせて特に不満ないと思われます。
裸眼3D液晶、3Dカメラを搭載し、エンターテインメント性も重視したモデルとしてCMもオンエアされていました。
最近ではMNP一括0円CB対象機として、一部人間には使用しないのに人気というモデルです。
同時発売だったPhotonはdocomoのSIMが使えることやMotololaってことで人気なのですが、そういう意味では対照的です。

・体感速度
非常に軽快、と書くと「またかよ能無し」とかいわれそうなので。
UIでも記述すると思いますが、UIの出来がよく、さらにデュアルコアということで、全体的な処理の向上はあります。ただ、思ったよりヌルヌル感はなく、どちらかというとキビキビといった動きをします。この辺は好みが分かれそうですけどね。

・液晶の表示、動画再生機能など
4.3インチqHD(960x540)3D液晶を搭載。液晶自体はTFTです。
EVO WiMAXの時も思いましたが、TFTとは思えない綺麗さ。IPSにはかないませんが、実際使っててそんなに不満はないですね。
というか、この解像度はIS03のときに一度使っているのですが、あのときは擬似解像度って可能性がありましたから、それに比べるとガジェットなどのデザインも崩れないのは、すごいいいと思いますね。そういえば、iPhoneは3.5インチでこの解像度。
個人的にはこの解像度で画面サイズだから使えるというのはあります。ただ、同様の解像度であるARROWS Zや4.5インチのNitroHDのWXGAなどに比べるとWebを見たときのぱっと広い感がない感じで、少しどうかなあと思います。
可不可ないレベルですが、今後Android4系になったときにも問題ないのかが少し気になります。(もっとも、SenseUIがなんとかしてしまうのでしょうけど)
ちなみに裸眼3D表示ですが、非常に気持ち悪いレベルです。僕がガチャ目ってのもあるんですけど、めがねで視力を補助しても、飛び出すというよりは3重にモノが見える感はあります。裸眼としてはこれが限界のレベルかなと思います。ああ、Lynx3D(SH-03C)よりは浮いて見えました。
余談ですが、3D専用アプリのスパイダーマンとNeed For Speedは意外と楽しめる(Need for Speedは課金版買ってるけど)ので、EVO3Dを買ったら、まずは遊んで欲しいと思います。(ちなみに、課金版Need for Speedは動作しなかったよ。)

・タッチパネルの感度、操作性
良好です。というか、指の動きに対する追随性が非常に良いです。このあたりHTCは一日の長がある感じはしますね。正直どっかの全部入りに見習わせた方がいいレベル。動作も含め、これは非常に快適です。
と、ここまで書いているんですが、どうもズームアップ/ダウンはガクつく感じがあります。このあたりがスマホサイズで滑らかに動くものがあればと思うのですが、例えばGPUアクセラレーションがONになる4.0以降でどうなるのか?今のところデバイスがないので試しようがない状態です。

・オリジナルUIの使い勝手
HTCが誇るSense3.0が搭載されています。珍しくメインメモリよりあらかじめUIに200MB程度メモリ割り当てを行なっているようです。メインメモリがスペック上1GBでありながら、800MB弱しかないのはそのためです。
Ver.1あたりと見栄えはあんまり変わりませんが、かなり使い勝手やウィジェットの面では格段の進歩をしています。僕は普段10円セールで買ったADW EXとbeautiful Widgetを使っているのですが、どちらもなくて問題ないぐらい動作に遅さを感じないです。とにかく見た目以上に軽快です。
ウィジェットの見た目なんかは元々このHTC Senseがベースなのも多いので、それで違和感なく使えるのかもしれません。

・筐体の特徴(ボタンやスピーカーなど)
上部には電源ボタンとイヤホンジャック。左側にmicroUSB、右側にボリュームと2D/3Dカメラ切り替え、シャッターボタン、下部にスピーカーです。個人的にサイドにmicroUSBがある機種は好きじゃないです。しかもやや中央寄りにあり、充電してるときに持ちにくくなるのがデメリットです。
アルミ削りだし風のシャッターボタンは高級感があっていいですね。どんなにチャチなやつでもいいので、シャッターボタンは欲しいです。
ディスプレイ下にはおなじみHTC配列の静電式ボタン。最近は3つ多い中で4つあえて付けるところにこだわりが感じられます。
総じて片手で操作出来ないことはないのですが、171gと最近の機種では異様に重いのが最大の弱点。同等のスペックでも140gを切る端末が多い中、せめて150g台ならと思えるんですよね。…いやうそです。それは次の項目で書きます。

・電池の持ち
台湾メーカーながら、アメ車っぽい雰囲気あるHTCらしく、燃費が最悪。(語弊があるといけないので一応弁護しておくと、最近のアメ車は日本車より燃費いい車もあります。)正直1800mAhあるバッテリーで、こんなにバッテリー持たないのかという疑問が湧きます。てかさ、ARROWSみたいに薄くて軽くてバッテリー少ないならわかるんだけど、これぐらいゴツくてバッテリー持たないとか何の罰ゲームなのかわからないです。EVO WiMAX同様大容量バッテリーを即買っていいレベル。それでも倍。これでようやく並みのスマホぐらいです。
ちなみに、3G/WiMAXを切った状態では、大容量バッテリーで1週間持ちます。このぐらい持てとはいわないので、せめてフル使用で2日ぐらい持って欲しいかなと思います。

・総評(点数とその理由)
「台湾生まれのアメ車」
すべてにおいてHTCらしさ炸裂です。いや、手の大きな俺がそれを思ってしまったらダメなのですが、重くてゴツい。171gもあると、130g台で4.5インチ液晶を搭載するモデルが存在する今では、すさまじく厳しいです。ガラケーの一番重いのが150g、そのぐらいで済まないと実はかなり厳しいのだなと感じます。
個人的にはSensationぐらいの148gで収まっていれば特に問題ないと思うのですが。

まあ、とはいえ、HTCといえばゴツくてデカいのが当たり前なので、MMCで発表されたHTC oneシリーズは、逆に違和感ありそうです。

ルーターとして使う場合、大容量バッテリーを利用するのが必須だと思います。重さ とのトレードオフで倍近い稼働時間を得られ、なおかつバッテリーが異様に安いのは、悪くないです。端末価格と合わせ、コストパフォーマンスは異様にいいです。
今回、KDDIとHTCがスマホ開発で提携するというニュースがありましたが、よりローカライズされた機種が登場することになると思います。今後、HTCからはグロスマは完全に消える可能性も否定できません。HTCらしいスマホが欲しいということであれば、1台持っていてもほぼ文句ないレベルだと思います。
点数ですが、スペックの面では全く申し分ないです。が、端末自体の重さだけはどうしても如何ともしがたいですので、80点ぐらいかなあと思います。
使い勝手は80点を上回るレベルですので、興味があれば是非買って使って欲しいです。

いや本当にいい端末なんだから。重いだけで悪くない端末なんだからねっ!!
(ここは「お兄ちゃんのことなんかぜんぜん好きじゃないんだからね!」的な感じで)