(9/26後継機問題に修正)

さてね、なんかずっと持ち続けていたXPERIA Z Ultraを手放す決心をしました。
勝手にいろいろ書きなぐっていこうと思います。
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(SHT22とZ Ultra。縦はほぼ一緒。)

「ファブレット」というジャンルの先駆者、S800搭載スマホの先駆者。

もはや死語となりつつありますが、5.5インチ以上の通話できるスマホのことを、ファブレットと言っていた時代がありました。
古くはDELL StreakやGALAXY Noteあたりがそのはしりだったと思うのですが、おそらく本格的にファブレットという言葉を聞くようになったのは、Z Ultra以降のような気がします。
現在でこそ、5.5インチは普通、6インチに迫ろうかというスマホ市場ではありますが、発売当時はまだ5インチに行かないモデルも数多く、4.5インチが当たり前な時代、(注:ズルトラの発売は2013年9月頃)ぎりぎりジャケットの内ポケットに入る大きさのスマホとして登場したのが、XPERIA Z Ultraでした。
6.4インチのフルHD・IPS液晶にSnapdragon 800を搭載し、厚さ6.5mm、212g、3050mhAもの大容量バッテリを搭載。当時はS600やS4 Proが主流の中、S800を搭載したことが、現在に至るまでの評価を得ることになったのだと思います。が、あくまでマニアのためのスマホというもので、その後登場したSOL24は半年足らずしてMNP一括0円になってしまい、その辺りから裾野が広がったともいえます。
その価格、当時699米ドル。日本でも初物を入手するには9万弱。が、当時はそれでも惜しくないハイエンドかつ唯一無二の存在でした。毎度言いますけど、手にした時の薄さとなんとか片手で操作出来るギリギリのサイズ、それと完成度の高いS800を搭載したというバランスの良さ、これがこのスマホの最大の特徴にして最大の弱点です。人によってはサイズが大きすぎる(大抵は両手で操作すると思うけど)ので、このサイズを持つぐらいならiPad miniを持つでしょう。しかしながら内ポケットに入れられるサイズとしては最大級なため、可搬性に優れるという点が非常に大きかったと思います。

まあ、ちなみにだ。
ここだけの話、SH-08Eを買った直後だったのですが、SH-08Eでも内ポケットには入る大きさではあったんです。
大きさ云々だけで言ってしまえば、実はSH-08Eでも特に問題はなかったんだと思うんですね。ただ、10mm、289gは重かった。なにせ普通に缶コーヒーを内ポケットに入れてるようなものですから、毎日は耐えられなかったと思いますし、実際に耐えられずに備え付けTVになってしまったわけです。この80g弱の重さと薄さがどうしても耐えられなかった。
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(写真はSHT22とズルトラの幅比較)

もうすぐ2年...それでも後継機が出ない理由は?

さて、そうは思っても、もう2年。実に3台のズルトラを使い続けて来ましたが、さすがに今のリッチコンテンツには厳しいスペックとなってしまった感じは否めないです。思った以上にハードの進歩にソフト側がついていってしまったことと、それとAndroid5.0はS800と2GB RAMを持ってしてもキビキビ動かない感じがします。まあ、5.0にはS805を搭載したNexus6を別に用意しているあたりに、OSアップデートはするけどそんなにサクサクしないよという意志が働いているとは思います。(加えて、S805はS801ベースなので、現状S810より有利に動くアプリも数多いと思わます。)
この間、Tシリーズが用意されましたが、日本では発売されることもなく、S400にWXGA解像度ではズルトラユーザーが満足することもなかったはずです。(中国市場向けの廉価版だったためスペックは低め)

じゃあ、なぜここまでズルトラの後継機が登場しないのか、という仮説を立ててみました。

1.ファブレット市場が徐々に飽和してきていること
最もな理由ですが、最初に書いたとおりです。Ascend Mate 7などを始めとして、6インチ程度のスマホがあまりに増えすぎた上、iPhone6 Plusという巨大なライバルが登場してしまいました。Ascend P8 maxに至っては6.8インチ液晶。さらにアジア市場では6.5インチのスマホは結構出てきてしまっているため、スペックやXPERIAを指定しなければ、実は現在でもこのサイズの置換えは可能です。(まあ、とはいえMTKのLTE対応モデルだけど)
より筐体サイズを小さく、液晶サイズを大きくしようと考えた時、競合する機種が多すぎて、開発が後回しになってしまっている可能性は十分に考えられます。

2.タブレットのサイズ/重量がスマホに近づいていること
SONY自身もXPERIA Z3 Tablet Compactを登場させているように、8インチながら270g、6.4mmという軽さ薄さを実現しており、そういった意味ではこのサイズはそれらに十分成り代わるモデルとも言えます。
ただ、内ポケットに入るサイズではないことを考えると、やはりタブレットという範疇になってしまいます。
国内向けではSH-05Gも登場。これがほぼズルトラと同じ重量にして7インチ、3900mhAを実現しています。全体的にサイズが大きいものの、十分内ポケット入り、通話が可能な点からファブレットと呼べる範疇であり、現実的にはこれを超えるタブレットはしばらく出ないのではないかと思われます。

3.SONYそのものに作る体力がないこと
現在、SONYではラインナップの集中を図っている最中であり、今年はタブレットを別とすれば、E4、M4、C4、Z3+しかラインナップがされていません。(ローカライズモデルであるZ4vやA4は除く)
まだ不明なモデルもあるのですが現実的にはこれらの後継機であるナンバリングの5モデル(Z5など)である可能性が非常に高いです。(海外ではS70などといった存在もありますが、これもローカライズモデルの一部ではないかと思われます)
さらにSONY自身のモバイル市場の不振もあり、未だに市場在庫が残るズルトラの後継機を果たして作るだけの体力があるかどうかというと、個人的にはもう残ってないんじゃないかと思っています。


「E6833」は果たして何なのか?
さて、後のズルトラ(C6833)がPOSTELを通過したのは2013/5/17のことらしいです。調べる限り、この情報が最初だったと思います。それから2年ほど経ち、E6833というモデルが4月にPOSTELを通過しています。
ところが、Z3+以降はC4(E53**)、Z4vと該当するモデルは登場していません。

今後未発表ながらその存在が確認されているのがE5706とE55**というモデル。このうちE55**はXPERIA C5 Ultraとして登場します。両方共5.8インチ6インチ液晶を搭載しており、サイズはかなり縮小されているものの、ズルトラの後継機として見ることが出来ます。
ただし、C5 Ultraは主に中国・アジア市場向けであり、XPERIAはミドルハイを担うわけですから、あながち5.8インチ6インチと言ってもそれほど大きいモデルではないです。
一方のE5706はS808を搭載したモデルと言われています。正直なところ、これはグローバルモデルではなく、案外ローカライズモデルの可能性が高いのではないかと思います。仮に登場すれば、C5 Ultraの上位版となるわけですが、やはり未発表のXPERIA S70=E57**、XPERIA S60=XPERIA C5 Ultra E55**といったような関係性になると思われます。XPERIA S70+=XPERIA Z5 Ultra、XPERIA S70=XPERIA Z5、XPERIA S60=XPERIA Z5 Compactという話らしいですが、どうでしょう。推測の域を脱していないけど、今後はZ4とZ3+のような日本市場とアジア・南米・アフリカ市場、欧州市場、アメリカ市場向けにそれぞれネーミングの異なる同一機種を登場させる可能性があるのかもしれないですね。

壮大な前フリを書いたところで、これらはスマホの域です。6.4インチというモデルを置き換えるには若干小さく、またS808はともかくとして、MTK6752ではミドルハイには不足かもしれないです。(MTK6795なら十分ミドルハイになると思う)
そうした中、E6833はズルトラの正統後継機として登場する可能性は、まだまだありうるとは思っています。今風に行けばXPERIA Z5 Ultraです。
Z5のスペックがリークされた限りを考えると、やはりZ5、Z5 Compactと同時に登場し、これらと大差ないスペックである(液晶がWQHDなのかぐらい)と思います。


唯一無二だから、これで終わり?
というわけで、後継機の話なんかも延々としながら、悲観半分、期待半分といった感じでE6833を待つことになります。
最後にXPERIA Z Ultraが現在に至るまで唯一無二にあり続ける理由ですが、結局行き着く先はXPERIAのこのサイズだからなんですよね。
個人的にはLG、Samsung、HTCなどがこの分野でもラインナップを出すと面白いと思うのですが、LGは5.5インチを主戦場とし、SamsungはGALAXY Noteのサイズを大きくするという考えはなさそうです。
ちなみに、今回検索できる範囲で一番ズルトラっぽい機種を調べた所、ZTE Nubia X6がサイズやスペックなどで、正統後継機に一番近い感じですが、それも1年前ですので、そろそろ何かしらどこかのメーカーがウルトラハイエンドモデルを投入して欲しいですね。


あ、ちなみに、XPERIA Z5 Ultraは出たら即買おうと思ってます。金に糸目はつけないですので、今回も10万飛ばす感じで考えています。







おしまい