今回はXperia rayをレビューします。
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・購入の経緯
さて、何でしょうね。
前々からray自体は非常に欲しかったんです。小さくてどことなく電話じゃないですか。基本的に電話は電話、スマホはスマホというイメージがあるので、これなら普通の電話として使えるんじゃないかと思った次第です。
まあ、後にarcの後継としてメインメールの転送装置としての役割を果たす予定ですが、僕の中ではIS05より潰し利くと思っている機種です。
あとはなんだろ。単にarcのスペックがそのままで、小型化出来てしまったSONYに敬意を示すためというのもあります。別にP-01Dでも良かったのでは?という疑問はなしです。(ちなみに、P-01Dも形は好きです。)
早い話、ちっちゃくてすごいのが好きなんです。わかりますか?
ちなみに余談ですけど、主な用途は目覚ましとRadikoですからね。無駄無駄無駄ァ!

・スペック
おなじみMSM8255の1GHz、512MBメインメモリという2011年夏モデルのスタンダードです。今となってはローエンドかもしれませんが、まず出た時期を考えれば選択肢がないというのも理由ではないかと思いますね。IS05ってそう考えると非常に早い時期に同様のサイズをガラスマで実現してるのですから、驚きですね。いや、本当に出たときはスゴく欲しかったし、だから3万突っ込んで買ったんだよIS05。
グロスマなので、ワンセグやおサイフケータイはなし、カメラは負けてないですね。

・体感速度
Android2.3とArc Lhancherが非常に優秀で、サクサクです。正直この小ささとなると、案外800MHzクラスのCPUが搭載されているのが普通なのですが、この辺はコストとの相談で、同様のスペックを採用したのかもしれません。
使い続けてるとメインメモリの厳しさはあるので、やはりタスクキラーは必須です。
遅くはないどころか速く感じるのはかなり不思議ですね。

・液晶の表示、動画再生機能など
3.3インチWVGA液晶(ちなみに解像度は若干違う854x480)で、電話としては巨大な液晶。しかしながらスマホとしてはかなり小さめに出来ています。
当然解像度がローエンド4インチクラスと変わらないため、視力なんかの問題もあるんじゃないかと思いますね。液晶表示は非常に良好。動画再生能力は480iなら余裕。720i再生は無理でした。
まあ当然といえば当然か。なんかこれで動画を再生すると、昔PDAで動画を持ち歩くとかいう記事を書いたのを思い出します。今はSDカードも16GBぐらい悪ふざけで買える金額だからいいなあと思います。当時は256MBで1万した時代ですからw

・タッチパネルの感度、操作性
操作性以前にサイズが小さいw
いや、コンセプトからすれば当然このサイズも納得ではあるんですが、頑張ってこれ1台で済ませようということはちょっと僕には出来ないですね。日本では元から女性向けというウリ文句があったこともあって、やはり女性の手にはしっくりくると思います。僕の手が普通の方より大きいから、4.5インチで画面上部まで親指操作が可能なだけで、普通の人からすればこれでもいいのかなあと思います。これぐらいだと持つより握るほうがしっくりくるサイズだしね。
そういうわけで、女性でも親指ですべてまで届くタッチパネルの感度はムラなく非常に良好。ズームアップ/ダウンも意外と問題ないですね。
ちなみにがんばってメールなどを送ろうかとタッチパネルを親指でちょんちょんしてると、隣のボタンまで推してしまうのはご愛敬。

・オリジナルUIの使い勝手
これはarcと同じなので省略します。不自由はありません。デフォルトでそのまま使えてしまいます。

・筐体の特徴(ボタンやスピーカーなど)
上部中央に電源ボタン。これに案外納得いかない。上部を持つ指を立てて押さないとダメなのが個人的にイヤです。あとオーディオ端子。左サイドにはmicroUSB。右サイドはボリュームボタンです。スクリーン下にホームボタン、静電式の戻るボタンとメニューボタンがあります。筐体が小型なのですが、ホームボタンはデザインにあわせるべく大型。そのためぱっと見はオーディオプレーヤーっぽいです。
スリープ復帰はホームボタンでも可能なので、どちらかというとこっちを多用することが多いですね。今後Android4系統以降になって、スクリーン上にボタンが表示出来るので、小型ならスクリーンと物理ホームボタンのみで、対応出来るような端末も出てくるかもしれないですね。
背面にスピーカー。小型ながらステレオです。これのおかげで目覚ましに格下になってしまったというのもあります。

・電池の持ち
いい。スゴくいい。
スクリーンが1インチ小さくなっていることがそのまま反映されているような気がします。
Arcでも待ち受けオンリーならかなり長いのですが、arcが待ち受け5日なら、rayは待ち受け6日程度。やはり電話として使いたい電池の持ちですね。
気になるのは、「電池残量がなっていく速度」が「電池残量が少ない状態」ほど速くなっているような気がする点です。
rayは1500mAh、富士通が誇る全部入りケータイARROWS X/Zは1470mAhです。電池の容量とか絶対逆だと思う。

・総評(点数とその理由)
「ひと味欲しくなる恋しいグロスマ」
というわけで、僕は新規4800円で買っていますが、2万でも不満はないです。それ以上はちょっと厳しいかなと思う機種です。
ターゲットに対するアピールポイントが限りなくゼロなグロスマであることが大きなマイナス点です。日本市場は、高機能が好まれますが、特におサイフケータイとワンセグ、防水はターゲットにもよりますが、女性が携帯を買う上で重視するポイントです。IPhoneはデザインで売れている機種でもあるのですが、iPhoneだからそういうものとして受け取れるものだと思っています。Androidはこのガラケー機能が実装出来てしまえるからこそ、ガラケーと同じモノを求められてしまうのですね。デザインがいいだけに、なんでこんなに売れないのか?という疑問もありますけどね。
その場合、IS05はかなり売れそうな感じがあるのですが、IS03から半年近いビハインドを背負った上に、積極展開をしなかったことが失策だったと思います。現にCM打った機種はそこそこ売れています。(IS04だって、ARROWS Zだって売れてるんだぜw)その点では、auはつくづく間違えを繰り返すキャリアだと思いますね。
結局こういうのを欲しがるのは、僕みたいな小さなAV機器好きなんです。そういうあたりをソニーはもう少し理解してもいいと思います。

僕個人はarcとrayだと、rayを推してしまう可能性が非常に高いです。中身がほとんど変わらず、外見が小さいというだけで、僕の小さくて何でも出来る理論は、Andoridスマホでは通用しないようです。まあ、同様のスペックでP-01Dとかがガラスマとして販売されている以上、acro的なガラスマを欲してしまうのは、僕だけではないと思うんですけどね。
ちょっと寄り道しましたが、そういう理由もあって良好な操作性が完全に浸透していないあたりは、少し残念ではあります。

点数は85点。arcより先に買っていれば90点超もあったと思いますが、スマホの評価では、サイズが小さすぎるので70点ぐらい、電話としてはストレート端末というだけで95点。唯一上部中央の電源ボタンだけが気に食わないだけです。いやあ、甘めだよなあ。ボロクソ書けない機種だもんなw