日本よ、これがLeTV MAXだ。さあ、どう戦う?
そもさん、LeTVってなんなの?スマホメーカーなの?
9割方知らない人だと思うので、LeTVに関して一応説明。
簡単に言っちゃえばDMMみたいな、動画ストリーミングなどを中心としたコンテンツサービスをやってる会社です。(HP見るとCharlotteとか俺物語とかあるんだが、これはライセンス取って放映してるんだろうかw)
iTunes税で売上をあげるためのプラットホームとしてiPhoneやiPadを売っているAppleと同じようなビジネスモデルが成功しないかな?と思って多分本気出しちゃったのが、今回のLeTVのラインナップモデルです。(Impressの山根博士の記事より )
LeTV Oneという5インチのスタンダードモデル、LeTV One Proというハイエンドモデルもあるのですが、こちらは大手Webサイトで色々書いてありますので、そっちをご覧ください。
OneでHelio X10、One ProにはS810を搭載し、そこら辺の廉価版スマホや大手メーカー製スマホですら太刀打ち出来ないスペックのあたり、本気度がハンパない。
ついに見つかったXPERIA Z Ultra後継機
さて今回の本題。
以前のエントリーで期待していた「XPERIA Z5 Ultra」の存在は「XPERIA Z5 Premium」だったというのが、今回の始まり。
CES2016までおそらくはZ6 Ultra(仮称)が出ないけど、いざズルトラ、というか2年近くもお世話になったファブレットとバイバイすると、やっぱりサイズ的に物足りない感じを受けるのですね。
せっかく買って褒めちぎったG Flex2ですが、唯一の弱点であるメモリ容量の少なさがメインで使えば使うほど常駐ソフトが多くなって、アプリが開かないなんてことが結構よくある話になってきました。まあ、それでも運用でカバー出来なくはないんですけど、それ以上にS810が全開で回り始めると、熱暴走対策をおこしてアプリ強制終了というのが結構あり、この点がLGのS810カスタマイズのダメな点なのだなと思いつつ。(デレステ専用機として無能とは言っていないw)
そんなわけで、このG Flex2を売る、ないしはXPERIA Z3を売る、そしてPremium資金として予め準備していたお金を投入してなんかいいの買おうという話です。
よって、今回写真の1枚目の3台並びシーンは今後XPERIA Z3が売られることがない限りはふたたび見ることの出来ないシーンとなるわけです。まあ、Z3愛はまだまだ健在ですし、VoLTE関連の話が出てきて、SBMのSIMが使える点ではZ3にアドバンテージがあるので、おそらくは残念ながらG Flex2をまた未来へ送り返して、補填するものと考えているわけですね。
さて、候補に上がったのは以下の通り
Huawei P8MAX 6.8インチ(日本市場向け)
SONY XPERIA C5 Ultra 6インチ
Google Nexus6 6インチ
Samsung GALAXY Note5 5.7インチ
Xiaomi Mi Note Pro 5.7インチ
ちなみに、今回の縛りとしては、5.5インチ以上、FHD液晶、メモリ3GB以上という結構厳し目なレベルです。C5 Ultraは元々買おうかどうか迷ってたレベルなので一応入れておきました。あとGALAXY Note Edgeは諸事情により購入出来ません。(知ってる限りの範疇で持っているものは買ってはいけないルール)
大体にしてもこのラインナップだけで考えれば100%Nexus6、あわよくばP8MAXが無難というか、値段の兼ね合いだけで考えればそれ以上の選択肢がない状態だったわけです。
まあ、興味本位のS805搭載モデルだったり、Kirin935搭載モデルだったりはいいんだけど、ガチ使い(主にデレステの3D標準モード)ではNexus6じゃないと厳しい感じはするので、それでは面白くないという話。
さらに言ってしまうと、Snapdragon615のしょっぱさを身を持って体験してる側としては、正直なところ、ここ最近の中国勢のFHD大画面モデルでは3D性能は期待できないという話になります。そのためのHelio X10だったのに、C5 Ultraが搭載しないところでまた振り出しに戻ると。
まあ、なんで候補とは言いつつ、そういったつまらないしがらみとか、個人ルールで行くとGALAXY Note5一択なんですよ。この中ではね。
んじゃ、geekbuyingで6インチ以上の一番いいスマホを買おうという話になり、目に止まったのが6.4インチのLeTV MAXだったというわけ。
別に急ぎではないとは思ったものの、ヤフオクあたりで出てたら買ってしまおうと思ったら普通にあるじゃん。ラッキーと言う話でした。
おしまい
いやいや、ここからスマホの説明だからね。
驚愕のスペック、圧倒的なパフォーマンス
さて、ざっとスペックをおさらい。
Snapdragon 810 2GHz+1.6GHzオクタコア
メモリ 4GB LPDDR4
内蔵ストレージ 64GB eMMC5.1
6.33インチWQHD液晶(公称ではシャープ製)
無線LAN 11acデュアルバンド対応、Bluetooth4.1
SONY製IMX230カメラモジュール搭載2000万画素アウトカメラ
Dolby サウンドエフェクト(LeHi-Fi)
指紋認証センサー
microUSB type-Cコネクタ(2.0説と3.0説あり。速度的には3.0っぽい)
microSIM+NanoSIMスロット(GSM+LTE/3Gのみ同時待ち受け可能)
3400mhA内蔵バッテリー
167.1 × 83.5 × 8.9 mm 204g
FD-LTE B1/3/7、TD-LTE B38/39/40/41
プレミアムとか名乗ってるスマホがあるんですよ。4Kディスプレイはともかく、こんぐらいのスペックに出来なかったものかと思いますよね。
というわけで、今回の1枚目の写真のとおり、3台目のSnapdragon S810搭載モデルです。メモリ容量が現時点での最大容量となる4GBとなり、内蔵ストレージも64GBと奮発しています。しかしながらmicroSDスロットが無いので、基本的には外部ストレージは考慮されていないということですね。
ベンチ結果
サイズデカイと冷却がちゃんと出来てるな。
で、S810の挙動がちょっとおもしろくて、
また色々と覆す挙動をしおってからに。
LeTV MAXのS810の挙動を解説しておくと、
- 平時はA53側のみ動作する、A57側は待機状態。(r0p2の状態)
- 処理が重くなるとA53の補助にA57側が加わる。リビジョン無効。
- ピーク時にA57+A53の処理に切り替わる。(r1p1の状態)
なお、ピーク時でも45度程度、さらに処理でいちいちモードを切り替えてる感じで、おそらくS810勢では最も完成度の高いCPU管理モードを行っているのではないかと思います。思うに、ズルトラでS800を初めて搭載出来たのも、サイズが大きいからなのかもしれないですね。
とりあえず、パフォーマンス的には十分Exynos 7系に並ぶ、あるいは超えるという潜在能力の高さをようやく実証した形です。
最近夢遊病がひどいのですが、なんとなく覚えてる限りでは
- docomo 音声回線(mopera U)
- docomo データ回線(mopera U)
- Softbank 4Gスマートフォン回線
- mineo-D(ドコモMVNO)
で4G接続している気がする。VoLTEは元から非対応なので、G Flex2みたいに回線側の対応は必要なさそう。なお、通話に関しては3GでOKです。
ドコモ系はまあいいとして、SoftBankの4Gは頻繁に回線切り替えを行っている感じで、通信不能と通信確立を繰り返してる感じ。中国ではTD-LTEのほうが整備が進んでいる現状を考えると、AXGPの接続がベースなのかもしれないです。
なお、mineo-A(au)ではアンテナすら立ちませんでした。例によってなのは当然なんですけど、案外行けると思っただけに残念。
特殊な中国市場向けスマホを使うために
で、この辺りからちょっとツッコミどころが出てくるんですけど、まず中国市場向けなので、当然Googleの各種サービスが提供されていません。
諸事情は山根博士がきっちり書いています が、そういう理由もあって、中国市場向けはどうしてもまずGoogle Playを入れるところからはじめなければいけません。
LeTVのアプリストアはそこそこ充実していて、QQとかDropboxとかぐらいはなぜかインストールできたりします。MX Playerとかもあり、またLeTVのコンテンツも無料登録すればなんとなく見られたりするので(クレカとかの情報なしでユーザー登録は一応出来るっぽい)、実際普通のスマホとして使う分にはそんなに不自由はないです。日本語IMEがないので、あらかじめGoogle日本語入力のAPKなんかを用意すればそれほど面倒なことはないはずです。
が、Xiaomiのスマホなんかを中心に調べると、簡単に「Google Installer」というAPKがあるという話が出ていて、それをインストールすると、Googleのアプリをダウンロード出来るページに飛んで、必要なサービスを突っ込むだけであら不思議。
ちなみに、台湾版とか香港版のモデルがある場合はGoogleサービスは受けることができるので、この作業は不要です。
日本語ロケールがないのも問題なんだけど、Android SDKがある程度使えれば、MoreLocale見ながらコマンドラインを打つだけでいけてしまうんですね。
いけてしまうんですよ。デバイスのドライバーがあればw
調べてみたんだけど、LeTV MAXのADB Driverってものすごく怪しい感じがしちゃって、どうしても踏み切れない気がするんですよね。
(怖くてやってないです。英語でなら特に問題ないので)
さらに、大抵の場合UIが特殊で、通常のAndroid UIを使うためには汎用UIをインストールするのが一番速いんだけど、中途半端にシステムに手を加えてあるので、UIを変えるだけで操作感をあわせるということが出来ないわけです。
例えば、このLeTVシリーズには専用のEUIという物が入っています。簡単にいえばiOSにガジェット置けます的なやつで、HuaweiのEmotionUI系です。
このUI、画面上からスライドしてもアラートのみしか表示されない。タスクボタンをクリックすることでワンタッチボタンとタスク切り替え、アプリ終了ボタンが一画面に収まっているようなものです。
必要最低限は揃っているし、不足はない感じではあります。
割と慣れれば使える感じですが、基本ADW Launcherで適当にごまかしちゃっているので、必要ないといえばそこまでな感じはします。
まあ、あとはカスROM化するのが一番いいんだろうけど、もうめんどくさい。
実際の使い勝手に関して
まず、タッチセンサー式のボタンがGALAXY配列(左からタスクボタン、ホームボタン、戻るボタン)なので、そこに慣れが必要かもしれません。
真っ白な筐体なのでわからないですが、押すと光る凝った感じのものです。
左側面にiPhoneのようなミュートスイッチと音量ボタン、右側面にSIMスロットと電源ボタン、背面に指紋センサーが搭載されており、指紋をなぞるだけで画面OFFからロック解除出来ます。結構便利。なお背面もきっちりアルミ製です。
画面下にUSB type-Cとステレオスピーカーがありますが、なぜそこに並べるしw
筐体を細かく見ていくと、実は結構アルミの削りだしがうまく行ってなかったりする箇所が見られたりします。
あと、多分デフォルトで付いてるのだろうと思うケースを付けないと、リアカメラの部分が出っ張ってしまうので、その点は若干考慮してケースを買うのがいいかと思います。(多分TPUのケースとガラスフィルムぐらいだけど)
普通のSIMフリーモデルだとこの辺は必要ないのですが、一応LeTV向けのコンテンツがいっぱい常駐しているという厄介な仕様で、さらに停止はできるが削除が出来ないため、メモリ4GBあって通常使えるのは大体2.5GB程度です。まあWQHD用のVRAMも確保しつつなので、それを考慮すると致し方ない感じだし、なにせ上記のようなパフォーマンスで、サクサクとなんでもこなしていってしまいます。
メモリクリーナーいらず。このあたり4GBは伊達じゃないですね。
ちなみに、デレステや魔法科高校の劣等生LZなどの割と派手な3DやLive2D系の処理に関しても全く問題なし。売り切りアプリだとFF3とかクレタクとかも問題無いです。横画面のゲームだと内蔵スピーカーでは両手持ちすると音がこもるので、イヤホン/ヘッドホンをしてやるのがいいと思います。
早くFF7出してくれよ。普通に無双モードでやるからさw
カメラはいつものように画質は省略するとして、一応モードをSSに取っておきました。
解説すると、SLO-MOはスロームービーモード。PANOはパノラマ写真モードです。
4:3で2000万画素が選択可能なんですが、逆に小さい写真を取るモードがメインカメラ側では800万画素しかないという結構厄介な仕様です。
HDRモード搭載してるあたりにIMX使ってるなあという感じがありますね。
あと4Kビデオも録画可能。耐久テストとかはしません。
一番下の画像は「美顔モード」的なやつです。インカメラ/アウトカメラで両方とも5段階選べますが、さっぱりわからんね。
そしてオーディオ機能。Google Play musicみたいな感じ。

LeHi-Fiという謎のオーディオエフェクトがあるんですが、推測する限りDolby Digital系のエフェクトをそういう名前で使えるようにしてあるっぽい。
ヘッドホン必須なくせに細かいエフェクトが調整出来ないので、この辺りが標準アプリの限界な気がする。
ちなみにこの曲は24bit/96kHzのハイレゾ音源(FLAC)なんだけど、画像がちゃんと表示できない。あとハイレゾだと例のごとくLeHi-Fiは無効になってしまうっぽいです。


勝手にカラオケ機能付き。
データベースに照合して、勝手に流してくれます。ちなみに歌詞は都度ダウンロードというパケット喰いです。
いやあ、歌詞を読んでるとアイラとの想い出が蘇りますな。パケット使うけどw
ので、ONKYO HF Playerとかに変更しました。
本体そのものはハイレゾ出力も出来るっぽいです。(上限がよくわからないけど)
ヘッドホンアンプに依存する形ですが、OTG経由でのUSB-DACでのハイレゾ再生も可能なので、とりあえず大変なことにはならないと思います。
あとは...リモート視聴か。
TV SideView経由でリモート視聴が可能です。(USBデバックを解除しておく必要がある)
あと、これはiPhoneでもそうなのかもしれないけど、削りだしアルミって意外に汚れとかが付いてしまうので、マメに拭いてあげるといいかもしれないですね。
バッテリー容量が3400mAhですが、ズルトラの時よりゲームやってるので、消費が速いという側面はあるものの、ほぼ1日持つので、通常使いであれば全く問題ないレベルだと思います。
案外というか、TD-LTEのせいなのかもしれないですけど、ドコモのデータやMVNOで使うほうが電池の持ちはいい感じですね。まあ、Band1とBand3しか使えないので、東名阪ならまず問題無いと思います。
深刻なズルトラレスに捧げる、現在のぼくがかんがえたさいきょうのズルトラ
意外とこのサイズはなくて、なんと一番近いサイズなのは初代G Flex(LGL23)。Ascend Mate 7より一回り大きいぐらいかなといった感じ。
ちょっとむずかしいかもしれないですが、Ascend Mate7の実機を触って、問題なく使えそうなら、まあ許容範囲かなと思います。
今後だとfreetelのSAMURAI 極の横と高さがおおよそ一緒です。縦は若干こちらのほうが長いですが、液晶が0.4インチほどこっちのほうがデカイです。
どっちかを持ってみて、とりあえず逆側の表面ボタンを押せれば大丈夫でしょう。
薄くはないですが、ラウンド型なので持ちやすいです。やっぱり片手で操作するには結構キツイサイズ、重さなので、その辺りは腕っぷしと相談してください。
XPERIA Z Ultraの後継機としては申し分なし。バッテリー容量が心許ないのと、USB type-Cケーブルが意外とまだまだ高く、microUSB変換アダプタなんかを常時持ち歩くなどの工夫が若干必要です。アダプタは時間が解決してくれるとは思うんですけど、最近は念のため補助バッテリー持つようになりました。(まあ、特に電池がなくなるような状況に追い詰められることはないですけどね。)
スペックも申し分なし、無理なくWQHD液晶を搭載したりしてるのもポイントです。これで本当にXPERIA C5 Ultraの筐体に収まっていれば、普通にXPERIA Z5 Ultraで出せるようなものなのにね。何度も言うけど、プレミアムになってないからこちとらは結構ブーブー言うんです。はよズルトラって状況を解消して欲しいです。
現状OPPO Martで699ドル、geekbuyingで599.99ドルなど大体7~8万に、それと送料+税金でおおよそ1万ぐらいかかりますので、10万近い買い物になります。入手性を考えると、それほど難しいことは無いと思います。
最悪TaoBaoの代行業者を経由しても問題ないんじゃないかと思います。
上記の難易度を考慮すると、
- まず海外のサイトで買い物をすること
- 入手まで時間が結構掛かること
- Android SDKやgappなどのインストールが可能なこと
- ATOKもしくはGoogle日本語IMEでなんとかなること
- 自分で好きなUI設定が出来ること
- 保証は多分ないので壊れたら諦められること
- 保護フィルム/ケースが国内入手困難なので、予備をいくらか持っておくこと
- 中国製のスマホに10万近くをぶち込める勇気があること
これらを満たしていれば、全然怖くないです。
なお、日本のアマゾンでフィルムやケースが売られているのですが、入手困難のためキャンセルをされてしまいます。
のうのうと商品が出品されてるあたり、めんどくさいから取寄せ出来ない中国業者なので、TaoBaoで取り寄せるのが一番速いんじゃないかと思います。(それでも2週間は掛かりそうだけど)
今回何に驚愕したかって、スペックもそうですけど、パッケージとか、本体の質感とか、割と中国市場向けでは軽視されている点が日本以上に洗練されているということですね。真似とかパクリとかそういうレベルじゃない。もうこれはこれで十分諸外国に、しっかりした値段で売れる。そういう品質です。
この質感で、防水防塵仕様にでもなったらもうXPERIAとかでも太刀打ち出来ない。まあ、日本でそのものを実感することがない以上は残念ですが、もう中国勢は韓国日本のスマホを引き離しにかかれるレベルまで上がっていて、それが今後iPhone以上に脅威になると、もっと日本企業は肌で感じていい。
今回たまたますごくいいタイミングでヤフオクに出てたあたりにものすごい感謝してたりします。
冬モデル前に、こんな驚異的な中華スマホをいじれるなんて本当に幸せだと思ってますね。
おしまい