今回は、LeECO(LeTV)のLe2の実機レビューです。
LeECOの誇る廉価帯スマホ第3弾
さて、簡単に概要の説明。
LeTV時代に第一弾の3モデル、追加で2弾目の2モデル(LeMax Proはエンジニアサンプルっぽいレアモデルだけど)。
LeTVからLeECOに名前を変えて初となる第3弾がLe2シリーズです。
クラスは3つで、メモリとストレージの違いがある感じです。
Le2 (5.5インチFHD、Helio X20、3GBメモリ、32GBストレージ)
Le2 Pro(5.5インチFHD、Helio X20/X25、4GBメモリ、32GBストレージ)
Le2 MAX(5.7インチWQHD、Snapdragon 820、4GB/6GBメモリ、32GB/64GBストレージ)
今回は最廉価となるLe2です。
理由は簡単で、Helio X20搭載のスマホが欲しかったのと、たまたまhonorbuyで在庫ありになってたので、おおよそ強引な自分への誕生日プレゼントということで買いました。
純正フリップケースに純正ガラスフィルムをつけて、送料込みで249.77ドル(約2.8K)で購入です。
例によって珍しいモデルなので開封の儀の様子。
イヤホンジャックなし。開き直ったスリム化。
さて、せっかくなので外見の写真を撮ってみました。
上面に、イヤホンジャックっぽいけど実は赤外線ポート。
右側は音量ボタンに電源ボタンとごく普通の配置です。
下面には例によって左がマイク、右がモノラルスピーカー、中央にUSB type-C(2.0)です。
まあ、あとは背面にリアカメラと指紋認証があります。
指紋認証に触れるとロック解除と同時にバックライトが点灯します。この辺も先代と変わらないですね。
カラーはぶっちゃけiPhoneのローズゴールドと同じピンクです。
ケースもローズゴールドなので結構派手ですね。
新しいSoC、規格で攻めていくLe2
スペック
Helio X20 2.3GHz Cortex-A72x2+1.8GHz Cortex-A53x4+1.4GHz Cortex-A53x4
3GBメモリー
32GBストレージ
5.5インチFHD IPS液晶
IEEE802.11ac対応無線LAN
Bluetooth4.2/GPS
3000mAhバッテリー(交換不可)
1600万画素背面カメラ
LTE B1/B3/B41(国内対応バンド、nanoSIM2スロット)
151.1 x 74.2 x 7.5 mm、153g
EUI Ver.5.6 中国版(Android 6.0ベース)
いや、イヤホンジャックなくしてもZ4より厚さがwww(Z4は6.9mm)
目新しい点の一つは、MediaTekの10コアSoCであるHelio X20を搭載している点です。
高負荷、中負荷、低負荷に応じてコア動作数が可変するようにできており、通常は1.4GHzのコアと2.3GHzのコアが動作してる感じ。
もうちょい動作を見ていかないとダメですが、10コアすべてを動作させるような状態も理論上は可能らしいです。
まあ、Cortex-A72デュアルコアをメインとして、big.LITTLEのCortex-A53オクタコアが動作してるような感じです。
構成的にはSnapdragon 650とほぼ変わらないのですが、挙動はA72とA53を切り替えるS650に対し、常時A72とA53を動作させて、コア数とクロック数を可変させるHelio X20かなという印象。
あとCDLAというUSBデジタル出力をサポートしたことで、イヤホンジャックはUSB変換という扱いになります。
ぶっちゃけ普及しない規格でしょうが、こういう取り組みをすることで筐体のスリム化を目指すというのは、アプローチとしては悪くありません。
オーディオメーカーは嫌がるかもしれませんが、LDACやaptXのようなbluetoothの高規格オーディオ・コーデックが標準となってきてる今となっては、ワイヤレスイヤホンなどを前提とした設計でもいいのかもしれません。
そこまでしてるんだから、筐体はもっとスリムでも良かったかなあというのはありますけど、甘めに見ればXPERIA Z5 Premiumと同サイズの液晶を搭載しながらZ5並までサイズ縮小ができているのは立派です。
夢幻的な話をすると、
基本的にドコモ、ワイモバイルのSIMでは利用可能で、ワイモバイルのSIMでは多くの状況で4G+と表示されます。
AXGPでの接続が優先されている感じなので、通勤時間でも速度は期待できると思います。
まあ、LTEもサポートしてますので、絶対的に速度が遅くなるケースはまれではないかと思います。
Cat6対応でCA時は最大300Mbpsですが、国内では150Mbpsが上限ではないかと思われます。
ゲームではパワー不足を感じるが、電池持ちで大きくカバーするHelio X20
搭載されているグラフィックチップはMali-T880MP4。Helio X10のPowerVR G6200に比べればパワーアップしてますが、デレステクラスだと有象無象ではあります。
挙動としては悪く無いものの、実際にデレステをやるとまだMali-T880はサポートされず、いつもの様に粗めの表示、紙吹雪やソフトエフェクトはかかりません。
こんな感じ。
ゲームやるには2D軽量で問題なくできますし、この解像度でいいなら3D標準でも動作が重くなることはほぼありません。まあ、FHDとなった時に現実的にかなり厳しい感じは否めないです。
一方で、この1ヶ月でハード要件がアップした魔法科高校の劣等生LZ。ゲームエンジンをUnity4からUnity5にバージョンアップしたため、デレステ並みに動作の最適化が行われました。
ゲームは進行できますが、S810やS650などではヌルヌル動いた3Dキャラもガクガクです。
しかしながらSSを撮ると表示そのものはきれいなので、3Dグラフィック動作へのパワー不足が露呈してしまってます。
ベンチ結果はご覧のとおりです。GeekBenchではトップに肉迫する実力があります。
AntutuベンチでもS810を上回るのは間違いないのですがCPUのパワーによるものが大きく、3D性能はS801以下であるため、最新SoCとしてはややアンバランスですね。
普通にネットを見る、つぶやくなどの点では不足はありません。
リッチコンテンツに弱点がある点で、廉価帯スマホとなってしまう点は少々惜しい気もしますね。
が、それを補って余りあるのが、バッテリー容量に対する持ちの凄まじさです。
今回写真のみを先行して上げたあと、終日の出張が4日連続であり、片道2時間の移動でどこまで行けるか?というテストを行いました。
測定条件としては、輝度50%、WiFiとBTはオフ、GPSはオンで、ワイモバイルのデータSIMで、1日目の6:00より、移動時間でネットやゲームなどを中心として、1日約3時間程度の利用です。
残りは延々待ち受けとなりますが、おおむねドコモのMVNO系でもB41が使えない以外は大して違いはないと思われます。
バッテリーベンチのソフトなどを入れていなかったので、あくまで記憶に頼った目測であることをお断り。
1日目の20:30時点では残り83%、2日目の20:00時点では57%、3日目の20:00時点では26%でした。流石に4日目の午後には電源が切れていました。
おおよそハードに使っても2日は十分持つ感じです。デレステやLZをやると消費電力量が著しく上がり、おおよそ1時間に10%程度使われる感じです。
それにしても、S810搭載機のように2日は不安があったりするモデルに比べると、確実に3日目の午後まで充電しなくても済むというのはデカイです。
まとめ、国内に入るであろうもう一つの選択肢も有望株か
Xiaomi RedmiNote 3 Proの時にS650の話を書きましたが、もう一つの選択肢となりうるであろうHelio X20も非常に良好かなと思います。
S650はリッチコンテンツにも十分通用するものの、やや控えめな性能。Helio X20はCPU性能やバッテリーの持ちはいいものの、特にゲームでは不足をを感じる性能ですね。
両方とも現時点では2年前ぐらいのハイエンド機よりは動作が軽く感じるので、3万クラスとしては納得するかなと思います。
さて、Le2に関してですが、アルミ筐体の質感もよく、これもXiaomiなどと双璧を成すだけあるモデルです。
液晶も5.5インチありながら、筐体も1サイズ下のクラスぐらいにはなっていて、重量もそこそこ。使っていてそれほど重さを感じないというのもなかなかいいです。
中華スマホらしく画面外センサーボタンで5.5インチがフルに使えるのも同じ。大体200ドルぐらいですが、双方とも良さがあり、好みが分かれると思います。
予算があれば、と思いきや、Le2 ProのHelio X25版と5.7インチのLeMax 2の下位モデルの値段の差がそれほどないのでは思うので、それであればLeMAX 2でもいいかなと思ったりします。
あえて問題を上げておくと、LeTV系はグローバルROMというのが純正にはなく、Googleサービスには現状対応していないなどの問題点はあります。
また、仮に日本語化しても中華フォントな日本語になるなど、その手が気になる方には向いていません。
Xiaomiより難易度は高めですが、ハードはCDLAを除けばほぼリファレンス仕様じゃないかと思うので、俺は嫌いじゃないです。
海外からの入手性もそこまで悪く無いですが、やはりドル建てになること、それと周辺機器の入手のしづらさかな。Xiaomiなんかはアマゾンでもフィルムやケースは入手できますからね。
あと、特にオーディオへのこだわりを見せている中、今後CDLA対応のヘッドホンアンプやヘッドホンなどが継続して出していけるのか?という将来性には疑問を感じます。
まあ、前述する通り、ほぼワイヤレスで解決できちゃうのと、ハイエンド機ほど長く使うことは想定しないため、そこは俺の場合不問ですが、スペック的には2年以上使える可能性もありそうなので、気になる点ではあります。
個人的にはここまで持ち上げているけど、RN3Pのが万人向けでハードルが低いと思います。
最初のスマホでLe2使いますって方はほぼいないとは思いますが、自力でadb打ち込んだり、Homeアプリをいちいち設定したりとかがめんどくさくない人向けです。
あとはローズゴールドが先行して販売されていることですね。上品な色ではあるんだが、やっぱり野郎向けではないカラーなんで、これを使っても大丈夫って方向けかな。
まあ、興味がある方は、他のHelio X20/P10搭載機も検討してみてください。割とパンチの有るelephone P9000みたいなモデルもあるし、ようやくオススメできる性能かなといったところです。
おしまい