あるさんのレビューblog

買ったものをレビューするページです。 読み物blogは「日常のblog」よりどうぞ。

カテゴリ: MVNO・廉価帯スマホのレビュー

今回は、ZTEがワイモバイル向けに製作している、Libero 5Gの実機レビューをします。

20220107_213158~2

意外にワイモバイル初の5Gスマホだったコストパフォーマンスの塊
発売は2021年4月、ワイモバイルの5G対応に合わせて発売されたモデルです。
ソフトバング系では、この前にXiaomi Redmi Note 9Tが発売されており、そちらもDimensity 800Uを搭載しながら、約2万円というおもちゃのような価格であり、その意味で5Gを普及させるためのモデルが湧いて来たような形となっています。
全体的に面白いのは、5Gモデムを搭載しているゆえに、スペックはどうしてもハイエンドのLite Editionになりがちなところで、Dimensity系も800をベースに700シリーズを作っていますが、対するQualcommは、おそらくコア選別方式によるクロッククラス分けを行っており、S480、S690、S750のカタログスペックはほぼ同一で、クロックテストにより、出荷製品が変わるという方式を採用しているのではないかと思われます。故に、この機種は当初S750搭載とSoC-Lなんかでは表示されてしまったようで、言い切ってしまえば、もしかすると当たりはS750、ハズレはS480というようなブレがあっても全くおかしくない類のモデルだと考えられます。

さて、この機種の価格は発売当初より格安とも言える31,680円。その後すぐに価格改定があったせいか、2万円後半、現在では在庫限りと言わんばかりに新規4,980円。お店によっては新規回線契約で1円になるなど、S690搭載のスマホとしてはずば抜けて安いです。Dimensityの未知感に比べると、1万プラスしてSnapdragonの安心感を求めるユーザーも多いでしょうし、何より、トリプルレンズカメラ、IP57の防水・防塵に加えて、Felicaにも対応するという、全部入りに近い構成でこの価格は、当時でも、現在でもコストパフォーマンスに優れた1台だと考えられます。


かんたんなスペック
Snapdragon690 (2GHzx4、1.7GHzx4)
メインメモリー 4GB
ストレージ 64GB
前面6.5インチ FHD+(2400*1080)液晶
無線LAN 11ac(866Mbps対応)/Bluetooth5.1
1600万画素(メイン)/800万画素(広角レンズ)/200万画素(マクロレンズ)
紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応
モノラルスピーカー/LDAC、AAC、SBC対応
nanoSIMスロット x1
microSDスロット x1
3900mAhバッテリー
162x 77 x 9.2 mm 201g
Android 11

5G
NR:n3/n28/n77
4G
1/2/3/8/28/40/41
3G
1/2/4/8

見事なまでのソフトバンク縛りとも言える機種で、今後基地局転換を見据えた5Gバンド構成になっているのは、ちょっと驚いたかな。

20220108_174128~2


なお、主要APNに関しては、他のキャリアでもMVNOは入っていたりするなどもあって、かんたん。
SIMロック解除して楽天SIMを挿したところ、普通にAPNが入ってました。
Screenshot_20220108_180621


全体的な使用感など
まず、遅くはないです。ストレージもUFS接続なのか、eMMC接続で感じるもたつき感があまり感じられないです。そのためか、普通にWebを見るなどのデバイスでなら、特に不自由することはないと思います。
判断が難しいのが、ゲーム系で、S690のスペック侮りがたし。割と、デレステやウマ娘なんかが標準グラフィックでも違和感なく遊べてしまうという凄さです。S780をS845相当のグラフィック程度と前に紹介したと思いますが、ギリギリS835程度のグラフィック性能があってもおかしくないと思います。このクラスでベンチマークはバカバカしいので省略しますが、ポテンシャルそのものは相当高く、価格によって、S765G、S690、Dimensity 800U、S480と4者とも非常に悩ましいスペックではあります。このへんは後述するとして、ちょっとしたゲームはもちろん、プリコネ程度のゲームでも十分遊べるだろうと思います。

背面指紋認証センサーにも仕掛けがあり、触った指に応じてアプリが起動するなど、なかなか凝った機能となっています。
Screenshot_20220108_190812

ぶっちゃけ、これぐらいダイレクトにアプリが起動すると、ちょっと頑張れる気がする。

その他、イヤホンジャックがないので、別途変換アダプターが必要なぐらい。
個人的には、見た目に反して重いという感覚があります。鮮やかなカラーリングゆえ、どうしても手の感覚では持ち上げた時に、「おっ」っという重さを感じますし、残念ながらボディもツルツルなので、個人的にはケースは必須じゃないかなと思います。(ジャンクで買ったので、傷がすごい)


まとめ:堅実であり、遊び心もある、低価格帯には珍しいスマホかも
重さ、チープ感など、一通り残念なところはありますが、それ以外は全く問題ないレベルのミドルエンドモデルとなっており、一昔前のミドルエンドモデルを普段使ってる人であれば、S630あたりからでも十分にその変化に気づくはずです。S665あたりと比べると変化は小さいですが、ゲームをプレイするのであれば、断然3D性能の高いS690のほうが向いています。

現在、ヤフオクで落札出来る代表的なモデルを書いた時期で見てみると
  • S765G Xiaomi Mi 10 Lite 5G(au) 約1.5万程度
  • S690 ZTE Libero 5G(ワイモバイル) 約1万程度
  • Dimensity 800U Xiaomi Redmi Note 9T(SB) 約1.2万程度
案外、性能相応で小刻みに価格が入っており、なかなかに迷いどころではあります。
5,000円上乗せできればS765G搭載スマホは視野に入るのですが、いかんせんそこまで出せないとしても、1万程度で購入可能なこのスマホでも満足出来るぐらいかなとは思います。

今回、これを買ってみて思ったのは、低価格帯でもここ1年ぐらいのモデルであれば、普段使いの勝手はほぼハイエンドスマホと変わらないレベルまで来たなと感じました。
まあ、ゲームをプレイする、それをバックグラウンドで録画するなどを行うとなかなか厳しいところはありますが、そこまですることがなければ、おそらく満足するんじゃないかと。ただ、この境地に行けるのは、なかなか台数を触っていないとわからない感覚であるとは思います。

個人的な意見となりますが、ちょっと古いiPhone8ぐらいのモデルとの2台持ちなどで、最近のゲームプレイなどに使うのに、コストパフォーマンスがいいんじゃないかなとは思います。10万のiPhone13を買うか、1万のLibero 5Gを買って2台持ちするか、これは相当悩むところではあります。


少なくとも、性能面では、安かろう悪かろうな感じはしませんでしたので、あとはチープな外観さえ許容できれば問題ないかと思います。




おしまい

今回は、なんか運良く買うことが出来たXiaomi Mi 11 Lite 5Gの実機レビューをご紹介します。

解約の電話がつながらない→端末購入までの経緯
さて、これを買うつもりはまったくなかったというのが本音で、毎度のようにS765GやDimensityシリーズのスマホ欲しいなあっていう話はしているものの、それがたまたま安ければ買おうといったような形で、ハナからハイエンドにしか興味のない人間です。ただ、Mi 11 Lite 5Gはちょっと欲しかった部類の端末だったものの、もう入手は無理かなとずっと考えていました。

回線整理で、ビッグローブのSIMを解約しようと思っていたところ、解約ダイヤルが20分通話しても保留状態になってしまい、どうにか解約する方法はないものかと調べてみたところ、MNP番号の発行なら数分で可能ということが書かれていました。で、MNPでiPhone SE 2020をもらうとかも考えたんですけど、たまたまIIJmioでMi 11 Lite 5Gの在庫があったので、これは何かしらの運命だと思い、申し込みしました。19,800円ながら、今回は都合により24回で買いました。そのうち一括支払いする予定です。ほぼ3日で到着。ただ、IIJにしては珍しく、佐川急便と表示されながら、実際はヤマトで送られてきたのはちょっと不意を突かれたなと思いました。20210828_160536~2

20210828_201714~2
20210828_161032~2


かんたんなスペック
Snapdragon780G (2.4GHzx1、2.2GHzx3、1.9GHzx4)
メインメモリー 6GB
ストレージ 126GB UFS2.2
前面6.55インチ AMOLED FHD+(2400*1080)液晶
無線LAN 11ax(1201Mbps対応)/Bluetooth5.2
6400万画素(メイン)/800万画素(広角レンズ)/500万画素(マクロレンズ)
電源ボタン兼用指紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応(ただしNFC決済との排他)
ステレオスピーカー/LDAC、LHDC、aptX Adaptive、AAC、SBC対応
nanoSIMスロット x2(DSDV、および両方とも5Gでの送受信対応)
microSDスロット(SIMスロット1枚と兼用)
4200mAhバッテリー
160x 75.3 x 6.8 mm 159g
Android 11.0/MIUI 12.5.2(※グローバルROM、アップデートで導入)

5G
NR:n1/n3/n5/n7/n8/n20/n28/n38/n40/n41/n77/n78/n66
4G
1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/26/28/32/38/40/41/66
3G
1/2/4/5/6/8/19

正直なところ、ミドルエンドとしてはお手本ともいうべきスペックで、前に紹介したRed Magic 6Rに肉薄するレベルではあります。当然ながらDSDVもOKで、Felicaにも対応し、そしてサイズはそこまで小さくない割に159gという軽さ。さらに久々に見た6.8mmという薄さもあいまって、これは爆発的に売れてもおかしくない感じです。


ベンチ結果、使い勝手など
1630155873169
1630249277384

1630155873174
なんか、拍子抜けな感じがします。
これでも十分すぎるスコアではあるんですが、3DMarkがSlingShot Extreme止まりなのを考えるとそれなりなのかなとは思います。
ちなみに、過去にS855(Red Magic 3)で3DMarkで計測した際のスコアと比べて、大体1割減程度に収まっているので、3D性能的にはAdreno640並とは行かないまでも、そこに迫るレベルであると思われます。

薄型スマホの常ではありますが、やっぱり普通に使っていて熱を持ちやすいというのが最大の問題かな。S780GもS888と同様の発熱を抱えており、その点で予め考慮にいれておくべきかなとは思います。(ゲームやってるとFelicaのマークあたりが発熱する)バッテリーはとりあえず買ってから一度満タンにして、今日(9/1)が3日目、待受けでSIMを入れてありますけど、おおよそ50%を切る程度で推移しています。ゲームとかをやらないで、Web見る程度であれば、少ない感じではないと思います。

Felicaは使えるにしても、NFCタッチ決済との排他式となっていて、切り替えが必要であるというのがやや難易度が高くなっている感じです。ただ、ほぼSuicaなどのFelica系しか使わないのであれば、それほど問題はないのかなと思います。


ゲームについて
まず、そもそもにこの端末は、ゲームに向いていないです。
理由は簡単で、いわゆる音ゲーでは音ズレや入力遅延のレベルが度を過ぎているし、ウマ娘みたいにオブジェクトに3Dモデリングを使っている場合は、冷却機構が追いついていなくて処理落ちするといったような問題が見えてきました。


例えば音ゲーの譜面を、音を消して叩き落とすモードにすると、別にフルコン出来るレベルでも、音合わせで譜面を叩いた場合、100~200ms程度調整出来ないと多分修正が不可能だと思います。
シャニマスもライブのタイミングはやっぱり合わないです。それはどうにでもなりそうですけどね。



MIUI12.5.6で必要最低限のレベルはクリア出来るようになりました。まあ、音ゲーなんかはわかりやすく変化を感じるようにはなりました。デレステで音合わせ出来るようになったということは、他のゲームでもまず問題ないんじゃないかと思います。
そこまで

ウマ娘のような3Dゲーは、懸念されている通り、大きな問題として、こもった熱をどう排出するかという点で、やっぱり一般的なハイエンドスマホに比べて劣るし、排熱によるロード時間の遅延や処理落ちはどうしても出てしまいます。ウマ娘一人でそんな感じなので、明らかに高負荷には弱い感じです。

薄型ボディとS780Gのせいで、今後たくさん出るであろうS778Gスマホのほうが3D処理には余裕がでるんじゃないかとも思えるんですよね。これが大型サイズであれば全く問題ないレベルの排熱ではあると思うところ。


ポチポチゲーはほぼ問題ないです。
最近、この手のゲームで一番腹立たしいロード時間や無駄な処理が多い、「スーパーロボット大戦DD」「ミニ四駆動超速グランプリ」なんかが普通にプレイできるので、キモとなる部分はそれほど弱くはないのだと思います。(ちなみにこの2ゲームとも、無駄な操作をユーザーに求めるのが気に入らない)
fpsゲーとかをやらないのでなんとも言えないですけど、S780Gが本来のポテンシャルを出せる環境が整えば、確かにデレステのMVの3Dを見る限りではS845~S855の間ぐらいには落ち着くだけの能力はありそうです。その辺はメーカーサイドとしてどう対応するのかというのが見ものではあります。

...ポテンシャルは高いんですよ。S810のときにも書いてますけど、ポテンシャルを100%活かせるだけのハードウェアが揃って、初めて実測値が出るわけですけど、こっちの場合はソフトウェアによる不具合な感じしかしないですからね。その辺がどうなのか、ちょっと心配ではあります。


まとめ、普段使いには安定、しかし多彩な機能を使うと剥がれる化けの皮
用途さえ絞れれば、たしかに存在そのものは面白そうな端末です。
薄型スリムでそこそこ軽量。そして圧巻のバッテリー持ちなどはさすがというべきです。
世界中のノウハウが詰まってるからこその、Mi 11 Lite 5Gなのだと思います。

が、日本市場向けに頑張ったところまでは良かった。問題はそこからで、とりあえず付けました的な機能のせいなのか、あるいはそこに追いついていないソフトウェア開発なのか分かりませんけど、それを台無しにするようなゲームの音ズレやカメラ・ゲームなどの熱暴走、スクリーンキャプチャの録画問題など、挙げればどんどん出てくる不具合がかなり多めかなという印象です。
あと、Xiaomiのセキュリティアプリって、いわゆる根こそぎ通知が来ない系のやつだと思いましたけど、それもインストールされてるのも気になりますね。

あげるとしても及第点で、確かに5万するXPERIA 10 IIIなんかよりは高性能なんですけど、そこはやっぱり海外メーカーであり、SamsungやLGのようなノウハウはまだ取得出来ていないのではないかという印象が強いです。OPPOはその辺すごい変わり身だったと思うし、そこに追いつき追い越すためのMi 11 Lite 5Gだっただけに、非常に惜しいです。

とにかく、薄くて軽くて画面がでかい、Felicaも使えるというだけで印象がいいだけに、買ったユーザーの多くが触れているゲーム問題やカメラ問題はなんとか修正しないと、そこで終わってしまう可能性もありますので、それだけは避けてほしいです。

ゲームに関しては、ほぼなんとかなるレベルではあると思いますので、カジュアルゲーぐらいなら十分対応出来ると思います。

Xiaomiならその辺は心配しなくていいとは思うけど、日本限定モデルという点で、今後どうなるかが割と注目ではあります。本気だったら、ゲーム周りの対応や細かい不具合なんかは修正してくると思うんですけどね。そういう意味で、Xiaomiの真価を見極めるには、いい端末だと思います。



おしまい。

今回は、なんとなくネタに乏しくて、回線契約のためだけにもらってしまった、MOTOROLAのmoto g8の実機レビューです。

DSC_0020 (2)

まあ、半年遅いって話ですけど、前回のRedmi Note9へのリベンジも兼ねて、今回こそはまっとうにレビューしようと思います。

かんたんなスペック
Snapdragon 665 2.0GHz(Kyro260 Gold) x4+1.8GHz(Kyro260 Silver) x4
メインメモリー 4GB
ストレージ 64GB
前面6.4インチ HD+(1560*720)液晶
無線LAN 11n(300Mbps対応)/Bluetooth5.0
1600万画素(メイン)/800万画素(広角レンズ)/800万画素(広角レンズ)/200万画素(マクロレンズ)
指紋認証センサー、USB type-C端子
モノラルスピーカー/LDAC・aptX・AAC対応
nanoSIMスロット x2(DSDV対応)/microSDカードスロットx1(nanoSIMと排他式)
4000mAhバッテリー
161.3x 75.8 x 8.95 mm 188g
Android 10.0(購入時よりアップデート済みだった)

LTEバンド対応は公式によると、
1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/40/41


DSC_00221

裏はこんな感じ。モトローラのマークが指紋認証センサーです。

一応、OCNモバイルの音声契約必須ですが、1円セールで買っています。
長いモバイル製品所持の歴史の中で、201M以来のモトローラ製品となります。

メーカー希望価格は23,800円(microSD128GB付き)。アマゾンでは21,000円程度、そしてMVNOでは投げ売りをしているモデルです。


Snapdragon 665は割と快適?2020年の廉価版スマホの実力
今回はRedmi Note9と違い、廉価帯のSnapdragon665を搭載しています。
代表的なモデルといえば、XPERIA 10 IIやOPPO A5 2020、Reno3 A、TCLの数モデルなどになりますが、moto g8かなり後発にあたるモデルです。とはいえ、XPERIA 10 IIと同時期に近い感じで、圧倒的に軽いXPERIA 10 IIに比べると、いわゆる没個性的な普通のスマホという感じになっています。
サイズもそれなり。重さもそれなり。188gは立派だと思いますけど、それでもXPERIA 10 IIの151gには遠く及ばないです。その分が2万以上もの差となっています。

まず気になる点ですが、この世代で珍しく、無線LANが2.4GHz帯しか使えないという点です。さすがにもう433Mbpsでいいので、11acに対応してほしいという希望はあります。
素のAndroid 10の割に、ややもっさり感があります。これは基本的にUFS2.1を使わず、eMMCでストレージ接続がされているからではないかと思うんですが、例えば耐えられないほどもっさりしているわけではなく、なんとなくもっさりしているというレベルです。でもAQUOS Sense2やRakuten miniといったSnapdragon 400系に比べると雲泥の差はあり、無茶苦茶遅いって感じでもないです。
うーん、なんか、一般的なWeb閲覧とか、Abema見るとか、そういうのはHelio G85のがキビキビ動いてた感じがします。
最初からファームのアップデートが入る関係で、起動してから3回ぐらい再起動するまでは、まともに設定が出来なかったりします。なんでAndroidの設定を3回とも最後までやらせたのか?

一方で、ゲームはさすがのスナドラという感じで、ゲーム最適化はある程度済んでいるようです。デレステも普通に解像度が合っています。なぜかHD+しか解像度ないのに、普通に3Dの高解像モードも選べてしまうあたりには謎を感じます。あとはストレージ周りの部分で、ロード時間の長さはどうにもならないですけど、プリコネやとじともぐらいでも、そこそこ動いてしまう点はやはり強いです。ただ、毎度このクラスのときには言いますけど、緊急事態のログボ程度に出来るというレベルで、普通にゲームやろうという人は、Snapdragon 835クラスの中古でも別途用意したほうがよほど快適なレベルです。


いい点:やっぱりパンチホールカメラとバッテリー持ちがよい、そしてハンドリングの良さ
正直なところ、ゲームをやらないからという理由も少しは含んでいるのかもしれませんけど、3日ぐらいは充電しなくても問題ないレベルです。単に解像度の低いHD+のディスプレイだからとか、無駄に無線LANを11acにしてないからとかありますけど、それが結果的に功を奏する形となっています。
さらに、そのディスプレイも、パンチホール式のフロントカメラなので、ノッチ式に比べるとやっぱり違和感なく使えます。AQUOS Zero2種を使ってて、やっぱりその辺に納得が行かないというのはありますけど、パンチホールカメラが僕の視野には合ってるんだと思います。

そして、141gのAQUOS Zero2よりも、ハンドリングがいいというのも一つ大きなポイントです。サイズはほぼ同等なんですけど、いわゆるZero2特有の脆さ(儚さ)みたいなものがなく、しっかり詰め込まれてる感じがして、指紋センサーありきでの持ち方になるので、持ってて違和感もそれほどないというのも強いです。重さが40g違うので、流石に同じような使い方は出来ないですけど、Redmi Note9の198gはやっぱり重い感じがしていたのに比べ、こちらはある種の最適解として出された188gとサイズなのかもしれないですね。


まとめ:手堅くまとめてしまっている故、確かに鉄板の1台にはなりうる存在
消極的な考えで言ってしまうと、実に手堅く作られていて、無線LANと画面解像度に問題を感じなければ、これ以上の1台は、もっと高価なReno Aとか、XPERIA 10 IIとかになってしまうのは否めないです。確かに、これは2万のスマホと考えれば、しっくり来ると言っても過言ではないと思います。
直接的なライバルで行くとOPPO A5 2020あたりになるんでしょうけど、こっちは素のAndroid 10というところが圧倒的に強く、値段的には数千円の上乗せにはなるものの、同価格帯にはRedmi Note 9Sというモンスターがいる以上、現実的に、定価でこれを買おうと思うのは厳しいだろうとは思います。ただ使ってみて、音声回線契約というリスクはあるものの、それでも半年前に買って即売ったR17 Neoに比べても、完成度はこちらのほうが高いと思える出来です。1円なら迷わず買っていい機種だと思います。ただ、2万は出したくないです。1万なら出してもいい出来かな。
意外だったのは、Helioで感じたキビキビ感よりはもっさりしているのに、そこまで違和感なく使えるあたり、素のAndroidが効いている感じがします。OSそのものも軽いから、アプリがある程度もっさりしても違和感が少ないんじゃないかと思いますね。
あとは、どこのキャリア、MVNOでもほぼ対応しきれるバンドの豊富さと、さらにVoLTE対応までカバー出来ているという点では、かなり好印象です。AQUOS Zero2よりバンド対応も多く、予備の電話機としても、十分役に立つ1台になりそうです。

惜しむらくは、これらも、結局はすべて1台のスマホによって駆逐されてしまうことなんですよね。あと10日でXPERIA 1 IIが来れば、またこれを予備機として使う日々になりそうです。






おしまい

EPrwVcMUcAEJDjJ

小さいことが、正義となるのか?


今回は、楽天モバイルのMNO向けに先行リリースされている、Rakuten mini C330と、必ず通るであろうeSIMを使った楽天モバイルの回線に関して、実機レビューしたいと思います。

かんたんなスペック
Snapdragon 439 1.95GHz x4+1.45GHz x4
メインメモリー 3GB
ストレージ 32GB
3.6インチ HD(1280*720)TFT液晶
無線LAN 11ac(433Mbps対応)/Bluetooth5.0
1600万画素(リア)カメラ
USB type-C端子
モノラルスピーカー/aptX、SBC対応(イヤホン端子なし)
1250mAhバッテリー
防水IPX2、防塵IP5X
Felica(おサイフケータイ)/NFC対応
106.2 x 53.4 x 8.6(最厚部) mm 79g
Android 9.0/独自UI搭載

LTEバンドは、1,3,18,19,21,26,28,41に対応。eSIM書き込み型。
チップセットの上限となる下り150Mbps/上り75Mbpsとなる。楽天モバイルのみVoLTE対応。

価格:21,800円(税込、現在のところ料金1回目に合算の模様)



MNOなのにセカンドスマホ的な立ち位置を具体化したような、小さいスマホ

小さいw
このサイズが小型というけど、昔って本当にこのサイズだったのかなあって疑問に思ってしまいます。
液晶サイズが3.6インチのHD、これってiPhone4以前のサイズで、そういえば今風に形は整ってますけど、見た目もiPhone4っぽいです。
違いとしてはホームボタンがない程度なんですけど、この液晶の中にAndroidのソフトウェアボタンが入るので、現実はiPhone4より小さな液晶という錯覚を起こす感じなのでしょう。
結構チープ、というとアレなのですが、正直なところ、これはしっかりとスマホとして使おうとする筐体ではないです。本音を言えば、これを2万で売るのはやっぱりどうかと思う。
楽天MNOの他のラインナップを見る限り、OPPO A5 2020やAQUOS Sense3などがラインナップされていますが、スマホとしての完成度、精密機器として見ても、だいぶ劣って見えます。
でも、ちょっと落ち着いて見てみると、楽天MNOの立ち位置に、このスマホを据える意味合いがあるのだと思います。

一つはeSIM対応であること。契約即使用をオンライン上で手軽に行えるようにする。いちいち物理SIMで差し替えをぜすとも、複数のキャリアを切り替えて使えるというのは、MNO的な立ち位置では出てこないと思います。
もう一点は、最初からメインで使うスマホという発想を捨てていること。メインで使うスマホの定義が広範囲すぎるのですが、今や個人間のやり取りでは電話番号が重要視されるようなことはなく、もっぱらSNSでのやり取りが中心です。
スペックも控えめ、通信速度もそれなり、テザリングをホーム画面上にワンタッチで出来るという点も、基本的にセカンド端末として不自由ないレベルではあります。

一方で、現在の日本でも、電話番号はフォーマルな部分で必要となるので、通話にはVoLTEなどが対応していることが好ましいです。
Rakuten miniはそのような社内通話端末、法人向けとしても考えられていることもあって、個人所有のスマホとは別のものとして考えた結果、身に付けられるぐらい小型にしちゃえってことなのかな。

これが楽天のMNOの今の立ち位置そのもの、まず他のキャリアに比べて、入り込めるセカンドスマホ需要となるスキマをMNOで埋め、順次MVNOの回線をMNOにしていくような流れを作りたいんじゃないかなと思います。
多分、本運用後しばらくすれば、このRakuten miniは多分端っこに追いやられるんじゃないかと思うんですけど、最初のつかみでこれを売って、そのまま使ってくれる回線品質なら、物理SIM化してメインで使う層も一定はいるでしょう。


サクサク動く、サブスマホとしての性能はほぼ及第点だけど...

Snapdragon 439はIoT系のスマートスピーカーなどでも使われるようなSoCです。
過去にはSnapdragon 450搭載のAQUOS Sense2を割とブーブー言いましたけど、この439は更に下に位置づくはずなのですが、結構サクサク動きます。
解像度はHDサイズであることや、その割に3GBものメインメモリを搭載していることなどがいいんでしょう。また、この独特なUIも動作に貢献してる感じです。

さて、ゲームなんですけど、基本デレステしか入れてませんが、これはこれで思った以上動くという印象です。

EPsF_axUcAAU_2R
画像は3Dリッチなんですけど、エフェクトも分かる範囲できっちりかかるし、HDでしか動作しないという点がやはりデカイのか、コマ落ちもなく60fps動いちゃう感じです。

MVではそこまで違いないですけど、いざプレイすると、タッチ範囲の狭さというか、2個隣り合う譜面や長押しがうまく反応しないことがあります。
最初はタッチパネルの同時押しが2点タッチなのかなと思ったのですが、5点タッチまでは対応しているので、2方向のスライド譜面も問題ないはずなんですが、うまく反応してくれないです。
一応、タッチ間隔を広げてみましたけど、これでも変わらないので、多分同時押しに関する問題なのかとと思います。

Screenshot (2020_02_03 21_13_07)
参考までに5点タッチの図。

言うに及ばず、画面が小さいということは、解像度以上に目には悪いです。
ブラウザはあくまで開けるというぐらい。せっかくの大容量通信プランを活かそうとAbemaTV見る分には、通信節約モードで十分すぎるサイズだなというw
IMG_20200203_211132


となると、やっぱり最終的にはテザリング機として使うのがベストなのかな。

Screenshot_20200203-173830
ここのテザリングアイコンをONにすると、

Screenshot_20200203-173758
右上にワンタッチのテザリングボタンが登場。

バッテリーは待受でだいたい2日ぐらい、テザリングでほぼ半日ぐらいでしょうか。テザリングし続けると発熱も結構あるので、常時テザリングも厳しいのかも。
小型軽量というのも売りの一つだと思うけど、テザリング起動で1日ぐらい持つようなバッテリー容量は欲しかった。

ドラクエウォークをやっていて気づいたんですけど、この機種はGPSをつかみにくいらしく、位置が300mぐらいずつずれている感じです。WiFiを接続すると、WiFiの位置情報なども加味して補正がかかるのですが、それにしてもGPSを使うゲームには不向きです。こうなると、いい加減本当にどうやってどのように利用するべきモノなのかわからなくなってくるアイテムではあります。


思ったより時間がかからない、けどオンライン申し込みをやってるだけのキャリアショップとは?

さて、eSIMモデルということもあり、オンライン申し込みでは出来ないということもあって、今回は池袋東口店で契約をしてきました。
2/1、15時ぐらいだったのですが、前日の時点で来店予約が取れず、予約状況を見るに、なんか土日どころか平日も結構埋まってて、最短で2/6あたりだったので、一か八か予約なしで来店してみることにしました。(あんまり好ましくない)
窓口は10ぐらいあったと思いますが、スタッフがかなり多く、10分待たずして案内されました。今はほぼ新規契約オンリーということで、そこまで待ち時間はないのでしょう。

基本はWebページからの登録で、楽天IDに住所やクレカ情報が登録されていれば、それを流用する形で契約となります。契約住所と楽天IDの住所が違う場合は、予備書類が必要です。
サクサクっとプランを選び、端末のIMEIを入力、eSIM用のページからQRコードを本体に読ませ、動作を確認して完了です。
おおよそ30分あれば手続きはおしまい。プランやオプションもWebページを見ながら選択していく感じなので、視覚的に分かるのがデカイです。

ただ、ほとんどの作業がWebページでやるので、果たしてこれをショップでやる必要があるのか?という気がします。
まあ、今回はイレギュラーなものなので、注意事項などの確認もあるんでしょうけど、ほぼWebページのみで完結しちゃうという点では、MVNOと大差ないです。

すでにソフトバンクが行っていますが、物理SIMもオンライン上の手続きのみで開通させて、端末に入れるだけで動作確認が出来ちゃう感じになってるんですよね。
今はSIM発行云々の料金の関係で少なくなっていますが、MVNOのパッケージにはSIMが入っていて、SIM番号を入れるだけで開通するようなMVNOもあるので、特に問題はないはずなんですよね。
当の楽天モバイルMVNOがそれをやっていないのは気になりますが、MNO化によるeSIM手続きと、その簡易化は、後発キャリアとしては大きな武器になると思います。

プランはお試し用の100GBプラン、2020年3月までは使い切っても追加で1GBずつパケット追加が出来ます。(出来ましたとも書いておくかな。)
バンド3オンリーの楽天回線も、ユーザーが全くいない感じもあり、生活圏である北区、文京区、荒川区では全く問題なし。なんなら帰りの池袋あたりでも、遅いと感じません。
なんとなく通信不良になることがたまにありますが、基本は常時接続しています。VoLTE音質も悪くなく、とりあえず問題なし。MVNOのお粗末さから考えると、疑問しか浮かばないレベルです。

Screenshot_20200203-212933
自宅のあたりでこのぐらい。CAなしのキャリアでこの速度は十分だと思う。

まあ、個人的にものすごく期待値が低いところから始まっているのに加え、最大150Mbpsすら活かせないようなネットワーク網なのではないかと思うところはある。でも実測20Mbpsもあれば、AbemaTVも通信節約モードで見る必要はないよねと。
本サービス開始後にどれぐらい速度維持出来るかと、サービス提供(大容量低価格)が出来るかで、今後の評価はとてつもなく左右されると思います。

---2020/03/03追記---

色々試してみましたけど、自宅でも割と接続が出来なくなる時間があったり、特定ゲームの接続などで通信出来なくなるなどの問題がありますね。
具体的に、というと果たしてですが、まず普通に移動中に使う分には、それほど問題はないです。これが例えば側道に一本入ると、一気に速度が落ちる感じです。江戸川区でそんな感じです。まあ、北区も大差ないレベルなのでしょうけど、山手線の中と外では環境が大きく異なっているのではないかと思います。
その他、auローミングのエリアでは、au VoLTEの特性そのまま、異様に遅かったり、圏外になってみたりと、相変わらずまともに使える場所が限られる感じです。なんだろう、これはau批判になりそうだけど、思ったよりローミングしてないのではなく、ローミングしても自社ネットワークが弱いから結果的にそう見えるとも言えるんじゃないですかね。

通話、どうもワンテンポ遅れて聞こえるときがあるのと、これは単純にRakuten miniだからなんでしょうけど、小さいのでマイク感度を上げているので、雑音まで入ってしまうという難点はあります。通話品質という面では悪くないのですが、他社の3Gと大差ない気がしてしょうがないです。
3キャリアはともにVoLTEの相互接続をしていますけど、楽天に関してはその辺が出来ていないため、VoLTEの相互接続、あるいは楽天回線同士でVoLTEとなった場合に、多少は改善が見られるのかどうかというのは気になる点です。


まとめ、すべてがまだ様子見ムード。Rakuten miniが本領発揮されるにはもう少し時間が必要か

まず楽天のMNO、地上でなら十分使えると思います。まだ最大で25000ユーザーしかいないというところがありますけど、仮にMVNOから完全移行しちゃうと、今のままでは厳しくなるかなという感じはあります。どこまで基地局の仮想化で対応出来るのだろうか。
今後、秋葉原とか、弱いと言われている地下街などに行ってみようと思います。

無料トライアル、終了後に楽天ポイントでほぼ全額戻ってくるとはいえ、Rakuen miniが2万する端末か、というと、全くその価値はないです。基本性能は抑えていても、これはあまりにチープすぎる。
いい意味で使い勝手が悪くないことが悩ましいところなのですが、全体的な安物感というか、偽物感というか、そういうものが払拭出来ていない印象があります。保証サービスもあるんだけど、どんなに破損しても年3回まで6,000円で修理出来るというような、結構謎なサービスなので、言わずもがな。
とりあえず、サービス開始後の値段相応とはなると思いますが、トライアル中は最低限これで頑張ろうというレベルではあります。逆にそこにしか活かす価値がないし、本サービス後に解約する場合、どうしようという感じですよね。

回線云々は抜きにして、eSIM専用機という点では悪くない選択肢なんだけど、eSIM端末は日本じゃまだ早すぎる感じです。
せめてワンナンバーサービスとかでも使えるようにすれば、それはそれとして需要があるんだろうけど、あえて楽天オリジナルとしているので、わざわざ他社の子機使用にはしないだろうなあ。
例えば、IIJではなく、突然ドコモがeSIMにも対応しますとか言い始めれば、また大きく変わってくるんだろうけど、現状ではまだROM機の域なのかなと。

ただ、もう一回念押し。これは2万出して買う端末じゃない。eSIM専用端末に魅力を感じなければ、サービスインしても買ってはいけない。



おしまい

↑このページのトップヘ