あるさんのレビューblog

買ったものをレビューするページです。 読み物blogは「日常のblog」よりどうぞ。

カテゴリ: XPERIAのレビュー

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とりあえず記念撮影

さて、今回は久々にXPERIAです。

いや、なんだろうね。散々批判してたXPERIA Z5 Premium SO-03Hを買ってしまいました。以下、言い訳とレビュー。


アレほど存在価値が見いだせないと言ったのに...

以前のエントリーにて指名買いでならZ5 Premiumは買ってもいいんじゃないかという論評をしました。もう一度書いておくと、現状のUHD解像度の必要性の疑問と派手さへのキライがあり、万人向けではないと書いています。
当時はXPERIA Z3、XPERIA Z4を所有していたということもあって、今回は買わないかなということも書いています。

それから3ヶ月、超弩級のスマホを2台も買っているわけですけど、流石にここいらでXPERIAを買ってみようかなということもあり、んじゃ手持ちのZ4が高いうちに売って一番いいのを買おうぜ的なノリでまたやってしまいました。

ぶっちゃけZ4と大差ないレベルではあるんですが、LeTV MAXとMeizu Pro5 という中国スマホのツートップを所持してるということで、日本のスマホも最高峰じゃないとダメだろという変なプライドが、Z5 CompactではなくZ5 Premiumを選ばせたというのもあります。

というわけで、Z4の置換えに果たしてなるのかどうかということも含め、今回は使用感をレビューしていきたいと思います。



これがZ5だったら...なのか、Z5じゃなくてよかったのか...

まず、根本的にZ4から何にも変わってないため、ざっとスペックをおさらい。
Snapdragon 810 2GHz+1.6GHzオクタコア
メモリ 3GB LPDDR4
内蔵ストレージ 32GB eMMC
5.5インチUHD液晶
無線LAN 11acデュアルバンド対応、Bluetooth4.1
SONY製IMX230カメラモジュール搭載2300万画素アウトカメラ
電源ボタン兼指紋認証センサー
microUSBポート
NanoSIMスロット/microSDカード
3430mhA内蔵バッテリー
154 × 76 × 7.8 mm 181g
FD-LTE B1/3/7/17/19/21/28
フルセグ、NOTTV、おさいふケータイ、VoLTE対応、防水/防塵

これでもかというぐらい液晶サイズと筐体が大きくなっただけです。
プレミアムと名乗ってる以上、メモリ容量やストレージ容量、あわよくば画面サイズも5.7インチぐらいまで差が着いたら良かったと思うんですけどね。

ベンチ結果。
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今回よりAntutu6.0に変更されていますので、合わせて入れています。
3DMarkはIce Stome Unlimitedのスコアです。(古いスマホとの比較用)

思った以上にCPUスコアが伸びない感じです。
Z4に比べると他のS810搭載機に近いレベルには来ていますね。

Z4よりスコアもよく性能は確実に上がっているんですが、実際のところLeTV MAXには及ばず。これはおそらく画面解像度の差かと思ったけど、ベンチ上ではFHD解像度で動いているため、やはりマージンを取って安定性を選んだということでしょうかね。

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ちなみにGeekBenchを回した直後の温度はこんな感じ。
Z4に比べるとだいぶ改善しています。

ゲームの動作ですけど、
なんだろこれはCPU制御の問題だと思うんですが、クロックの上下が安定せず、例えばデレステなどでは突然フレーム落ちが始まった後に、一気に落ちたフレームを描画するような動作を行い、タイミングがズレるため致命傷になりかねないです。おそらく制御ソフトがゲーム中にCPUコアのチェンジを行い、そのせいで処理が一時的に止まるんだと思います。
なおプレイそのものには問題なく、熱ダレなども起こさないですが、上記理由によりZ4よりもゲームにならないという印象はあります。ぶっちゃけ3Dだろうが2Dだろうが起こるので、運次第なところもあります。

魔法科高校の劣等生LZに関しては特に問題なし。今となってはそこまで重くないのかという印象。当然ながらFF3やクレタクはバッチリです。


プレミアムなのは外装だけ?

さて、買う前に散々批判していたのが、このギラギラした感じ。いわゆる間違った高級感をどうやって面白い感じに昇華させていこうかという話でした。
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結果。
正直なところ思いつかなかったんだけど、Chromeを買う以上は鏡面仕上げを何とか隠しつつギラギラさせたいというのがポイントでした。あと薄いパープルのケースはZ3への懺悔というかね。
個人的には気に入ってるんですが、山手線でマジで指差しながら笑われるということが結構あります。俺がオッサンというのもあるんですが、それにしたって万国の方々に笑われるセンスではないと思うんですよねえ。
ちなみにヨドバシの人にも言われたのですが、Z5 Premiumの鏡面ガラスは仕上げ精度が非常に低く、背面シートがデコボコしてしまうぐらいに空気が多少なりとも入ってしまうということです。ヨドバシの店員さんが1度失敗して、もう一度やってもらったんですけど、微妙にデコボコしてるところがあります。これがSONYのプレミアムらしいですよ。

気になることとしては、やはりボタンの配置かな。
右側に集約しているのは特に問題ないんですが、音量ボタンが割に押しにくい位置ではあります。これをなんとかしてほしいです。親指を曲げて押すというのは案外スマホを落としやすい動作ではあるので、そこを考慮して作って欲しい気はする。
Z4ってその辺が絶妙だったと思うんだよね。

指紋認証兼電源ボタンは非常に優秀かなと思うんだけど、指紋認証の宿命ともいうべき、表面積の小さい指では認識がうまくいかないということもあったり、逆にパスワード併用でありながらパスワードロックがかからずにスワイプで開いてしまったりと、中華ハイエンド機には見られないような動作をすることが多いです。
指紋認証センサーが無理なら無理でいいから本当に生体認証システムでのロックとか、そういうプレミアムな機能が欲しかったかなというのが本音です。

進化したのか、退化したのか、オーディオ機能

さて、今回のZ5シリーズでの大きなトピックとなった、ハイレゾ+NC機能ですけど、残念ながらMDR-NC750がエレコムのEHP-CH2000ぐらいのスペックにすらイヤホン性能では負けてしまっているため、ハイレゾを重視するならハイレゾ対応のイヤホンなりヘッドホンなりを買ったほうがいいといえばいいかもしれないです。

手軽なんだけど、音がSONYっぽくないのが問題点ではあります。せっかくのハイレゾ音源であっても、NCをONにすると解像度が低い感じになって、非常に気になります。多分慣れるとこんなもんなのだと思いますけど、それでもEHP-CH2000のが俺の中では相当好みではあります。少なくとも、このレベルならNC機能は捨てますね。

で、もう一つ気になったんだけど、ヘッドホン最適化の機能の位置が変わってるということ。
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サウンドエフェクトの中にこっそり隠れてます。
で、DSEE-HXをONにするとCLEARAUDIO+とダイナミックノーマライザが使用出来なくなるという謎の仕様です。
さらにヘッドホン自動最適化も当然DSEE-HXがONでは使用不可という、疑問の尽きない変更点ではあります。
前々から言われてる通り、CLEARAUDIO+ではDSEE-HXは包括的に多分動作してるはずなので、どっちを起動していても問題ないはずなんだけど、それじゃあZ4のヘッドホン最適化かつDSEE-HX動作とCLEARAUDIO+の排他使用ではどうだったのか?という疑問は残ります。今となってはZ4が手元にないし、NW-ZX100がある以上この辺を調べる必要もないので、どうでもいいことではあるんですけどね。

ちなみに、以前のレビューで書いていますが、NW-ZX100やZ4とMDR-NC750を組み合わせると、特に変な感じはしなく、CH2000相当とも思えるので、Z5側の単なるプロファイルの味付けに問題がありそうですけどね。

その他、気になる点

どうも、画面描画が追いついてないで動作が若干もたつくことや、解像度切り替えに失敗してプチフリを起こしてしまったりとかが結構あります。こちとら別にそこまでを求めてないのでいいんですが、これ1台でなんでもやろうという方も大勢いますから、そういう意味で本当に2K相当に落としてまで動作させる4Kディスプレイの弊害はなかったのか?という疑問もあります。
電池持ちも悪いですね。Z3やZ4も基本36時間程度は待受は可能だったはずなんですけど、Z5 Premiumでは18時間で約70%の電力消費と、24時間ギリギリ持つかどうかというレベルです。(液晶の明るさを自動調節、輝度最大にした上で、基本的にNFC以外のデバイスをONにしている状態です)ゲームをガチガチやるのは他の2機種に任せてますが、基本的に情報端末としてメインを張るモデルですから、バッテリー容量を考えてももうちょい頑張って欲しいかなと思います。


満足感は高い...けどまだまだ不満が多いPremium

スマホの所有欲とかそういうのは文句なく満たしてくれる機種ですし、5.5インチの液晶とボディサイズは可もなく不可もなく。課題だった重さも、まあ許容範囲かなと感じます。

が、これがXPERIAじゃなかったら買ってないです。
理由はいろいろあるけど、高級感に裏打ちされる完成度が伴ってないのが一番問題として挙げるべきかなと感じます。
Z4もZ3の後継機として、高級感と完成度は高かったと思うんです。S810さえ使ってなければ、もうちょい評価してもいいと思う機種ではあるんです。逆に言えば熱暴走さえなければ取り立てて文句のない機種でしたからね。
これの場合、結構いろいろ書いていますが、「だから私はXPERIA」ではなく「私はXPERIAだから」という理由で買う方が大多数だと思うんです。
ズルトラの後継機はおそらくなし、メインストリームは5.2型、そんな中に5.5インチとは言えハイエンド機を登場させれば、ズルトラレスなユーザーや、大画面XPERIAが欲しいユーザーは自ずとこれに来るしかないんですね。
正直なところ、C5 Ultraの登場によって、6インチ2Kぐらいの機種をこれでもかと期待してたユーザーはいたと思うんですよ。それが5.5インチ4Kとか、どんだけ斜め上を行ってるのSONYって話ですよね。
鏡面ガラスの件、指紋認証センサーの件、4Kディスプレイの件、やりたいことはものすごく伝わってくるけど、それに伴う完成度が70%ぐらいな気がする。所有欲は満たせるならiPhoneでも変わらないし、そういう代替品と比較できてしまうほど没個性化しすぎているんじゃないかと思うんですよね。技術の凄さなんて、本当に見えてこない限り、体感できないかぎりは、ないものと一緒ですからね。

現実的なところ、やはりZ1以前のユーザーの機種変更や、GALAXY Note系のEdge以降の後継機が日本では販売されてないので、そういった方には一応機種変更の余地はあるのかなあと思います。
GALAXY S4ぐらいのツートップ戦略の機種変更がベストっぽい気がする。それだと流石に違いが分かるはず。(もっとも、XPERIA Aの人はZ3ぐらいに行ってると思う)
Z4からあえてZ5 Premiumにするのは、間違った選択だと思いますので絶対にやらないほうがいいです。もっと言えばZ3でもZ2でもしなくていいです。
Z Ultraからだと流石にバッテリー持ちやゲームの動作などで違いがわかるとは思うんですが、1インチ近い画面サイズの縮小に結構がっかりします。やっぱりアノサイズって代えがたいサイズなんですよね。LeTV MAXを持ってなかったら俺は相当なズルトラレスに陥ってたかもしれない。

やっぱりZ1までと、5.0アップデートしたZ2以降が分水嶺なんだよね。XPERIAはそれぐらい進化に乏しいと歴代XPERIAを使い続けて思うことです。


結論として、どう説明をつけても、俺がXPERIAへの偏屈した愛を持っていることがよくわかった1台だったなと思います。XPERIAもいよいよブランドの一つに昇華出来たことは良かったんじゃないかと思います。もっとも、iPhoneですらiOSのアップデートでボロボロとメッキが剥がれてきてるし、完成度が伴ってのブランド力ですから、その辺は気が抜けないとは思います。

決して、買ってよかった、という1台ではないです。期待値が低ければ低いほどまあいいやで済めるので、あまりに所有欲とかにかられないかぎりは、スルーしてもいいんじゃないかなあとは思います。(仮にZ5だったらどうだっただろうか)



おしまい

(9/26後継機問題に修正)

さてね、なんかずっと持ち続けていたXPERIA Z Ultraを手放す決心をしました。
勝手にいろいろ書きなぐっていこうと思います。
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(SHT22とZ Ultra。縦はほぼ一緒。)

「ファブレット」というジャンルの先駆者、S800搭載スマホの先駆者。

もはや死語となりつつありますが、5.5インチ以上の通話できるスマホのことを、ファブレットと言っていた時代がありました。
古くはDELL StreakやGALAXY Noteあたりがそのはしりだったと思うのですが、おそらく本格的にファブレットという言葉を聞くようになったのは、Z Ultra以降のような気がします。
現在でこそ、5.5インチは普通、6インチに迫ろうかというスマホ市場ではありますが、発売当時はまだ5インチに行かないモデルも数多く、4.5インチが当たり前な時代、(注:ズルトラの発売は2013年9月頃)ぎりぎりジャケットの内ポケットに入る大きさのスマホとして登場したのが、XPERIA Z Ultraでした。
6.4インチのフルHD・IPS液晶にSnapdragon 800を搭載し、厚さ6.5mm、212g、3050mhAもの大容量バッテリを搭載。当時はS600やS4 Proが主流の中、S800を搭載したことが、現在に至るまでの評価を得ることになったのだと思います。が、あくまでマニアのためのスマホというもので、その後登場したSOL24は半年足らずしてMNP一括0円になってしまい、その辺りから裾野が広がったともいえます。
その価格、当時699米ドル。日本でも初物を入手するには9万弱。が、当時はそれでも惜しくないハイエンドかつ唯一無二の存在でした。毎度言いますけど、手にした時の薄さとなんとか片手で操作出来るギリギリのサイズ、それと完成度の高いS800を搭載したというバランスの良さ、これがこのスマホの最大の特徴にして最大の弱点です。人によってはサイズが大きすぎる(大抵は両手で操作すると思うけど)ので、このサイズを持つぐらいならiPad miniを持つでしょう。しかしながら内ポケットに入れられるサイズとしては最大級なため、可搬性に優れるという点が非常に大きかったと思います。

まあ、ちなみにだ。
ここだけの話、SH-08Eを買った直後だったのですが、SH-08Eでも内ポケットには入る大きさではあったんです。
大きさ云々だけで言ってしまえば、実はSH-08Eでも特に問題はなかったんだと思うんですね。ただ、10mm、289gは重かった。なにせ普通に缶コーヒーを内ポケットに入れてるようなものですから、毎日は耐えられなかったと思いますし、実際に耐えられずに備え付けTVになってしまったわけです。この80g弱の重さと薄さがどうしても耐えられなかった。
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(写真はSHT22とズルトラの幅比較)

もうすぐ2年...それでも後継機が出ない理由は?

さて、そうは思っても、もう2年。実に3台のズルトラを使い続けて来ましたが、さすがに今のリッチコンテンツには厳しいスペックとなってしまった感じは否めないです。思った以上にハードの進歩にソフト側がついていってしまったことと、それとAndroid5.0はS800と2GB RAMを持ってしてもキビキビ動かない感じがします。まあ、5.0にはS805を搭載したNexus6を別に用意しているあたりに、OSアップデートはするけどそんなにサクサクしないよという意志が働いているとは思います。(加えて、S805はS801ベースなので、現状S810より有利に動くアプリも数多いと思わます。)
この間、Tシリーズが用意されましたが、日本では発売されることもなく、S400にWXGA解像度ではズルトラユーザーが満足することもなかったはずです。(中国市場向けの廉価版だったためスペックは低め)

じゃあ、なぜここまでズルトラの後継機が登場しないのか、という仮説を立ててみました。

1.ファブレット市場が徐々に飽和してきていること
最もな理由ですが、最初に書いたとおりです。Ascend Mate 7などを始めとして、6インチ程度のスマホがあまりに増えすぎた上、iPhone6 Plusという巨大なライバルが登場してしまいました。Ascend P8 maxに至っては6.8インチ液晶。さらにアジア市場では6.5インチのスマホは結構出てきてしまっているため、スペックやXPERIAを指定しなければ、実は現在でもこのサイズの置換えは可能です。(まあ、とはいえMTKのLTE対応モデルだけど)
より筐体サイズを小さく、液晶サイズを大きくしようと考えた時、競合する機種が多すぎて、開発が後回しになってしまっている可能性は十分に考えられます。

2.タブレットのサイズ/重量がスマホに近づいていること
SONY自身もXPERIA Z3 Tablet Compactを登場させているように、8インチながら270g、6.4mmという軽さ薄さを実現しており、そういった意味ではこのサイズはそれらに十分成り代わるモデルとも言えます。
ただ、内ポケットに入るサイズではないことを考えると、やはりタブレットという範疇になってしまいます。
国内向けではSH-05Gも登場。これがほぼズルトラと同じ重量にして7インチ、3900mhAを実現しています。全体的にサイズが大きいものの、十分内ポケット入り、通話が可能な点からファブレットと呼べる範疇であり、現実的にはこれを超えるタブレットはしばらく出ないのではないかと思われます。

3.SONYそのものに作る体力がないこと
現在、SONYではラインナップの集中を図っている最中であり、今年はタブレットを別とすれば、E4、M4、C4、Z3+しかラインナップがされていません。(ローカライズモデルであるZ4vやA4は除く)
まだ不明なモデルもあるのですが現実的にはこれらの後継機であるナンバリングの5モデル(Z5など)である可能性が非常に高いです。(海外ではS70などといった存在もありますが、これもローカライズモデルの一部ではないかと思われます)
さらにSONY自身のモバイル市場の不振もあり、未だに市場在庫が残るズルトラの後継機を果たして作るだけの体力があるかどうかというと、個人的にはもう残ってないんじゃないかと思っています。


「E6833」は果たして何なのか?
さて、後のズルトラ(C6833)がPOSTELを通過したのは2013/5/17のことらしいです。調べる限り、この情報が最初だったと思います。それから2年ほど経ち、E6833というモデルが4月にPOSTELを通過しています。
ところが、Z3+以降はC4(E53**)、Z4vと該当するモデルは登場していません。

今後未発表ながらその存在が確認されているのがE5706とE55**というモデル。このうちE55**はXPERIA C5 Ultraとして登場します。両方共5.8インチ6インチ液晶を搭載しており、サイズはかなり縮小されているものの、ズルトラの後継機として見ることが出来ます。
ただし、C5 Ultraは主に中国・アジア市場向けであり、XPERIAはミドルハイを担うわけですから、あながち5.8インチ6インチと言ってもそれほど大きいモデルではないです。
一方のE5706はS808を搭載したモデルと言われています。正直なところ、これはグローバルモデルではなく、案外ローカライズモデルの可能性が高いのではないかと思います。仮に登場すれば、C5 Ultraの上位版となるわけですが、やはり未発表のXPERIA S70=E57**、XPERIA S60=XPERIA C5 Ultra E55**といったような関係性になると思われます。XPERIA S70+=XPERIA Z5 Ultra、XPERIA S70=XPERIA Z5、XPERIA S60=XPERIA Z5 Compactという話らしいですが、どうでしょう。推測の域を脱していないけど、今後はZ4とZ3+のような日本市場とアジア・南米・アフリカ市場、欧州市場、アメリカ市場向けにそれぞれネーミングの異なる同一機種を登場させる可能性があるのかもしれないですね。

壮大な前フリを書いたところで、これらはスマホの域です。6.4インチというモデルを置き換えるには若干小さく、またS808はともかくとして、MTK6752ではミドルハイには不足かもしれないです。(MTK6795なら十分ミドルハイになると思う)
そうした中、E6833はズルトラの正統後継機として登場する可能性は、まだまだありうるとは思っています。今風に行けばXPERIA Z5 Ultraです。
Z5のスペックがリークされた限りを考えると、やはりZ5、Z5 Compactと同時に登場し、これらと大差ないスペックである(液晶がWQHDなのかぐらい)と思います。


唯一無二だから、これで終わり?
というわけで、後継機の話なんかも延々としながら、悲観半分、期待半分といった感じでE6833を待つことになります。
最後にXPERIA Z Ultraが現在に至るまで唯一無二にあり続ける理由ですが、結局行き着く先はXPERIAのこのサイズだからなんですよね。
個人的にはLG、Samsung、HTCなどがこの分野でもラインナップを出すと面白いと思うのですが、LGは5.5インチを主戦場とし、SamsungはGALAXY Noteのサイズを大きくするという考えはなさそうです。
ちなみに、今回検索できる範囲で一番ズルトラっぽい機種を調べた所、ZTE Nubia X6がサイズやスペックなどで、正統後継機に一番近い感じですが、それも1年前ですので、そろそろ何かしらどこかのメーカーがウルトラハイエンドモデルを投入して欲しいですね。


あ、ちなみに、XPERIA Z5 Ultraは出たら即買おうと思ってます。金に糸目はつけないですので、今回も10万飛ばす感じで考えています。







おしまい


一時の気の迷いが、その後の後悔とモノへの不当な価値となって現れる。
はっきりとしたことは、「このスマホこそ、過去に見た理想形。」

久々に気持ち悪いレビュー書きます。
新訳「XPERIA ZL (C6503)」です。

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(台湾や香港あたりではタッチの差で並ぶことがなかった両者)

執念か?時間経過か?入手までの長い道のり

というわけで、ねんがんのXPERIA ZL White C6503をてにいれたぞ!

去年10月に、俺に惜しまれつつ売却となったXPERIA ZL。Z3Compactの資金捻出という名目ではあったものの、手放した後に「やっぱり勿体無かった」という後悔だけが残る逸品でした。

もう一生手に入らないと思っていたものが入手出来るのは、やっぱりうれしいもの。正直なところ数ヶ月前からebayやタオバオあたりで本当に物色しているものの、基本は黒ないしは赤(まあ、赤でも良かったといえばよかったんだが)、おおよそC6502が大半でC6506が少量、黒だけでいいならC6503もあるよレベルでした。

ま、つまり白は現時点で海外からの入手すら困難という絶望的な状況。あってもC6502がほとんどということで、新品入手はほぼ諦めました。


あとは中古ショップか国内の海外端末取り扱いショップぐらいしかないのですが、そもさん国内で取り扱ったことがあるショップはEXPANSYS/ジャングルやイオシスぐらい。あとは法外な金額で現状でも販売している大陸系などが多く、いずれにしろ入手困難な状態には変わりありません。

なんで消去法的な話で、以前のレビューの通り、ひたすらヤフオクに出品されるか、じゃんぱらに入荷するのを待ちに待ったという感じです。(ここだけの話、実はG Flex2を買おうかと思って探してたところに出てきた)

待つこと数ヶ月。ついに当初欲しかったZL白を買ってやりましたよ。
ちなみに29,800円+送料です。

あらためて、なぜそこまで駆り立てるのかを勝手に書いていきます。

それは、本当に偶然の産物だったのだろうか?

機械モノの常として、新しいものが高性能なのは当たり前ではあるのですが、例えばその機械にしかない特徴というものは、時として高性能を上回るアドバンテージになります。例えば日本ではF-07C(Windows7入りガラケー)やN-05E、PanasonicのCM1、海外だとYotaPhone2やGALAXY Camera、MotorolaのFlipout、Milestone系に当たるものでしょう。
SONYもかつてはXPERIA mini Proなんていうキワモノだったり、Floating Prismを搭載したXPERIA S(NX)などの特徴的な外観を持つモデルがあったりとしているのですが、そんな中でもはっきり言ってXPERIA ZLは存在そのものが地味です。Zほど特徴もなく、インパクトも薄いです。おそらくマネマネレベルで中国のメーカーがらくらくと作れてしまう感じです。

今の今まで勘違いしてたのですが、英語版のWikipediaの前モデルに「XPERIA T(ほぼXPERIA GX)」と表記されています。
XPERIA ZLはXPERIA Zの派生モデルではなく、XPERIA Tのバージョンアップモデルという考え方も出来るわけです。

元々ハイエンド機として計画されていたZとスペックが同じだけで、廉価版ではなくミドルエンド機として最初から計画されていたと考えると、非常に感慨深いものがあります。が、おそらくはTの後継モデルとして、当初からハイエンド機として視野に入ったモデルで、Tを作った開発チームがZと並行して作ったものなのでしょう。
ZLのLが何を表すか、ZL2の時はLTEのLだったらしいのですが、初代ZLはいわゆるLocalやLightなどと言った控えめな意味合いではないかと。これまでの流れを継承させるという意味でZLを送り出したと考えられなくはないです。

ZLの廉価版がZRにあたり、これが旧来のXPERIAデザインの流れと考えられます。(ULやZL2、SP、CシリーズやEシリーズデザインなどはこっちに当たる)
一方で、Omni Balance designは2014年はミドルエンドにも投入されています。(T2、T3やM2以降、Tablet、Ultraなど)

つまりZLとは、Tシリーズの延長線上のデザインとして、当時のソニーっぽい丸みを帯びた感じでありながら、Zの意匠を加えられたデザイン、そしてハイエンドのスペックを持つという異色のモデルだった、というわけです。

ここで参考までにXPERIA Tとのサイズ比較
ZL 131.6 × 69.3 × 9.8 mm 151g (5.0インチ)
T 129.4 × 67.3 × 9.35 mm 139g (4.6インチ)
こうやってみると、液晶サイズが拡大した分だけサイズが大きくなってると解釈してもおかしくない感じです。

こうしてZLの成り立ちを推測していくと、自分ではかなり消化出来るのですが、やはりネーミングのZLに推論は尽きないものです。

過去から来た本物のフルスペックコンパクトスマホ

そういう紆余曲折があって、発表時ではXPERIA Zと同格として扱われることになったXPERIA ZL。あらためてサイズ比べ。
Z 139 × 71 × 7.9 mm 146g (5.0インチ)
ZL 131.6 × 69.3 × 9.8 mm 151g (5.0インチ)

この関係と似ています。

Z3 146 × 72 × 7.3 mm 152g (5.2インチ)
Z3C 127 × 65 × 8.6 mm 129g (4.6インチ)

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XPERIA Zは非常にバランスがよく、今日に至るまでソニーのスマホのイメージを決定づけた端末ですが、おそらく使う人を選ばない、iPhoneとはまた違う万人向けサイズだったことも評価されるべきポイントです。
Z1はスペックを追求したあまり、厚く重いモデルになりました。その弱点を多少なりとも克服するに至ったZ2。そしてより原型に近づいたZ3。そしてZ4はついに多少なりともZ超えの薄さ軽さを達成しています。

Z4の登場により、おそらくZの系譜がこのままZX(仮)の系譜などに引き継がれたとして、複数モデルをハイエンドにするということは、あまりありえないのではないかと思います。(そのハイエンドが小型フルスペックという可能性もあるけど)

Z1fの時は、軽量コンパクトのフルスペックモデルをつくろうとドコモ側から提案された、とされています。おそらく試作段階でのZ1を見てそう思ったのでしょう。これに関しては170gに対しての140gですから、コンパクトモデルの必要性はあると思います。海外で発表が遅れた理由は、ドコモ版のみを作ることを最初から念頭に入れたが、思ったより売れなかったからとか、そういう大人の事情でしょうね。

Z3Compactは予めラインナップに組み込まれているモデルであり、当然のようにZ3とセットで登場しています。タブレット型と当時発表ということはあったものの、コンパクトモデルとフルサイズモデルが同時に発表されるのは、Z3が初めてだと思われます。(ドコモでは、GXとSXということはあったけど)

Z3とZ3Compactには多少違いはありますが、基本的にメモリ容量のみで、他は全機能が搭載されている(日本ではフルセグ/ワンセグの違いはあるけど)わけです。

ちょうどこれに近い状況として考えられるのがZとZLの発表時の状況。
Zが対iPhoneに位置づけられた機種に対し、ZLは今までのXPERIAの集大成的な機種として世に送り出されたという感じだと思うのですが、同一の液晶を搭載してしまったがために、相対的にZLがコンパクトモデルだと思われてしまうサイズに収まることになります。Light説を証明しているようなものですね。

ソニーとしては絶対的なフルスペックスマホはZのみであり、ZLは営業上の理由でランクを落とした新興国向けのZ廉価版として、一部地域に投入されるだけで終了してしまったと。
このあとは、以前のレビューが詳しく説明してくれます。

結局のところ、このあとのソニーのスマホの中で、5インチで縦135mm×幅70mmを切るZシリーズはCompactシリーズのみ。ゆえに、俺はZLがコンパクトモデルの理想形態であり、本物のフルスペックコンパクトスマホであると位置づけるわけです。

まだまだ続くZLのアップデート

さて、そんな初代Zシリーズも、時代の流れにはさすがにかなわないものの、
Snapdragon S4Pro APQ8064 1.5GHz
メインメモリ2GB
ストレージ16GB+外部SDカード
FHD IPS液晶
1310万画素カメラ
2370mAhバッテリー
と、おおむね2年前のハイエンドと言った感じです。

最初発表された時にはAndorid 4.1が搭載されていましたが、その後順当に4.2、4.3とアップデート、去年の10月時点では4.4でした。
それから半年、ついに5.0アップデートが開始されました。おおむねクアッドコアでは基本的に5.0でも十分なポテンシャルであろうと思います。さらには、OS5.1へのアップデートも決定しました。
Android OSはそれほどアップデートの概念がない感じもしますが、比較的長い期間のOSアップデートをサポートしていることからも、その後のスマホの性能を決定づける最初の到達点だったんだろうなと思われます。

ちなみに、他社の同世代だと、GALAXY S4(国内版はS600、海外市場ではExynos 5 Octa)やNexus 4など、リードデバイスに近いモデルが5.1まで来ています。
なんやかんやで批判される韓国系のメーカーですが、ことAndroidのアップデートに関しては割と熱心にやってくれる上、世界中だいたいの地域で販売されているので、ROMの入れ替えなどの情報もハンパないというのが、ちょっといじる人にはありがたかったりします。

おそらく5.1が最後のアップデートということになりそうですが、とはいえ日本国内でもまだisai vividぐらいしか搭載していないですし、次世代のMが搭載されるには若干スペック不足でしょうから、それは時代の流れとしては仕方ないのでしょう。逆に18ヶ月のアップデート期限をしっかり全うしているのですから、SONYを褒めるべきなのかなと。


XPERIA ZLのコンセプトは、次世代に受け継がれたのか?

結局、2015年に入ってもモデルを絞れず、E4、M4A、C4、Z4/Z3+と来て、ご存知のように真のZ4とも呼べるZ4vというモデルも登場し、少なくとも今年の前半ではOmni Balance designを採用していることからも、しばらくはこのままSONYのスマホイメージはOmni Balance designだろうなと思っています。
シャープやサムスン、LG、ファーウェイなどがこぞってベゼルレスデザインに舵を切っている現実を見ると、個人的にいずれXPERIAも狭額縁に進まなければいけない気がします。iPhoneとほぼ知名度的には変わらないにしろ、デザインの固定が陳腐化と見られることもありますので、どこまで続けるのか、どこで見切りをつけるのかというのは非常に難しいところです。
次のデザインが必要になった時、もう一度SONYの内部で過去のスマホを見直す過程が出てくると思いますが、その時に、紆余曲折で作られたZLのデザインが助けになってくれると思っています。

まあ、あわよくばZLの前面デザインでZ3ぐらいの薄さであれば、それだけで割と申し分のないモデルが出来上がりそうな気がしますけど、それは次世代のXPERIAに期待するということで、もう少しXPERIA ZLとの付き合いを続けていくことにしましょう。



余談:29800円という価値に関して

言うと、29800円という価値の1万以上はノスタルジーにあります。
正直なところ、このスマホに2万どころか1万ぐらいしか価値はありません。でも個人的にエポックメーキングを感じたモデルです。特に、最初にも書いたように、前面白、狭額縁のXPERIAハイエンドモデルは強烈な印象を与えてくれました。その価値を対価としています。
機械モノ、しいてはスマホという分野はまだまだビンテージになるモデルもないと思いますが、その価値はもっと認められていいと思っています。その価値に気づくとまた面倒なことになるのですが、そこは人それぞれに思い入れとか価値観とかあると思います。まあ、このblogの価値観のテーマはそこにあるんで、「またバカみたいに金突っ込んじゃってるな」と思ってもらえたら、それが一番ありがたいのかなと思いますよ。





おしまい。

(8/18、再追記をしました。)
XPERIA Z4の耐久ベンチマークはこちらから
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見た目が結構違うのね。

ま、それはそれとして、9割以上回線目当てで買ってやりましたよ。
XPERIA Z3C(SO-02G)の置換えで買ってます。回線は放っておいても払ってるMVNOを2つぐらい切ればまあめんどくさくないでしょ。

XPERIA Zの完成形だが、それは本当の意味で発展形

さて、最高傑作と自称したZ3ですが、それとZ4はカテゴリが若干違う気がします。
いつものサイズ云々。

XPERIA Z(SO-02E) 139 × 71 × 7.9 mm 146g
XPERIA Z1(SO-01F) 144 × 74 × 8.5 mm 171g
XPERIA Z2(SO-03F) 147 × 73 × 8.2 mm 163g
XPERIA Z3(SO-01G) 146 × 72 × 7.3 mm 152g
XPERIA Z4(SO-03G) 146 × 72 × 6.9 mm 144g

持った感覚はまた別のものです。
Z3は本当にZを持ってるような感じがあったんですが、どうも軽くなりすぎた感じはありますね。重さは変わらないのになぜ?と思うかもしれないですが、秘密は薄さですね。
今までは初代Zよりサイズ的に必ず上回ってしまう感じがあったんですが、Z3は手の収まりで解決出来てしまってるんですよね。Z4はむしろ薄さによってホールド感が失われてしまっている感じが否めないです。

そう考えると、Zの再現をZ3で行い、Z4がサイズの上で本家を超えるものと考えると、ようやく形状の進化系となったのかなと思ったりします。

ネーミングに関しての超余談だけど、Z4のスペックにZ3の外観が、本来発表するはずだったZ3であったが、S810の開発スケジュールの遅延で急遽Z3としてZ2と大差ないスペックの物を搭載せざるを得ない状況になったと考えると、スペックやZ2→Z3の変化の少なさに納得が行く気がする。ゆえに、海外ではZ4がZ3+とネームで販売することを考えたのではないかと思いますね。

S810は果たして地雷か、それとも次世代か。

ぶっちゃけスペックはもう書くこともないんだけど、
Snapdragon 810
LP-DDR4 3GB
ストレージ eMMC 32GB
5.2インチFHD液晶
2070万画素カメラ

概ねZ3とはSoCとメモリが違うぐらい感じですね。
さあ、見せてもらおうじゃないかその性能とやら。

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さすがに性能は全く問題ないのですが、気になるのは熱ダレによるもの。
(当時の資料としておきます。ベンチ耐久を見ていただくと、そこまでひどくありません)
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いやマジでか。
ちなみにピーク時に50度近くになり、かなり熱く感じます。

まあ、それほど体感では問題ないんだけど、普通に使ってて気になる点。

  • NFCをつけていると発熱が激しい。
  • 同じくカメラで写真をとっていると5分後ぐらいにはかなり熱くなる。
  • 熱くなる場合は、NFCとドコモマークのちょうど間あたり。

思ったよりゲームなどの処理落ち(魔法科高校の劣等生 LZ)はない模様。
ブラウザゲーなら多分問題無いと思うんですけど、3Dなんかをふんだんに使う方は、時間経過で厳しくなっちゃうのかもしれない。


注目すべき点のヘッドホン最適化ですが、基本ウォークマンアプリ(ミュージック)のDSEE-HXとの排他条件となります。さらに不思議なのはヘッドホンごとに解析するような素振りがないので、「DSEE-HXより音は良くなるけど、それが音域の拡大なのか?」という不思議な感じがします。MP3はこれだけでも十分音が良くなるし、DSEE-HXだとなんかよくわからないけど高音域が潰れて聞こえる感じがあったりするのが、ハイレゾ音源でも自然に聞こえる分、そこそこ効果がありそう。

いずれにしてもZ3よりは音がいい感じです。
これは確実に進化した点ですが、S-MASTERほどではないです。やはりウォークマンの優位性はS-MASTERになりそうですね。ソフトウェア処理でなんとかならないものか。

俺はZ3Cの代わりに使うので、基本電話用途とウォークマンとして使うのでまあいいかなとは思うんですけど、これをメインとして使うのにはちょっと勇気がいる。

(7/1追記)
で、思ったこと。
マルチタスクでオーディオとブラウザとか、そういうレベルの処理ではほんのり熱い程度、Z3でもこのぐらいにはなるので、そういう点では実用性になんら問題はないと思います。前評判だけでいけば実用的に支障があるぐらい動作が遅くなるとかの弊害もあったりするんじゃないかとは思ってましたけど、それもそれほど感じることはありませんでした。
とはいえ、熱ダレしてもベンチ的にはBlade S6程度ということを考えれば、ピーク時にも性能が落ちないZ3には劣るものの、世の中が言うほど酷くはないと思いますね。もっともBlade S6をメインで使える層は迷わずそっちを買うだろうけど。
(追記ここまで)

Z3とZ4、選択肢が並ぶが...

個人的にZ3の筐体でZ4のスペックが欲しいと書いたのは本当で、特に排熱処理などに余裕が出来たのではないかと思うのですが、まあそれはQualcommの計画がまねいた結果なので、しょうがない感じはありますね。

実はQualcommのSoC制御プログラムがうまく働いていないんだろうなと思いますし、そのせいでやや未完成なレベルになってしまった感じがあります。あとOSレベルで64bit対応してはいるものの、全てのプログラムが恩恵を受けられるわけではないのが悩みどころです。

まあ、過去にもZ2とZ1が併売されていたりしたこともあるし、海外では未だにZ2が併売されていることからも分かるように、正直なところハイエンドの世代間の性能差はそこまで大きくないというのが今回の問題です。
普通に使う分にはZ3でも全く問題無いですし、世代的に枯れている分、安定しているのが大きいです。
んじゃZ4はとなりますけど、正直な話、ちょっと今の時点では判断しにくいです。まだアップデートの余地があるとはいえ、海外版と違い安定性を求めるため、例えば具体的にSoCの制御プログラムをわざとそちらに向ける(例えば今のようにピーク時2GHzで動作する時間を限定する)だろうなと思います。
そうなると、じゃあZ4を出した意味ってなんなの?になりますけど、ネーミングに関する由来の話でだいたい合ってると思います。

一つだけサイズの話でいけば、今後Z5Cがでなくても十分コンパクトになったという点は大きいのかなと思います。ここがZから脈々と続いた進化の最終形と考えてもいいものでしょう。
ただ、そうなると今後狭額縁化や液晶サイズの大型化にどう対処していくのか、Zの大型化をしない以上は、やはりZ5 Ultraや、別シリーズが現実味を帯びてくるとは思います。

いずれにせよ、今の段階ではZ4は選択肢になく、Z3か、Z4以上の性能が期待できるGALAXY S6 Edgeをオススメしたいところです。それぐらい、Z4じゃじゃ馬で未完成すぎるというのが、簡単な感想です。

(7/1追記)
んじゃ具体的にZ4に買い換えようかと思ってもいい方をあげてみよう。
  • 単純に歴代のZシリーズを欲しい人
  • 初代Z(SO-02E)、初代A(SO-04E)からの買い替えの人
  • S810にまだポテンシャルを期待できる人
  • 薄いXPERIAがいいという人(ちなみにGALAXY S6は6.8mm、S6 Edgeは7mm、iPhone6は6.9mm)
買っちゃいけない人
  • XPERIAが嫌いな人(そりゃそうだ)
  • Z2以降のXPERIAを使っている人
  • 長時間のゲームや動画再生など、日常的に連続高負荷がかかる作業をする人
  • 薄さによるホールド感に納得がいかない人(店頭で実機を握ってください。割といるはずです。)
Z1含め、S800を搭載しているのにAndroid 5.0にならないモデルでも、機能そのものが全く変わるわけでもないし、何度も言いますけどそれほどスペックの向上もしていないので、正直なところ買い替える必要はないと思っています。

ただ、絶対的な話として、今の時点でまだ改善の余地が十分残っていることを考慮すると、あえて今からXPERIA Z3を買うという選択肢はそれほど好ましいとは思えないです。これが他社との比較なら圧倒的にGALAXY S6 Edgeとかisai vividとかなんですけど、どうしてもXPERIAがいいという指名買いの方しかいないので、ハナから選択肢に出来ないという事情もあるんじゃないかと思います。

あと、個人的にはXPERIA Z3+の件と、XPERIA Z4vという特殊モデルが出たことで、海外向けハイエンドと国内向けハイエンドを別モデルでつくろうとしているのではないかと思ったりしているので、仮に国内向けZ5が出てもZ4と大差ないスペックか、いいとこメモリ容量とSoC変更ぐらいの問題なのかなと思います。もし同じものが出たとしても国内向けだけ別ネーミングとかになりそうなんだよなあ。
好みはあると思いますけど、今のZ4とZ4vではある程度のサイズのクラス分けが出来ていて、今後のベースがZ4v側だとすると、2台持ち前提の通話端末用として長期間利用出来るんじゃないかなと思います。
って、同じことをZ3Cの時にも書いてると思うんだけどね。
(追記ここまで)

さらに8/18の追記
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ある機種との比較ベンチマークの際に得た追加情報。
Snapdragon 810の動作の謎に関してはLG G Flex2の方に書きましたけど、どうもA57コアとA53コアが同時に動作すると、A57コア側のクロックが2GHzまで上がる感じのような気がします。

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最新の3DMarkのスコアもオマケに載せときます。

あと、NFCを切ると、普段でも背面のおサイフケータイマーク付近の発熱が明らかに下がる感じがあります。常用してない人は、バッテリー節約も兼ねて切ってしまうと効果あるかもしれません。

(今回の追記ここまで)


おしまい

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