あるさんのレビューblog

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カテゴリ: 商品購入レビュー

今回は、2021年10月に発売されたとは思えない高性能スマホ、MOTOROLAのedge 20の実機レビューを紹介します。

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それは過去からやってきた、現行ミドルエンドのすごいスマホ
今回は、おなじみ2年に1回の超特価。IIJmioのMNPセールにて、14,800円の24回というみみっちい買い方をしました。まあ、不動回線が1本あると考えれば、それほど高くはないです。一緒に契約したSIMをどうするかという点はありますが、この辺は甘んじて使ってもいいかなと思います。

で、多分、今回の読者様の感想は「なんでそんな古いスマホをレビューすんの?」と思います。それはその通りだと思います。なんなら、2年前にXiaomiのmi 11 Lite 5Gをレビューしてるわけで、特にそのあたりとは変わっていないんじゃないかと思うかもしれません。

一言で言ってしまうと、製品の出来がXiaomiとは段違いであると思えますね。早速、その辺をレビューしていきます。

かんたんなスペック
Snapdragon778G (2.4GHzx1、2.2GHzx3、1.9GHzx4)
メインメモリー 6GB
ストレージ 126GB
前面6.7インチ AMOLED FHD+(2400*1080)液晶/リフレッシュレート144Hz対応
無線LAN 11ax(2402Mbps対応)/Bluetooth5.2
10800万画素(メイン)/160万画素(広角/マクロレンズ)/800万画素(望遠レンズ 3倍ズーム可能)
電源ボタン兼用指紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応(ただしNFC決済との排他)
モノラルスピーカー/LDAC、aptX Adaptive、AAC、SBC対応
nanoSIMスロット x2(DSDV、5G+4Gでの送受信対応)
4000mAhバッテリー
163x 76 x 6.99 mm 163g
Android12(公式にはAndroid13までのアップデート予定あり)

5G
NR:n1/n3/n5/n7/n8/n28/n38/n41/n77/n78/n66
4G
1/2/3/4/5/7/8/12/18/19/20/26/28/32/34/38/39/40/41/42/43/66
3G
1/2/4/5/8

mi 11 Lite 5Gとはほぼ間違い探しのような感じですが、カメラや液晶のスペックが上がったと考えれば納得かなと思います。
地味に11ax、しかも2402Mbpsに対応しているというのは、ちょっとした驚きです。

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専用ケースに入って出荷されています。万が一の事故にも安心?

今までのスマホになかった、大画面、薄型軽量、ミドルレンジの三拍子
とりあえずベンチは3DMarkだけでいいでしょう。ゲームやりたいでしょ?
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S780Gと比べて、約1割減といったところ。
これが単純にAdreno642とAdreno642Lの違い、5nmプロセスと6nmプロセスの違いということになると思います。まあ、S780Gの採用が1機種であったのに比べて、S778Gはそこそこの採用数があったことを考えると、ほぼ同一のSoCと考えるのが妥当とも言えます。

ただ、スペックでもディメンションでもなく、この機種が素晴らしいというところは、素のAndroidに近いものが入った、薄型かつ大型ディスプレイを搭載した、ミドルレンジモデルであるということと、S778Gを搭載したことで、ピークパフォーマンスの維持がどういうわけか可能になっている。つまり、発熱が少ないということです。試しにデレステ(3Dリッチ AUTO)→プリコネ→ウマ娘(通常版影付き)→アイプラ(中60fps)と連続でプレイしても、最後のアイプラで3D処理がやや辛くなる(ただし他よりも3D負荷は高い)だけ。発熱は、全然変わらないレベルで、元々発熱し辛いのと、背面が特に飾りなどもない、カメラモジュール以外がフラットタイプなので、ここで上手く逃していると思われます。手放した今となってはもうどうしようもないですけど、S780Gの当時のイメージや、MIUIなどの問題点などをブラッシュアップしていくと、たどり着く先は、edge 20に近い何かになるんじゃないかと思います。ただ、mi 11 Lite 5Gもサイズ感などを考慮すると、決して悪くなかったモデルだったので、この辺は好みなのかなと思ったりします。

ちなみに通常使用においては、まず問題ない動作ですし、S695との対比でどうなのよと言われると、ぶっちゃけほぼ変わらないと思います。ただ、お金をかけてデコレーションされたS695がどんなに高いピークパフォーマンス性能を叩き出したとしても、S778Gとはランクが違う。その点は予め知っておいていいと思います。moto g52jと最後まで悩んだのは、microSDスロットの有無と、SoCの違いでしたが、こっちを選んで正解だったと思ってます。microSDスロットさえあれば、おそらくXPERIA 5 IVを置き換えてた可能性が高いですね。

あと、ビルドクオリティはさすがのモトローラだなと思わせる出来。箱を空けると、ケースに入った本体が出てきたのも、ポイントが高いです。薄いと、なんかポキっと行きそうな気もしますけど、edge 20にはそれを感じさせないようなものがあります。個人的に、Libero 5Gの理想型を作ったら、edge 20になりそうなぐらい。モトローラがすごいのか、ZTEがすごいのか。でも、ここ数年で本当にこの2つのメーカーはビルドクオリティが上がってきてると思いますね。

まとめ
スタンダードAndroid搭載でこの快適さは、案外想像できないかも

というわけで、edge 20は、現在でもほぼ一線で戦える快適性能です。6.7インチと画面も大きく、163gとかなり軽量です。今もアマゾンで36800円(執筆時)で販売されていますが、少なくとも性能云々で言えば、S865以下、S855と同等というレベルです。ということは、残念ながらS695、Dimensity 700では敵わない次元であり、ゲームをプレイするなら、S765Gよりこっちを選ぶべきかなと思います。ただ、S765Gは採用例も多く、種類も多いため、悩ましいところではあります。
この機種に関して言えば、microSDスロットがないこと、イヤホンジャックがないことなど、薄型スマホにありがちな弱点が結構あります。microSDスロットさえあれば、本気でXPERIA 5 IVから切り替えようか迷ったレベルでした。それぐらいに、この機種には価値があります。多くの人はわからないけど、ハマる人には、確実にハマる。そういうスマホです。
S778Gの搭載例だとNothing Phone(1)や、POCO X5 Pro 5Gなどのようで、そもそもS778G搭載スマホが少ないという現実があります。今、まさにスマホを買い替えないといけないとか、切羽詰まるようなところまで来ている方には、edge 20はかなり有力な選択肢になると思います。
ただ、今後登場するかわからないですが、Snapdragon 7+ Gen2が搭載されたミドルエンドモデルが登場し、前評判通りの性能を発揮する場合、S8Gen1並のパフォーマンスと、S695並みの省電力性ということで、正直恐ろしいところがあります。これが同価格帯...まあ、5万そこそこで出たら、サイズはどうあれ、そっちを買うのが正解になっちゃうのかなと思います。

この悩み、日本独特のモノですよね。少なくとも他の国では、ミドルエンドモデルは豊富で、日本では枯渇しているので、Nothing Phone(1)やedge 20、他社製まで行くとPixelシリーズぐらいしか選択肢がない状況に陥っているということなんですよね。こればっかりは、メーカーも責められないし、バラマキ端末ばかり作らせるキャリアの問題も大きいし、そのバラマキ端末の価格に上限を決めた総務省の責任も重いと思います。日本じゃiPhoneがただで手に入ってしまうんだろうって笑って海外旅行客に持っていかれないような施策を考えろよって思いますけどね。

ひとまず、edge 20は本当にいいスマホです。条件に合致する人は、今からでも入手してみてはいかがでしょうか。



おしまい

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買っちった。

今回は、今微妙に盛り上がってる、FiioのFW5の実機レビューを書いていきます。

待望のLDAC対応、ただし条件ありでの環境下
 というわけで、6月の頭あたりからすでに出ていた話ではあるんですけど、Fiioの「UTWS5」と「FW5」の2種類のTWSイヤホン(UTWS5はアダプターだけど)に、ベータ版のファームが登場しました。
今まで、Fiio自体もそこは積極的にLDAC対応を目指してファームを作っていた感じでしたが、LDAC実装に対して、Snapdragon Soundの対応と、TrueWirelessミラーリング技術を使っての実装ということになったとのリリースがありました。まあ、HibyがWH3でLDACに対応させようとした際には、片側のレシーバーにLDACで接続し、それをもう一方に送信するような方式であった可能性が高かったこともあり、汎用性では確かにそっちのほうが上ではあるんですけど、今回のFiioの対応に関しては、その辺を別の技術でカバーしつつ、使用デバイスを限定させるというのがポイントです。
一方で、対応するスマホも、S778G、ないしはS888以降のSnapdragon Sound機に限るということで、非常に条件は厳しいが、それを乗り越えたユーザーは利用が可能になるという仕組みになります。意外とS695あたりが対応してなかったりするのには、ローエンドの宿命かなと思ったりしています。
今回は、特に断りがない限りは、XPERIA 5 IVでの接続にて、LDAC動作(ベストエフォート)をさせたときの動作を前提に考えてください。イコライザーはオフにしています。また、イヤーピースは日本ディックスのCOREIRを使用しています。

2基のBAドライバーと10mmのダイナミックドライバーによる高音質が心地よい
ざっくりとした感想として、AK4332搭載という点、さらに2種類の他ドラを採用していることもあり、個人的には音質は満足行くものであります。構成だけを見ると割とドンシャリサウンドを想像してたんですけど、ほぼまんべんなく音が出ている感じ。諸事情でWF-1000XM4を売ってしまった関係で、これを買ったという話なのですが、ANCがなくなった変わりに、優等生的な音を出すXM4に比べると、音のメリハリはかなり出ています。意外に高音域に刺さりがない、非常に上品な聞かせ方をしています。
カテゴリは若干異なりますが、XBA-300を使っていると感じる「音で疲れることなく、ダラダラと聞き続けることができる」というタイプのイヤホンです。XM4比較になるのは申し訳ないですけど、あれは短時間のANCを利用することで、ある程度の音質をカバーしてたと思うのですが、音の出方は大雑把な感じがしていました。また、短い通勤時間であることを考慮した場合は、ほぼ無双なのだとは思います。その点、FW5は1音ごとに非常に綺麗な音を出し、かつ耳への負担は軽いという、矛盾を感じるようなものになっています。幸い、イヤーピースにによるパッシブノイズキャンセリングでも十分に感じるので、その点は不問かなと思います。
N5005に比べると音の細かさなど、さすがに負けてしまう部分はありますが、UTWS5は案外かさばるのと、ワイヤードとして音を出すほうが、やっぱり合っているところもあるので、お蔵入りとはいいませんけど、こっちはこっちでなにかいいイヤホンないかなって思ったりします。

気になるボタン配置、LDACでも音飛びは最小限
イヤホン両方に、ボタンが2つずつ配置されています。イヤホンを付ける時になんとなく触ってしまうことが多く、あとはボタンの無効化が出来ないのが若干不満です。まあ、それほどなにか問題になることはないです。
注目のLDACですが、山手線に乗って使う分には、車両にによって異なるところはありますけど、それほど音飛びはしません。XM4比較では、さすがにXM4のほうがいいんでしょうけど、個人的にはこの辺はLDACで接続している以上はしょうがないのかなとも思っています。
あとは、10m程度なら全然転送が問題なく続くというのも大きなポイントかなと思っています。
一方で、一旦音声が乱れてしまうと、接続し直さないといけないというのもあり、そこには課題を残しています。安定して接続して聞く場合は、やっぱりaptX Adaptiveになってしまうかなと思ったりします。そういう点で、どっちがいいかというのは、正直悩ましいです。

まとめ、非常に高いレベルで利用可能なTWSイヤホン
大体の人の場合、ANCがついてないことに不満を持つユーザーが多いんじゃないかなと思いますが、それをあまり感じさせない音の良さ。そして使っていて疲れないのは、結構大きいかなと思っています。まあ、音圧レベルがそれほど高くないのでは?とも感じるかもしれませんが、ダラダラと音楽を聞きながら作業することが多い僕には、非常に合うかなと思っています。
LDACの場合、XPERIA 5 IVではDSEE Ultimateが利用可能というところで、ソースが160Kbps程度のMP3でも綺麗に鳴らすことができる。これがどれだけすごいかというところですね。

音質を重視しつつ、ある程度の予算が出せるというのなら、FW5はオススメです。LDACでなくても、aptX Adaptiveにも対応しているため、最近のAndroidスマホでなら案外使える機種は多いと思うので、存在は面白いと思います。ただ、ベータ版が正式版になったところで、転送方式はおそらく変わることはないので、S888やS778Gなどを搭載したスマホを持ってる人が迷っているのであれば、正式版のファームが公開されてからでも遅くはない。あとは、ANCが当たり前の価格帯で、音質に魅力を感じるかどうか、その辺を考慮したほうがいいとは思います。

ある程度の価格帯のハイブリッドドライバー搭載TWSイヤホンとして完成度が高いので、満足できるモデルであるとは思います。本当に惜しいのは、これでANCがついてないことだけど、音質の良さがそれを全て打ち消してくれると思います。


おしまい

やってしまった...。
今回は、まあそうなるよね的なノリで、ZTE Libero 5G IIIの実機レビューを紹介します。

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コストパフォーマンスだけで上り詰める三代目Libero 5G
このBlogで、廉価帯スマホが3代続けて登場するというのが相当珍しいのですが、今回のLibero 5G IIIも例に漏れず、戦略的端末として、ほぼ常時新規契約で0円という状況が続いています。
現在の直接的なライバルとしては、GALAXY A23やarrows We、Redmi Note 10 JE、AQUOS Wish2、そして直近のモデルであるLibero 5G IIも含まれるという状況です。
いずれもS480、もしくはDimensity700。AQUOS Wish2だけがS695ですが、この点で一歩抜き出ているということは、前回のレビューで書いた通りだと思います。
そして今回、やはり一つ頭抜けていると思っている有機ELディスプレイ搭載のLibero 5G IIIとなるわけですけど、これはこれで非常に魅力的に感じる点も多いため、今回購入してみました。

ウソです。7,000円でメルカリで出品されていたので、買いました。値段おかしくね?

かんたんなスペック
(IIとの変更点は赤字)
Dimensity 700 (2.2GHzx2、2.0GHzx6)
メインメモリー 4GB
ストレージ 64GB
前面6.67インチ有機EL FHD+(2400*1080)液晶
無線LAN 11ac(866Mbps対応)/Bluetooth5.1
1600万画素(メイン)/200万画素(広角レンズ)/200万画素(マクロレンズ)
ディスプレイ内指紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応
モノラルスピーカー/LDAC,AAC,SBC対応
nanoSIMスロット x1/eSIM対応
microSDスロット x1
防水防塵/IPX5,IPX7/IP5X
4120mAhバッテリー
168x 78 x 9.1 mm 207g
Android 12/MyOS(ZTEのUI)
TPUケース付属

5G
NR:n3/n28/n77
4G
1/2/3/8/41/42
3G
1/2/4/8

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背面には何もありません。初代からの伝統ですね。
今回は角ばっているため、割と持ちやすいという利点が生まれているものの、有機ELディスプレイの影響もあり、10gほど重くなっています。

そこそこの性能。しかし最大の魅力は有機ELディスプレイ
まず3DMarkの数値(Sling Shot Extreme)
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スコアとしては、昔取ったスコアとほぼ同じか少しいい感じですね。
アイプラで今回初めて見たのがクオリティ中、30fpsという初期設定ですね。ウマは標準版で普通に動作していて、デレステはまずまずですね。とりあえずプレイは可能ですね。
やっぱり60Hzなのが気になるせいか、スクロールに若干引っかかりがある感じがします。
あとは、持ちやすい分、なんか重い感じはあるなと思います。

絶対的な性能では初代Libero 5Gにはまだ勝ててない感じですね。まあ、Dimensity 800U以上が必要になるとは思いますが、無駄なソフトが入っていないので、Dimensity 700でも十分サクサク動作する感じです。あとは、有機ELのディスプレイが非常にキレイです。これだけでも価値があるかなと思ったりします。YoutubeやAbema、Prime Videoなど動画サービスなどで利用するには、十分かなと思います。お風呂などで使う分にはまったく問題ないでしょう。
有機ELディスプレイをどう利用するか、という課題をなんとか活かせる場面があれば、普段使いではなく、2台めとして使うのがいいかなと思います。
この点、1台めでもなんとか頑張ろうかなと思うAQUOS Wish2と違う点ですね。もっとも、僕的な使い勝手はデュアルSIMが使えるこっちのほうがいいとは思いますけどね。

まとめ、これ以上改良する点はSoCぐらい、完成度が非常に高い
すでにIIに実装されていた指紋認証センサーがIIIではディスプレイ内蔵となり、有機ELディスプレイになったことで、この形でSnapdragon版を作ってくれないかなと思うぐらい、とにかく筐体の出来が良くなりました。IIIはかなり好みですね。
使い方としては、格安SIMで2台め需要があってもいいんじゃないかなと思いますが、入手価格が異様な値段ですよね。7~8000円ぐらいで買えるスマホとしては、まず性能がありえないということ。これがちょっと恐ろしいですね。
少なくとも、IIとIIIが同じ値段だったら、IIIでしょうし、初代とIIIだと、ゲームをやるなら初代、動画を見るならIII。IIは残念ながら安ければ買おうってところでしょうか。

メルカリなりヤフオクなりで購入出来るなら、選択肢としては悪くないと思います。1万で買えるスマホがこれだけスタンダードになっちゃうと、後発が下手なものを出せないかな(特にXiaomi)




おしまい

今回は、久々に廉価帯スマホということで、AQUOS Wish2 SH-51Cの実機レビューをご紹介します。

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S480からS695へパワーアップした、スケールメリットの犠牲
まず、このAQUOS Wishシリーズの概略に関して説明。
ベースとなるのが、2022年1月発売のAQUOS Wish。これはS480を搭載した廉価モデルということで、いわゆるサブブランドや楽天モバイル、更にはMVNO向けSIMフリーモデルも登場しているという、なかなか広範囲での販売がされています。
しかし、突如として第2弾が2022年の6月に発表され、なんとSoCがS695を搭載という、廉価モデルなのにミドルエンドSoCを搭載してしまった、わけがわからないAQUOS Wish2が爆誕。
初代Wishの販売終了の理由として、S480の入手が困難になってしまったことや、同じくAQUOS Senseシリーズで搭載していたS695を大量導入し、そちらを搭載してしまったほうが、スケールメリットを得やすいという状況となり、こちらはドコモ、au、ワイモバイル、UQでの販売がされました。
これを書いている現在でも、S695に変わる新たなS6シリーズが登場しないことなどを考慮すると、スペックだけならミドルエンド相当に近いモデルではあります。なお、カメラが今どき珍しいシングルのため、いささか歪なスペック構成になってしまっているところが否めないです。

今回購入したドコモ版はシングルSIMのため、非常に安価(8,000円)で販売されていますが、他社モデルではeSIMを搭載しており、デュアルSIM構成が可能となっています。この点で、プレミアム価格になりやすいところが特徴です。SoCだけならXPERIA 10 VやReno 7Aなどに引けを取らないモデルとしては、破格ではないかと思います。

なお、後継モデルとなるAQUOS Wish3に関しては、SoCがMediaTek Dimensity 700となるため、実質的にはS480よりはマシだけど、絶対的なパフォーマンスで劣るという感じなることが予想されるため、サブスマホや予備スマホとして買っておくというのも悪くないと思います。

かんたんなスペック
Snapdragon 695 (2.2GHzx2、1.8GHzx6)
メインメモリー 4GB
ストレージ 64GB(UFS2.1)
5.7インチ HD+(1520*720)有機EL液晶
無線LAN 11ac(433Mbps対応)/Bluetooth5.1
アウトカメラ1300万画素、インカメラ800万画素
指紋認証センサー、Googleアシスタントボタン、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応
モノラルスピーカー/イヤホンジャック/LDAC,aptX Adaptive(24bit/96kHz対応)
nanoSIMスロット x1
microSDスロット x1(最大1TB)
防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X)
3730mAhバッテリー/PD急速充電(15W)
147 x 71 x 8.9mm 163g
Android 12→13

5G
n28/n77/n78/n79
4G
1/2/3/5/8/12/17/18/19/39
3G
1/2/5/8

なお、オーディオに関しては以下の画像も参照
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S695搭載の恩恵を思いっきり受けてる感じです。サイズを考えるとストリーミングも出来て、microSDによるオーディオプレーヤーとしての使い方も十分可能かなと思います。


S695搭載は伊達じゃない。堂々たるベンチマーク結果
※ドコモ系、及び不要なアプリを削除、ホーム画面をAQUOS Home、バッテリー駆動時のスコアです。初期出荷状態ではここまでスコアは出ません。
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3DMarkはSling Shot Extremeで以前記事にしたことがあったので、参考程度に出しておきました。
まあ、ありきたりなS695スマホのスコアが出る感じです。とはいえ、よくもS480ベースの筐体にS695を積めたなと、ちょっと褒めてあげたくなりますね。

使用感など
液晶の問題、HD+だからなのか、60Hzのスマホをいじることが少ないからか、ちょっとわからないのですが、気持ちスクロールがガクガクする感じがします。FHD+のLibero 5G(S690)では起こらない現象なので、スペックではなく何か違うところでの問題なのかなと思ったりしています。
個人的にサイズ感はいいのですが、ボタンの配置が、これ素人が考えたの?というような感じで、上からボリュームボタン、Googleアシスタント、電源ボタン、指紋認証センサーという配列になっています。手持ちとして、やや下部を持つのがホームポジションなのかなと思います。反面、小さいとは言えど、ボリュームボタン、Googleアシスタントボタンと電源ボタンが等間隔に空いていることが影響してか、Googleアシスタントを起動してしまうことが結構あります。電源ボタンの形が多少変わっているので、その点で差別出来ていると感じるのですが、やっぱり配置が不自然な気がします。なぜ、敢えて指紋認証センサーを下に下げてまでこの位置に付けたかったのかが謎です。まあ、XPERIAでも通った道なので、そこら辺はうまく誤魔化せばいいのにと思いますね。
あと、USB PDに対応して、ワットチェッカーで最大15Wまでの急速充電は確認したのですが、その時の排熱が間に合ってないところに不安を感じます。充電で発熱した自機の熱でサーマルリミッターが発動して、パフォーマンス低下や充電速度低下などが普通に起こる。おそらく、このスマホを使ってなんとなく不満に感じてる人の大半は、そういう使い方をしているんじゃないかと。
ボディが再生プラスチックを利用しているため、確かにメタルボディと比較すると排熱しずらい環境なのかなと言うのが一つ。あと、XPERIA 5 IVの時にも書いたような気がしますけど、スマホの基盤の配列上、どうしてもカメラ横にSoCやメモリ、ストレージが密集する関係で、熱が滞留しやすく、そこに対して背面全体で冷やす機構などが特にないことが問題なのかな。ゲームをプレイしててサーマルリミッターがかかるのは仕方ないにしても、正直充電に対する排熱に関しては、不満が残ります。
若干手を加えたと言えど、おそらくはWishとWish2で大きな冷却機構の変化はなかったんじゃないかと思うんですよね。外観もまったく変わらなかったわけですしね。スケールメリットの弊害と書きましたけど、シャープの想定では、このスマホは本来S695ではなく、S480相当にデチューンされたS695として動作するものと考えているのであれば、パフォーマンスの低下はある程度説明が付くんですけどね。

まあ、あとバッテリー持ちはさすがにシャープだなと思える感じですね。地味にHD+の液晶を使っているので、バッテリー容量が若干少なくとも問題ないように工夫されてるのが立派だなと思ったりします。急速充電問題があって、それ以上にならないところがつくづく惜しいですね。


事情がわかった人が、確信犯的に買うべきスマホ。最初の1台にはオススメしずらい。
まとめとして、割とピーキーな感じは否めないです。要はこういうモノとして理解した人じゃないと、これを買っても得したと思えないのですよね。ハナからS695スマホが欲しいなら、XPERIA 10 IVとかReno 7Aを買ったほうが、よほど頑張ってくれると思います。
価格もずば抜けて安いのはドコモ版が中心となるので、予備のスマホとかに1台ぐらい持っていても、悪くない選択肢かなとは思います。正直、定価でも高いと感じることはないと思いたいですね。

ドコモ版の評価がずば抜けて悪い理由は、単純にdocomo Live UXだったり、アプリがてんこ盛りで入っていて、それがバックグラウンドで処理しきれていないところに問題点があるのと、シングルSIMで有ること。後者に関して大した問題じゃないと思うんですけど、他社モデルは一応他のキャリアのプラチナバンドを網羅してるので、違うキャリアのSIMを同居させられることにメリットがあるんですよね。その辺で大きく利便性が変わってくるんじゃないかと思うんです。
アプリはもう仕方がないですが、ドコモのUIに関しては開いた口が塞がらないレベルで処理が重いです。これはUIの設計思想が昔からハイエンドをターゲットにしてるからであって、GALAXY A53なんかのミドルエンドモデルですら、One UIに変えないと遅くて使い物にならないレベル。これをどうやったらローエンドモデルで快適に動作させられるのかを考えていない人が作ってるUIなんですよね。自分のところのサービスを最大限利用してもらいたいという気持ちが分からないわけでもないけど、それを決めるのは利用者であって、キャリア謹製のUIではないということ。それによって端末メーカーの評価も下がってしまうことを良く考えて実装してほしいと思ったりします。まあ、絶対にやめないよね。

ということで、8,000円の価値はあるけど、そこにたどり着ける自信がある人向けということで締めておきたいと思います。間違っても最初の1台で使わせてはいけません。



おしまい



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