あるさんのレビューblog

買ったものをレビューするページです。 読み物blogは「日常のblog」よりどうぞ。

カテゴリ: 商品購入レビュー

やってしまった...。
今回は、まあそうなるよね的なノリで、ZTE Libero 5G IIIの実機レビューを紹介します。

20230531_235056~2

コストパフォーマンスだけで上り詰める三代目Libero 5G
このBlogで、廉価帯スマホが3代続けて登場するというのが相当珍しいのですが、今回のLibero 5G IIIも例に漏れず、戦略的端末として、ほぼ常時新規契約で0円という状況が続いています。
現在の直接的なライバルとしては、GALAXY A23やarrows We、Redmi Note 10 JE、AQUOS Wish2、そして直近のモデルであるLibero 5G IIも含まれるという状況です。
いずれもS480、もしくはDimensity700。AQUOS Wish2だけがS695ですが、この点で一歩抜き出ているということは、前回のレビューで書いた通りだと思います。
そして今回、やはり一つ頭抜けていると思っている有機ELディスプレイ搭載のLibero 5G IIIとなるわけですけど、これはこれで非常に魅力的に感じる点も多いため、今回購入してみました。

ウソです。7,000円でメルカリで出品されていたので、買いました。値段おかしくね?

かんたんなスペック
(IIとの変更点は赤字)
Dimensity 700 (2.2GHzx2、2.0GHzx6)
メインメモリー 4GB
ストレージ 64GB
前面6.67インチ有機EL FHD+(2400*1080)液晶
無線LAN 11ac(866Mbps対応)/Bluetooth5.1
1600万画素(メイン)/200万画素(広角レンズ)/200万画素(マクロレンズ)
ディスプレイ内指紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応
モノラルスピーカー/LDAC,AAC,SBC対応
nanoSIMスロット x1/eSIM対応
microSDスロット x1
防水防塵/IPX5,IPX7/IP5X
4120mAhバッテリー
168x 78 x 9.1 mm 207g
Android 12/MyOS(ZTEのUI)
TPUケース付属

5G
NR:n3/n28/n77
4G
1/2/3/8/41/42
3G
1/2/4/8

20230531_235153~2

背面には何もありません。初代からの伝統ですね。
今回は角ばっているため、割と持ちやすいという利点が生まれているものの、有機ELディスプレイの影響もあり、10gほど重くなっています。

そこそこの性能。しかし最大の魅力は有機ELディスプレイ
まず3DMarkの数値(Sling Shot Extreme)
Screenshot_20230531_204521

スコアとしては、昔取ったスコアとほぼ同じか少しいい感じですね。
アイプラで今回初めて見たのがクオリティ中、30fpsという初期設定ですね。ウマは標準版で普通に動作していて、デレステはまずまずですね。とりあえずプレイは可能ですね。
やっぱり60Hzなのが気になるせいか、スクロールに若干引っかかりがある感じがします。
あとは、持ちやすい分、なんか重い感じはあるなと思います。

絶対的な性能では初代Libero 5Gにはまだ勝ててない感じですね。まあ、Dimensity 800U以上が必要になるとは思いますが、無駄なソフトが入っていないので、Dimensity 700でも十分サクサク動作する感じです。あとは、有機ELのディスプレイが非常にキレイです。これだけでも価値があるかなと思ったりします。YoutubeやAbema、Prime Videoなど動画サービスなどで利用するには、十分かなと思います。お風呂などで使う分にはまったく問題ないでしょう。
有機ELディスプレイをどう利用するか、という課題をなんとか活かせる場面があれば、普段使いではなく、2台めとして使うのがいいかなと思います。
この点、1台めでもなんとか頑張ろうかなと思うAQUOS Wish2と違う点ですね。もっとも、僕的な使い勝手はデュアルSIMが使えるこっちのほうがいいとは思いますけどね。

まとめ、これ以上改良する点はSoCぐらい、完成度が非常に高い
すでにIIに実装されていた指紋認証センサーがIIIではディスプレイ内蔵となり、有機ELディスプレイになったことで、この形でSnapdragon版を作ってくれないかなと思うぐらい、とにかく筐体の出来が良くなりました。IIIはかなり好みですね。
使い方としては、格安SIMで2台め需要があってもいいんじゃないかなと思いますが、入手価格が異様な値段ですよね。7~8000円ぐらいで買えるスマホとしては、まず性能がありえないということ。これがちょっと恐ろしいですね。
少なくとも、IIとIIIが同じ値段だったら、IIIでしょうし、初代とIIIだと、ゲームをやるなら初代、動画を見るならIII。IIは残念ながら安ければ買おうってところでしょうか。

メルカリなりヤフオクなりで購入出来るなら、選択肢としては悪くないと思います。1万で買えるスマホがこれだけスタンダードになっちゃうと、後発が下手なものを出せないかな(特にXiaomi)




おしまい

今回は、久々に廉価帯スマホということで、AQUOS Wish2 SH-51Cの実機レビューをご紹介します。

20230522_204259~220230522_204336~2

S480からS695へパワーアップした、スケールメリットの犠牲
まず、このAQUOS Wishシリーズの概略に関して説明。
ベースとなるのが、2022年1月発売のAQUOS Wish。これはS480を搭載した廉価モデルということで、いわゆるサブブランドや楽天モバイル、更にはMVNO向けSIMフリーモデルも登場しているという、なかなか広範囲での販売がされています。
しかし、突如として第2弾が2022年の6月に発表され、なんとSoCがS695を搭載という、廉価モデルなのにミドルエンドSoCを搭載してしまった、わけがわからないAQUOS Wish2が爆誕。
初代Wishの販売終了の理由として、S480の入手が困難になってしまったことや、同じくAQUOS Senseシリーズで搭載していたS695を大量導入し、そちらを搭載してしまったほうが、スケールメリットを得やすいという状況となり、こちらはドコモ、au、ワイモバイル、UQでの販売がされました。
これを書いている現在でも、S695に変わる新たなS6シリーズが登場しないことなどを考慮すると、スペックだけならミドルエンド相当に近いモデルではあります。なお、カメラが今どき珍しいシングルのため、いささか歪なスペック構成になってしまっているところが否めないです。

今回購入したドコモ版はシングルSIMのため、非常に安価(8,000円)で販売されていますが、他社モデルではeSIMを搭載しており、デュアルSIM構成が可能となっています。この点で、プレミアム価格になりやすいところが特徴です。SoCだけならXPERIA 10 VやReno 7Aなどに引けを取らないモデルとしては、破格ではないかと思います。

なお、後継モデルとなるAQUOS Wish3に関しては、SoCがMediaTek Dimensity 700となるため、実質的にはS480よりはマシだけど、絶対的なパフォーマンスで劣るという感じなることが予想されるため、サブスマホや予備スマホとして買っておくというのも悪くないと思います。

かんたんなスペック
Snapdragon 695 (2.2GHzx2、1.8GHzx6)
メインメモリー 4GB
ストレージ 64GB(UFS2.1)
5.7インチ HD+(1520*720)有機EL液晶
無線LAN 11ac(433Mbps対応)/Bluetooth5.1
アウトカメラ1300万画素、インカメラ800万画素
指紋認証センサー、Googleアシスタントボタン、USB type-C端子
NFC搭載、Felica/おサイフケータイ対応
モノラルスピーカー/イヤホンジャック/LDAC,aptX Adaptive(24bit/96kHz対応)
nanoSIMスロット x1
microSDスロット x1(最大1TB)
防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X)
3730mAhバッテリー/PD急速充電(15W)
147 x 71 x 8.9mm 163g
Android 12→13

5G
n28/n77/n78/n79
4G
1/2/3/5/8/12/17/18/19/39
3G
1/2/5/8

なお、オーディオに関しては以下の画像も参照
Screenshot_20230522-224740Screenshot_20230522-224947

S695搭載の恩恵を思いっきり受けてる感じです。サイズを考えるとストリーミングも出来て、microSDによるオーディオプレーヤーとしての使い方も十分可能かなと思います。


S695搭載は伊達じゃない。堂々たるベンチマーク結果
※ドコモ系、及び不要なアプリを削除、ホーム画面をAQUOS Home、バッテリー駆動時のスコアです。初期出荷状態ではここまでスコアは出ません。
Screenshot_20230522-220908Screenshot_20230522-220411Screenshot_20230522-222420

3DMarkはSling Shot Extremeで以前記事にしたことがあったので、参考程度に出しておきました。
まあ、ありきたりなS695スマホのスコアが出る感じです。とはいえ、よくもS480ベースの筐体にS695を積めたなと、ちょっと褒めてあげたくなりますね。

使用感など
液晶の問題、HD+だからなのか、60Hzのスマホをいじることが少ないからか、ちょっとわからないのですが、気持ちスクロールがガクガクする感じがします。FHD+のLibero 5G(S690)では起こらない現象なので、スペックではなく何か違うところでの問題なのかなと思ったりしています。
個人的にサイズ感はいいのですが、ボタンの配置が、これ素人が考えたの?というような感じで、上からボリュームボタン、Googleアシスタント、電源ボタン、指紋認証センサーという配列になっています。手持ちとして、やや下部を持つのがホームポジションなのかなと思います。反面、小さいとは言えど、ボリュームボタン、Googleアシスタントボタンと電源ボタンが等間隔に空いていることが影響してか、Googleアシスタントを起動してしまうことが結構あります。電源ボタンの形が多少変わっているので、その点で差別出来ていると感じるのですが、やっぱり配置が不自然な気がします。なぜ、敢えて指紋認証センサーを下に下げてまでこの位置に付けたかったのかが謎です。まあ、XPERIAでも通った道なので、そこら辺はうまく誤魔化せばいいのにと思いますね。
あと、USB PDに対応して、ワットチェッカーで最大15Wまでの急速充電は確認したのですが、その時の排熱が間に合ってないところに不安を感じます。充電で発熱した自機の熱でサーマルリミッターが発動して、パフォーマンス低下や充電速度低下などが普通に起こる。おそらく、このスマホを使ってなんとなく不満に感じてる人の大半は、そういう使い方をしているんじゃないかと。
ボディが再生プラスチックを利用しているため、確かにメタルボディと比較すると排熱しずらい環境なのかなと言うのが一つ。あと、XPERIA 5 IVの時にも書いたような気がしますけど、スマホの基盤の配列上、どうしてもカメラ横にSoCやメモリ、ストレージが密集する関係で、熱が滞留しやすく、そこに対して背面全体で冷やす機構などが特にないことが問題なのかな。ゲームをプレイしててサーマルリミッターがかかるのは仕方ないにしても、正直充電に対する排熱に関しては、不満が残ります。
若干手を加えたと言えど、おそらくはWishとWish2で大きな冷却機構の変化はなかったんじゃないかと思うんですよね。外観もまったく変わらなかったわけですしね。スケールメリットの弊害と書きましたけど、シャープの想定では、このスマホは本来S695ではなく、S480相当にデチューンされたS695として動作するものと考えているのであれば、パフォーマンスの低下はある程度説明が付くんですけどね。

まあ、あとバッテリー持ちはさすがにシャープだなと思える感じですね。地味にHD+の液晶を使っているので、バッテリー容量が若干少なくとも問題ないように工夫されてるのが立派だなと思ったりします。急速充電問題があって、それ以上にならないところがつくづく惜しいですね。


事情がわかった人が、確信犯的に買うべきスマホ。最初の1台にはオススメしずらい。
まとめとして、割とピーキーな感じは否めないです。要はこういうモノとして理解した人じゃないと、これを買っても得したと思えないのですよね。ハナからS695スマホが欲しいなら、XPERIA 10 IVとかReno 7Aを買ったほうが、よほど頑張ってくれると思います。
価格もずば抜けて安いのはドコモ版が中心となるので、予備のスマホとかに1台ぐらい持っていても、悪くない選択肢かなとは思います。正直、定価でも高いと感じることはないと思いたいですね。

ドコモ版の評価がずば抜けて悪い理由は、単純にdocomo Live UXだったり、アプリがてんこ盛りで入っていて、それがバックグラウンドで処理しきれていないところに問題点があるのと、シングルSIMで有ること。後者に関して大した問題じゃないと思うんですけど、他社モデルは一応他のキャリアのプラチナバンドを網羅してるので、違うキャリアのSIMを同居させられることにメリットがあるんですよね。その辺で大きく利便性が変わってくるんじゃないかと思うんです。
アプリはもう仕方がないですが、ドコモのUIに関しては開いた口が塞がらないレベルで処理が重いです。これはUIの設計思想が昔からハイエンドをターゲットにしてるからであって、GALAXY A53なんかのミドルエンドモデルですら、One UIに変えないと遅くて使い物にならないレベル。これをどうやったらローエンドモデルで快適に動作させられるのかを考えていない人が作ってるUIなんですよね。自分のところのサービスを最大限利用してもらいたいという気持ちが分からないわけでもないけど、それを決めるのは利用者であって、キャリア謹製のUIではないということ。それによって端末メーカーの評価も下がってしまうことを良く考えて実装してほしいと思ったりします。まあ、絶対にやめないよね。

ということで、8,000円の価値はあるけど、そこにたどり着ける自信がある人向けということで締めておきたいと思います。間違っても最初の1台で使わせてはいけません。



おしまい



今回は、実に半年かかった、HibyのR5 Gen2をレビューします。

20221128_000244~2


R6からの買い替え、スペック的には問題ないが...
単純に運良く買えてしまったというのが大きな理由ですけど、それでは元も子もないので。
これまでHiby R6を使ってたんですけど、音の好みで選んで、かつ当時はLDACなどのBluetoothコーデックにも対応していたのが買った決め手だったんですね。
で、今回もNew R6を買おうかと思ったりしたんですけど、価格が限りなく10万に近いのと、4.4mmバランス端子なのがどうも気が引けてしまった原因です。スペック的にはSnapdragon 660を搭載し、動作も多分快適になるんだろうと思うのですが、そこはそことして割り切ることにしました。

一方でR5 Gen2はメリット・デメリットがはっきりとしています。
良い点としては、
  • 3.5mm端子に加えて、2.5mm端子、4.4mm端子もあること
  • ES9219Cをデュアル搭載、更にA級アンプチップ搭載であること
主に音にかかわる部分、Android搭載のDAPとしては破格だと思われます。
一方で悪い点は、

  • SoCがSnapdragon 425であること
  • Android 8.1であること
  • 内蔵メモリが2GBしかないこと
  • 内部ストレージが16GBしかないこと
  • aptX Adaptiveに非対応であること

主に制御側、根幹を成すAndroidやSoCが2018年発売のR6と大差なく、この辺は妥協点として上げる点です。ストレージに関してはR6は32GBありましたから、アプリが埋まることもなかったですけど、16GBとなるとストリーミングのアプリを一通り入れたら多分パンクです。幸い、まだ僕はローカル保存でDAP使う派なので、この点は不問となります。
あとは、近い将来危うくなりそうなAndroid 8,1ですかね。ハードの制約などもあって、もしかするとこれ以上のアップデートは望めないので、その点は結構怖いですね。

ナンバリング的には落ちるが、Hibyらしい出口特性が生きる音質
これまで使っていたR6に比べると、ナンバリング的には下位モデルとなっていますが、音質は4年の年月を経て、非常にクリアな音になっています。イヤホンの特性にも関連するんですが、キレイで完全に澄んだ高音域、ドンシャリイヤホンであれば元気よくビートを刻むし、少なくとも手持ちのどんなイヤホンでも、イヤホンの特性を最大限活かせるだけのスペックがあります。
基本的には、ゲイン調整とアンプのON/OFF、ボリュームの上げ下げでスイートスポット(使い方が違うけど意味合い的にはそう表現)を探していくような感じになります。
そして、A級アンプモードにすることで、言い方が悪いですけど、暴力的な音を叩き出すような感じになります。低価格帯のイヤホンではちょっと持て余すような感じですが、AKG N40ぐらいのクラスからなかなか元気のいい音へ変化、N5005やXBA-300、Stealth Sonics U9などではより違いがわかり、イヤホンそれぞれの個性がより際立つ感じです。HibyのDAPは素直にイヤホンの個性が生きる感じです。ドライバーサイズが大きいMDR-1Aなどヘッドホンなどではその恩恵をフルに受けられるかなとは思います。MDR-1Aで4.4mmバランス接続して聞くと、「MDR-1Aって恐ろしく音圧が出るんだな」と感じるほどです。
で、これを使ってしまうと最後。普通のDACモードで聞くと、迫力不足は否めないものの、ESS特有のうまいこと誤魔化しキレイに音を出すモードに変わります。DACの内蔵アンプは省電力モードとして割り切れるならいいですけど...、DAPである必要がないんですよね。これならスマホに外付けDACでも十分だと思えてきます。そういうわけで、結局はA級アンプモードだけで使ってる状態です。


UATに目をつぶればBluetoothでも十分使える
そして、AndroidベースのDAPではおなじみ、Bluetooth機能もLDAC、aptX HDに加え、UATやUAT TWSなどが利用可能です。UATに関しては対応機器が少なく、UAT TWSに関しては2種類しか出てないため、自分で試すしかないよね的なw
というわけで、Hiby WH3でUAT接続。1.2Mbpsではほぼ使えないです。WiFiアクセスで音が途切れることもしばしば。900kbpsでギリギリ胸ポケに入れて使えるかなあと。(余談だけどWH3はギミックも面白くて、いい音出るんです)消費電力の多さには注意が必要です。
WF-1000XM4のLDAC接続では、990Kbpsでも多少途切れるけどそこそこ安定。660Kbpsでは余裕です。こちらはバッテリーも減らない感じですね。
個人的には、普段はWF-1000XM4で接続、自宅でケーブル接続で楽しむという使い分けも実用的に出来るレベルになったかなと思います。R6はあくまで接続可能というだけで、実用ベースで考えた場合にかなり厳しかったことを考えると、R5 Gen2はBluetoothで相当工夫したんだなと思います。
aptX系は、S425による制約を受けすぎた形です。aptX Adaptiveや近い将来来るLE audioを使えるようにするためには現行の廉価帯SoCを使うことになると思いますが、コスト的に合わないところはあります。この点はやむなしと思うしかないです。(ちなみに主流のS665でようやくTWS+に対応)
本格的なAndroid搭載DAPが登場する以前、ONKYOやPioneerなどが発売していたS800搭載のDAPなんかはかなり先見の明があったとも言えます。もっとも、今のS8 Gen1などの世代を贅沢に使ったDAPを作ったら、オーディオ部もそれ相応にスペックアップするでしょうから、7桁円が見えてきそうですね。


非常にバランスが良く、DAPビギナーや持ち運びユーザーにはうってつけの1台
おおよ弱点はBluetoothのコーデック周り。Androidの動作も結構重いです。Android 8.1の時代でもS425は貧弱とも思えましたが、DAPならその辺は不問とするのが正しいのかな。
それを補って余りあるだけの音の迫力、オーディオ端子の充実、そしてBluetoothの接続改善など、十分納得出来るだけの凄みはあります。いや、DSEEみたいにCPU演算で音域拡張というのも悪くないですけど、R5 Gen2はソースに対して、ダイレクトにパワーを与える感じですね。色々聞いてて思ったのが、128Kbpsで保存しているような初期のMP3ファイルでも、ぼやけることがなく力強く音が出る。これがどれだけ凄いことなのかと改めて理解させられました。

R6シリーズとの好みでES9038Q2Mを選ぶか、若干廉価版であるES9219Cを選ぶかという点はありますが、それ以上にA級アンプの搭載が大きいです。とはいえ、R6 2023は同じくA級アンプ搭載となるため、それを待ってからでもいいとは思います。
現在は66,000円と手を出しにくい価格ではあります。2018年頃では、R6が普通に購入出来た価格ですが、実際のところR5 Gen2はR6の2.5mmバランス接続を延命させるという点では、いいグレードアップパスじゃないかと思います。


半年も時間がかかってすみませんでした。それだけ時間掛けないと真っ当に評価出来なかったです。



おしまい

今回は、満を持して登場した、XPERIA 5 IVのドコモ版、SO-54Cの実機レビューです。
PXL_20221023_102126362~2

ドコモだけ限定色、だけど量販店向けは大惨事の状況
さて、今回は最初MNPで行くかなと思っていました。どちらにしろパープルを買う予定だったので、5G Welcome割があればMNP、なければもう諦めてdポイント全投入で、ギリ10万未満。なかなか高い買い物ですが、昨今のS8 Gen1搭載端末としては悪くないです。気づけばRedMagic 7 Proよりは安く買えてます。
ちなみに、XPERIA 1 IVのSIMフリー版が出た今となってはですが、キャリア版が20万で売られていると考えると、RM7PとXPERIA 5 IVを(dポイント込で)20万ぐらいで買えてしまうこの状況はどうなのかなって思います。

...ええ、一括で払ったあとに、驚愕のニュースが出てきました。
なんか、大手家電量販店で在庫限りで、MNP購入なら2年リースながら毎月1円の24回というとんでもない価格になりました。何でもPixel 7対抗とからしいんですけど、そもそも今回はどのキャリアもLTEは主要バンドを持っており、ドコモ版、楽天版はn79もサポートしています。バンドだけならSIMフリー版がベストなので、一番安い楽天版がベストになるとは思いますが、キャリア版ではほぼスペックには違いはないです。(もっとも、SIMフリー版はおそらくストレージ256GBだと思う)
しかし、26ヶ月経てば、5~6万ぐらいで購入出来なくはないと思うと...うーん、美味しいところだけ使って、次のスマホに買い替えすれば悪くないですよね。もう1台もらってこようかしらw

ちなみに、ドコモオンラインショップではブルーとパープルの公式ケースがタイミングによって買えるレベルにこの2色が割と盛況らしいです。


アクセサリーの少なさ、特に背面フィルムは選択肢ほぼなし
個人的に一番気になっているのは、アクセサリーの少なさです。保護フィルムや保護ガラス、ケースはラスタバナナやエレコムなどが出しています。それだけでも少なくはないのですが、おおよその人がお世話になるであろう中華系のアクセサリーは激減しています。おおよそガラスフィルムとTPUケース、あとは珍しくTPUフィルムがそこそこ出ている感じです。
今回壊滅してるのが、背面フィルム。ビザビやPDA工房のTPUフィルムしかなく、久々にケースのみで保護出来るのかなって感じがしています。ちょっと怖いんですよね。
PXL_20221023_102016232~2

これはこれで見栄えもいい。ケースに入れちゃうから気にするなという話なんでしょうけど。


かんたんなスペック
Snapdragon 8 Gen1(3GHzx1、2.5GHzx3、1.8GHzx4) 
メインメモリー 8GB
ストレージ 128GB
6.1インチ AMOLED FHD+(2520*1080)液晶/リフレッシュレート最大120Hz
無線LAN 11ax(2404Mbps対応)/Bluetooth5.2
1220万画素(超広角レンズ)/1220万画素(広角レンズ)/1220万画素(望遠レンズ)/1220万画素(画面内フロントレンズ)
電源ボタン兼指紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載(Type-A/B/F)、Felica対応
ステレオスピーカー/LDAC、aptX Adaptive対応/イヤホンジャックあり
nanoSIMスロット/eSIM(DSDV、5G対応)
microSDスロット
防水(IPX5/IPX8)、防塵(IP6X)
5000mAhバッテリー/Qi対応
156x 67 x 8.2 mm 172g
Android 12.0

5G
n28/n77/n78/n79
4G
1/3/8/18/19/21/28/42
3G
1
(バンドに関しては公式より転載しています。)

今回は、XPERIA 10 IVのデュアルSIM(nanoSIM/eSIM)環境をそのまま移行したので、基本的にはドコモ/Linksmateでのみ利用することにしました。DSDV対応です。また、SB版と違い、さすがのVoLTE(HD+)対応です。

サイズ感、ベンチマーク、使用感など
まずサイズ感、XPERIA 5 IIと並べてみました。
PXL_20221023_101603144~2
PXL_20221023_101457541~2

なんか若干小さくなってるのかな。サイズ的には全く同じサイズなんだと思うんですが、手に収まる感じがとってもいい感じです。スペックの1、スタンダードな5は今回も変わってませんね。

ベンチ結果
Screenshot_20221023-021526
Screenshot_20221023-021807
Screenshot_20221023-014242
見た感じ、ピークパフォーマンス時のS8Gen1以下、S888以上といったところ。やはりサーマルリミッターみたいなものがあるのかなとは思います。

使用感としては、特に不自由はないですが、単純な10gの重さがちょっと気になるところです。10 IVは重量とバッテリ容量のバランスがいいモデルでしたが、こちらは+10gすることで、冷却機構の強化を図った感じ。ただ、10g増によるバランスの悪さみたいなものは、5 IIと使い比べるとどうしても思ってしまいます。
熱対策は割とよくできていて、ゲームプレイする時など、高負荷時にはカメラ横が結構熱くなりますけど、上記の通り、触れられない熱さにはなります。
また、大半の方がそういう状況に陥るかなと思う点で、3Dゲームをモバイルネットワークでプレイする場合や、生配信などでカメラとモバイルネットワークを同時に使うような場合などで、モデム側の発熱をカバー出来ていない可能性が非常に高いです。多分、熱暴走云々と書くパターンで、一番重い処理となると、このあたりになると思います。ただ、全体的に熱い感じではなく、カメラ付近が非常に熱いという感じがします。バッテリー側は、触れる程度の熱さですね。

パーツ配置による工夫はあると思いますが、一般的に持って使う部分には熱を極力溜めないようになっていると感じます。5 IIは全体的に熱くなるけど、5 IVはカメラ付近に集中的に熱い感じになります。多分ムービー撮影などでは、動作は怪しくなるんじゃないか。

5000mAhという大容量バッテリを搭載し、更に充電方式にQiも対応しました。充電周りの使い勝手の向上が嬉しいですね。個人的に一番うれしい改善点です。ただ、背面SONYロゴの当たりにQiレシーバーが入っているので、スタンド型の場合は、背の高いQi充電器を使いましょう。
バッテリー持ちは、いたわり充電の上限90%でAM8:00、13時間で残り残量は72%。昼休みにログボ回収と、帰りの電車でのゲームプレイでこんな感じ。24時間のバッテリ減少はおおよそ35%程度。ハイエンドモデル、DSDVで使っていて、この電池持ちはなかなかすごいと思います。まあ、XPERIA 10 IVが異様にバッテリー持ち良かったんだよなと思う。


ゲームですが、以下の動作は確認済みです
(2022/10/23現在・インストールおよび動作確認用垢にて起動まで確認)
  • アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ
  • アイドルマスターシャイニーカラーズ(enza版/アプリ版)
  • きららファンタジア
  • マギアレコード
  • プリンセスコネクト Re:Dive
  • IDOLY PRIDE
  • ウマ娘 プリティーダービー
  • ときめきアイドル(オフライン版)

余裕のパワーだ。馬力が違います。
基本的にはマルチログイン出来るソフトを中心としています。
3Dの重さとしては、デレステ<ウマ<アイプラという感じです。S865の5 IIで十分プレイ出来るので、その点では快適にプレイするためのワンピースといった形になります。

音に関して。
スピーカーはステレオ。まずMAXまでボリュームを上げて、音が割れないのは驚異的です。
ちょっとしたタブレットでもここまでキレイに音が出せないんじゃないかと思います。そして、3.5mmイヤホンジャックからの音も、XPERIA 10 IVに比べて大幅に細かい音が出ます。1 IIや5 IIでも思ったんですけど、DSEE Ultimateが使えるようになってから、高級イヤホンでも十分に鳴らすことが出来るようになっていました。IIIシリーズは持ってないのでわかりませんけど、5 IVはこの辺ちょっとしたDAPより音がいいかもしれません。

BluetoothはLDACはもちろん、aptX Adaptive(24bit/96kbps)にも対応しています。SONYなのでLDHCに対応することはないと思いますが、個人的には対応して欲しいところです。まあ、現状の上位コーデックでも十分です。


まとめ:使い勝手の向上で1シリーズとは路線が変わってきた5シリーズ
個人的な決め手になったのは、
  • デュアルSIM(nanoSIMx2でもnanoSIM/eSIMでも可)
  • 5000mAhバッテリ、Qi充電
  • 本体の色がパープル
です。単純に、SIMフリー版XPERIA 1 IIにあって、ドコモ版XPERIA 5 IIにはなかったモノです。
個人的にはストレージが128GBなのがちょっと少ない気がしてましたが、microSDスロットがあるので、極力そちらにデータは移動させるなどで対応は可能かなと思います。

ペリスコープ式望遠レンズの廃止によって、1 IIIのコンパクトタイプから、独自の路線へと舵を切ったのは英断だったかどうか。正常進化ではなく、十分にハイエンドで通用するスペックでの最適化をした点は評価したいと思っています。うーん、10万だからというとアレですけど、半導体不足や円安の中で定価が14万近いというのはちょっと手にしずらいところがあります。せめて5 III並の価格まで収まっていれば、評価は相当変わっていたと思います。

まさか発売初日にMNPかつリース契約とは言え、月間1円で使えてしまうというハイエンドモデルの評価というのは、非常にショッキングな出来事ですが、Pixel7の当て馬にされるのが、現在の5 IVの評価であり、そこは覆し難いところではあります。
条件が合う人はどうぞ、という感じで、それ以上の評価は出せません。個人的評価は高いですが、現状の販売が続けば、やはり世間一般の評価は、2年実質23円で使うには性能が良すぎる、ぐらいにしかならないと思います。


本格的な評価は、SIMフリー版の登場からかなと思いますが、現状SIMフリー版を買う予定はありません。それぐらい、個人的に自分の中では評価しています。現状でコンパクトハイエンドとしては、GALAXY S22と並ぶ存在じゃないかなと思います。



おしまい


↑このページのトップヘ