まだ、多少XPERIA XZまで時間があるのと、結構安かったので買いました。
今回はZUK(Lenovo)のZ2をレビューしていきます。

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かんたんなスペック。

Snapdragon820 2.15GHz+1.6GHz クアッドコア
メインメモリ4GB
64GBストレージ(約50GB程度使用可能)
5インチFHD液晶
無線LAN 11acデュアルバンド対応、Bluetooth4.1
1300万画素アウトカメラ/800万画素インカメラ
指紋認証センサー/U-Touchボタン
USB type-Cポート
nanoSIMスロットx2(デュアルスタンバイ可能)
3500mhA内蔵バッテリー
141 × 69 × 8.5 mm 150g
FD-LTE B1/3/8、TD-LTE B41(国内利用可能バンドのみ)
ZUI2.0(おそらくGearBestオリジナルカスタマイズ)


なぜSnapdragon820搭載機が投げ売りされる事態なのか?

今回のZUK Z2はGearBestから239.99ドルという非常に安い価格です。理由は結構色々あるんだけど、LeECO Le3 Proが案外高かったのが一番の決め手です。200ドル前半で買えるスマホだと、基本的にはHelio X20かSnapdragon650というのがほとんどなのですが、これはSnapdragon820を搭載しながら上記価格、まあおおよそ250ドル程度で常時入手可能ではあります。

サイズは違えど、同じ時期にLeECO LeMAX2もほぼ同等の価格で買えるというのは、ちょっとした衝撃ではあります。国内のキャリア版でならともかく、海外のハイエンドモデルが半年せずとも、というより初回販売価格でも349ドル程度から始まっているわけです。S820は中国ベンダーのXiaomiやLeECO、ZUKに大量に納品された可能性が高く、大量生産された結果、どんどん値段が下がっていった感じがあります。
Mi5、LeMAX2、そしてこのZ2はその結果というわけですが、前者2つに関してはS821搭載の新型が発表されている一方で、LenovoはZUK/モトローラブランドを含め、まだS821モデルは出ていません。在庫調整がうまく行ってないのか、それともS821世代はスルーするのかよくわかりませんが、ともあれこの3機種は作りすぎによるだぶつきが激しいのかなあという気がします。
まあ、買う方としてはこの状況をうまく利用しないとって話でしたね。

久々に思い出した「XPERIA Z」の感覚

で、サイズ的なアレはともかく、5インチということもあってか、持ったときの感覚はXPERIA Zに近いかなと思いました。(実際のサイズはZのが小さい)
棒を握るという感覚がしっくり来るかな。今メインで使っているのがXPERIA Z4だけど、こっちは板を握る感じなんですよね。というかまんま模造品ですよねこれだとw
とは言え、最新のスペックで蘇ったXPERIA Zと考えると案外しっくり来る。それだけでも胸熱ではあります。

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まあ、でも並べると別物だなやっぱりw

ハイエンドな性能、使い勝手はあと一歩感

まずベンチスコア
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S820の性能が十分発揮されているスコアです。
ややCPUスコアが低い感じですが、GeekBenchが4にアップデートされたからかなとも思ったり。

ゲームに関しては、まあ今さらですね。
デレステやポケモンGOなどは特に問題ないです。まず3D表示に不満は出ません。
デレステは3D標準でも問題なく、MVのソフト演出でもコマが落ちることはありません。ポケモンはGPSがうまく拾えなかったりするので、そこが問題といえば問題。
魔法科高校の劣等生LZはなぜかうまくアカウント情報を拾ってこれず、動作1回できただけで何故かできませんでした。

ZUIねえ、いわゆるiOS的なUIです。中国では当たり前ですね。
で、今回初めて知ったんですが、Google NowランチャーってAndroid 標準UIが入ってないと動作しないらしいので、なんか適当なAndroid UIを入れてあげると動作するようになるんですね。
例によりカスタマイズOSですので、日本語も入ってるし、Playストアも入ってるし、ファームウェアアップデートが塞がれてたりしますけど(ZUI 1.9.077 ST)、まあこの辺はAndroid6.0がベースなので、特には問題ないのではないかと。
標準のカメラアプリやオーディオプレーヤーがGoogle標準のギャラリー、Play Musicだったりします。自社のコンテンツ・サービスなどもないので、最低限だけ自社開発のソフトで賄っているのは大きいかもしれないですね。(ちなみにIMEがAndroid標準USキーボードしか入ってないです)

動作に目を向けると、テキストベースのページなんかを見ると思うんですけど、ややスクロールに引っかかりがある気がします。というか、スクロール速度が一定じゃないのかもしれない。
 
筐体に目を向けると、まず気になるのが右サイドの電源ボタン。どうも位置が高すぎるせいか、音量のマイナスボタンを押してしまうのですな。癖というか、今までこんな感じになったことがないけど、おそらく4.7インチiPhoneが嫌いな理由と全く同じで、手に取ったときの親指の位置と曲がり具合の問題だと思います。
あとこれはXPERIAを使ってる弊害かもしれないけど、特徴的な電源ボタンのスマホを使っているせいか、親指のランドマークを失ってるからなのかもしれない。
 
モノラルスピーカーが異常にスカスカで、何に例えればいいのかわからないぐらい。ホームセンターで売ってる980円のラジオについてるスピーカーにすら負けそう。音量がバカスカ大きいのはちょっとした問題かもしれないかな。
イヤホンもRadikoを聞いた限りでは、細かいノイズっぽいものは拾いますね。

U-TouchボタンはMeizuのアレとほぼ同じ機能です。半年ぶりの感覚ですね。 アクションに対するカスタマイズが可能で、ホーム長触れ(Long touch Home)、左右スライド(Slide left or right)、2回押し(Press Home twice)、長押し(Long press Home)と最大4アクションに紐付けできます。(ちなみにカッコ内は原文ママです)
指紋認証センサーも感度は良好ですね。 親指の面積が広いせいか、正確に読み取りますね。


値段は異常。コストパフォーマンスは製品の質を超えられるか?

 ここのところSIMフリーのハイエンドスマホが発表されていますが、スペックだけで言えばこのあたりとほぼおなじ。そんでもって250ドルだと3万以内ぐらいですかね。不満はありますけど、少なくとも目くじらを立てて怒るレベルの値段じゃないですよね。
同等の価格帯だと...うーん、国内だとせいぜいファーウェイのP9 liteとかASUSのZenfone MAXとかですかね。スペック的には圧倒的にZ2ですけど、ASUSはともかく、品質としてはファーウェイに勝てない感じが否めないですね。日本でのサポートもないですし、リスクの高さまでも覆せるかどうかは相変わらず考えるべき点です。
シンプルな分、しっかり作れるといいんですけど、 350ドルから始まってると思うとしょうがない感じです。多少のチープは目をつぶれというのが中国のモノづくりですから、その点は予め考慮すべきかなと思います。

あとは1台ぐらい壊してもいいという心構えかなあ。 これはあとで書く予定だけど、まだまだハイリスクに対するローリターンとしか言い様がないんです。今はまだまだ難しいと思いますが、国内でも同様のスペックのものが1.5倍程度で高くても買えてしまう状況になってくると、安心料として払ってもいい気はしますね。

サイズなどを考えると多分iPhone6あたりを狙ったんでしょうけど、片手で扱えるギリギリのサイズとしては悪くないです。ただAndroidのメインストリームサイズがもうちょい大きくなっているので、 そこをどう見るかでLeMAX2やMi5との差別化ができてるのかなあとは思います。
 俺は悪くないと思う。悪くないだけで、あまりいいとは思えないですけど、「まあ、こんなもんか」的なスマホでいいなら、値段的には悪くないと思います。個人的には悪くないだけで、オススメはしません。



 
おしまい