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果たして、買ってよかったのかどうか。

今回はApple iPhone8 64GBの実機レビューです。
記念すべき、Apple商品の初レビューかもしれない。

かんたんなスペック
A11 Bionic 2GHz(6コア)
メインメモリー 2GB
ストレージ 64GB
4.7インチ HD液晶(1334x750)/2.5Dガラス
無線LAN 11ac(867Mbps対応)/Bluetooth5.0
1200万画素(リア)/700万画素(フロント)カメラ
指紋認証センサー、生活防水対応
Lightning端子、
nanoSIMスロット
1820mAhバッテリー/Qi対応
138.4 x 67.3 x 7.3 mm 148g
iOS 11

なおドコモ版となるため、対応バンドは非常に多いものの、特に有利な部分はありません。


iPhone7からiPhone8へ、短期間で機種変更をした理由

まあ、iPhone7は時期的に8が出るという状況で買っていたので、特に問題なかったという理由がありますが、iPhone8に関してはかなり例外な状況で買っています。
多分iPhone8が実質0円で買えてないと、まず買う気にはならなかったかもしれないです。仮に買うとしてもそれなりの理由がないと、めんどくさいで終わりなのですが、それでも買うに値するだけの理由がいくらかありました。

Qi対応になったこと。これが一番大きいです。
7の時はQiアダプタをつけ、フルカバーケースで覆っていたのですが、8では特にそうする必要がなくなりました。これで何が問題か?というと、Lightningでの急速充電をする場合、カバーを外した上でケーブルを挿す感じです。
煩わしいこともありますが、本体に傷が付くのが一番イヤなので、そうなるとiPhone8を選択するのも悪くはないという話です。
スペック周りが一回り高くなったのもいいですね。A11もそうですが、64GBのストレージは安心感があります。7は32GBとやはり最低限なので、倍あると余裕があって、アプリのインストールなんかも心配しなくて済むのでいいです。

あとは、カバーなんかはほぼ使い回せるあたりや、Apple Watch2でモバイルSuicaを使うためには、どうしても7以降のiPhoneじゃないとダメだったところもやはり決め手になってる感じですね。

一応言っておくと、個人的には7のブラックが結構気に入ってたので、iPhone7のブラックのガワでiPhone8の中身が出たら、それだけで相当魅力的だったと思います。


変わらない10年目の使い勝手はXには及ばない

俺自身も初代iPod Touch、iPhone3GSから、4→5→4S/5C→7という遍歴はあるものの、一貫して操作性がほぼ変わらない、追加したジャスチャーや3D Touchなどなくとも、ほぼ完結できるという操作性の変わらなさが評価できるポイントなんですよね。
iOS11になり、ネイティブ64bitでないアプリが動かなくなったという問題点がありますが、そこさえクリア出来れば、iPhone7がベストという可能性もあります。ただ、気づいたら7もiOS11になってたんだよね。
とはいえ、それでも操作性は一貫している。これがiPhoneの最大の特徴であり、日本にAppleが入り込むスキを生んでしまった要因でもあります。

さて、iPhone Xも選択肢自体には上げられるだろうし、むしろAndroidからiPhoneに移行する人は、iPhone Xがハード、ソフトともになんとなく親和性が高くなってきています。
上部ベゼルの左スライド(通知)/右スライド(コントロールセンター)で役割を変えるように、やや強引にAndroidに合わせようとする努力をしている感じが見受けられます。日本にいると感じないと思いますが、新興国では圧倒的にAndroidのシェアが高い状況なので、マネと言われようとAndroidに近い操作性を実現させようとするのはある意味当然の流れではあります。
(まあ、Huaweiなどのホーム画面にアイコンを並べるタイプのUIが中国では主流なので、iPhoneの操作性を持つAndroid、Androidの操作性に近いiPhoneというねじれ現象が起きていますけど)

しかしながら、iPhone7以前からiPhone Xに機種変更すると、違和感を感じると思います。それぐらいホームボタンの有無は大きいんですよね。
そういう点で既存のiPhoneユーザーに最新のスペックを持ったiPhoneを提供されたことは、今までのアップルではなかった点かなと思います。仮にジョブズが生きてれば、iPhone Xは出てないでしょうけど、仮にXのようなスタイルを出す場合は、必ず既存のシリーズはブラッシュアップせずに、そこからスタートするような形を取るはずです。
そのぶった切り方がAppleのお家芸であり、求心力の一翼を担っていたことはまず間違いないと思うので、そういう意味で現在のマーケティングの功罪のひとつなのだろうと思います。

まあ、考えるにプラットフォームを分けておいて、出荷台数などによって以降のモデルの方向性を見出したかったのは明らかでしたが、意外にもXよりも8よりも8Plusの評判が割といいのは予想外だったかな。iPad miniがなくなったり、Androidのように大画面のiPhoneがほしいとなった場合、確かに軟着陸ではありますが、iPhone 8Plusに行き着くというのもわからなくはないです。

10年という年月が、まだホームボタンありきのiPhoneを作らせているというのが正しいですかね。


まとめ、10年分の集大成的なiPhoneとして抑えておきたいモデルかも

アルミニウムの質感とガラスの質感のどちらがいいかという素材の問題、それとガラスパネルによる重量増は問題ですが、それを補って余りあるQi対応、それとおそらくホームボタン付きで最後までアップデートされる世代であろうこと、そしてSIMフリー化したあとに、ほぼどのキャリアでも対応出来るので、長く使えることが大きなアドバンテージだと思います。ここまで1度でもメインでiPhoneを使っていて、Androidに不満があるというのであれば、戻り口にはなれる存在だと思います。この辺は人それぞれ違うと思いますが、iPhone8で不満が出るなら、今のiPhoneに戻ることは出来ないと思います。

今までは、ゲームデバイスとして、SNSデバイスとして、不具合などを除けば、アプリ側がほぼ最適解になるのがiPhoneですので、最新のiPhoneが最高のiPhoneになりえたわけですけど、今回はXがあるためそうとも言えない状況に置かれているのは確かです。

iPhone6~7だったら、無理に買い換える必要はないですけど、バッテリー交換するぐらいならスペックアップ出来る8を選んでもいいでしょう。また、小型のハイエンドスマホが欲しいのであれば、XPERIA XZ1 Compactとともに選択肢に上げられるでしょう。
結局ホームボタンを残す方向で形状が変わったりとかで、8のカタチが継続的に残れば、単なる通過点で終わってしまうと思いますが、良くも悪くも最新スペックで原型のiPhoneであることにiPhone8の価値が決まってくるでしょう。
まだ、その先の話は見えてこないので、今消去法で8を選ぶというのも、決して悪くない選択肢だと思います。



とはね、毎度いいますけど、一括にしろ分割にしろ、0円で売られるモデルはダメなモデルだと捉えています。しかしながら、消費者心理から言えば、(今回みたいなバカ買いの時は)どうしてもそれを頼ってしまう側面もあり、自身の信念にジレンマが生じるところではあります。
ましてiPhoneの場合、Appleとキャリア間で相当な忖度要求が行われているわけで、今後どこかでSIMフリー版だけに絞った上で、もっとブランドとして確立してほしいとは思うんですけどね。
iPhone Xの後継機がそれを担うのか、それとも普及機に押し下げてしまうのか、今年のiPhoneはいろいろ見どころが多いですね。




おしまい