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結局初回の入荷には入らず、6月に入って送られてきました。
今回は待望となるXPERIA XZ Premium G8142の実機レビューをご紹介します。

かんたんなスペック

Snapdragon 835 2.45GHz x4+1.9GHz x4
メインメモリー 4GB(LPDDR4)
ストレージ 64GB(UFS2.1)
5.5インチ 4K液晶/2.5Dガラス
無線LAN 11ac(867Mbps対応)/Bluetooth4.2
1900万画素(リア、IMX400)/1300万画素(フロント)カメラ
指紋認証センサー付き電源ボタン
USB type-C端子
nanoSIMスロット x2(DSDS対応)/1スロットはmicroSD共用
3230mAhバッテリー
156 x 77 x 7.9 mm 195g
Android 7.1.1


スペックとしては2017年のハイエンドモデルそのものですね。

サイズ感の写真

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おおよそiPhone 6 Plusと同サイズのXPERIA XZと考えていただくとわかりやすいかな。

バンド対応は以下の通り。

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なお、CAにも対応しています。
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ベンチマーク、使い勝手など


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えと、なんでしょうね。
感覚の麻痺とはおかしなもので、一ヶ月前に買ったLePro 3と大差ない感じで、普通に動作させる分にはヌルヌル動きます。

が、ゲームとなるといかんせん面白いように挙動が変わります。
まずデレステ。S835のせいなのか、4K世代の問題なのか、Android7世代の問題なのか、S820世代の機種とは違い、そもそも音合わせ、譜面合わせでもタップズレが発生します。3D/2D問わず起こるので、おそらく機種固有の問題だと思われます。
とりあえずゲームコンフィグでエフェクトをオフ、あと本体そのものの画像補正を変更。

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初期状態はスタンダードなのですが、プロフェッショナルモードに変更。開発者向けオプションよりGPUレンダリングを使用。あとリズムアイコンを太鼓からtype3に変更することで、タップ遅延はかなり改善されます。目押しという点ではなんとかなりますが独特のタイミングが必要かと。プレイヤー側でタイミング補正をある程度しなければいけない点で、ちょっとデレステには向いていない機種ですね。
なお、MVに関しては全く問題ないです。初期状態ですでにフルオプション可能です。フロントステレオスピーカーの真価が発揮できます。

バンドリも似たような感じかなと思うんですが、こっちのほうが問題が少ないかな。目押しでも大丈夫。

基本的なAndroidの動作は非常にサクサクヌルヌルしていて、iOSと比べてももう変わりないですね。
UFS2.1を採用した効果か、一般的なアプリ起動などがワンテンポ早く、今までのnubia Z11やLePro 3とは若干ながらサクサク感が増しているとも感じます。

あと、初期メモリ残量が3.45GBと、システムに500MB程度割当がされています。それが問題となってアプリの起動が遅くなるということもないですね。

バッテリーはこんな感じ。朝8時ぐらいに充電ケーブル抜いてますけど、そこそこ持ちますね。

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やはりディスプレイの消費電力量が多いですね。
これはやむなしかな。


地味な変化ではありますが、MDR-1000XとLDACで繋いで使ってると、XZより音飛びや切れたりとかはしないですね。ヘッドホン自動最適化もいままでよりかなり早く認識するし、DACなくともオーディオ機能はさすがのSONYかなと。



実はこっそり変わったボタン配置、重い筐体

さて、気づいている人も多いとは思いますがXPERIA Z以降のソニーのスマホの右側のボタンでは、
上から電源ボタン、音量ボタン、シャッターボタンという組み合わせでした。XZ Premiumは上から音量ボタン、電源ボタン、シャッターボタンという組み合わせです。

なんでこの配置になったのか?と勝手に考えてみましたが、サイズが大きくなって、右手で持つ際に極力親指を曲げないように操作させるためではないかと。今まではサイズが大きくても、必ず親指を曲げることで音量を上げ下げしていて、本当に一時的ですがホールド感を失うことになります。ボタン配置をこうすることでホールド感を維持したまま、つまり端末が重いことを逆手に取り、ホールド感を安定させるためにした工夫の一つではないかと思っています。地味だが大きな変化ではあります。

しかし、195gねえ、一番の難点かな。正直なところ、160g前後のスマホを使っている、あるいは4070mAhと大容量バッテリーのLePro 3ですら175g。両面ガラスで高級感はあり、精密機器のカタマリの見本とも言うべき存在なんですけど、それが195gという重さで果たして許されるのか?という疑問はありますね。毎度のようにこの話になりますけど、XPERIA Z4のような最新のスペックと軽量化、デザインの両立ができてこそ、最高傑作と呼ばれるべきなんだと思うんですけどねえ。


最高傑作ではないが質感、性能ともに2017年ハイエンドにふさわしいけど...


カタログスペック通りの性能。4Kディスプレイというアドバンテージもありますが、目立つようなところは少なく、よくできた質実剛健なXPERIAなのは間違いないです。これが偽りなきフラッグシップ。Z5 Premiumにあった儚さみたいなものというか、どこか夢のあった瞬発的なスマホとは違い、スマホとしての基本性能を究極まで作りきったものが、XZ Premiumとして形になったんじゃないかと思います。ベースとなるXZがあってこその良さ、延長線上としてのPremium。Z5 Premiumと大きく違う点は、この実用的であることに果たして価値を見いだせるのかどうか。

怖いのは、これだけ傑作なスマホが出た現状なのにもかかわらず、GALAXY S8+やnubia Z17、mi6などそれぞれに魅力のあるS835スマホが出てきた中で、大きな武器がXPERIAである点しかないこと。5.5インチが主流となり、160g前後が中心です。やはり195gという重さは、実用的な重さではないと思うんですよね。ホールド感をいくら上げても、これだけ重いとやっぱり躊躇するレベルなんですよね。


一つ、これは俺自身の問題を述べるとすると、XPERIA XZ、nubia Z11、LG V20 Pro、LePro 3を使ってしまっている人間にとって、驚きもなにもないのですよ。本当にすごいXPERIAなのはわかるんですが、それぞれに特徴がある機種だっただけに、このXPERIA XZ Premiumは本当にスタンダードなスマホにしか思えないんですよね。極めて高いバランスで成り立っていて、まるで不安がないというのがいいスマホの条件なのかな。果たしてどこまでこの思いは伝わるでしょうかね。


結論としては、十分検討には値するスマホではありますが、なんでも1台で済ませたいという機種はいくらでもありますので、GALAXY S8シリーズやAQUOS R、HTC U11などとモックのホールド感、重さを十分確認すべきだと思います。その上で、我慢できるならどうぞお買上げください。どう贔屓目に見ても、この重さはXPERIA好きでも看過できるレベルじゃないです。以前、買うことがSONY好きの踏み絵として書いたことがありましたが、決して間違ってないかなと、買って改めて思いましたとさ。







おしまい