今回は、Libero 5Gシリーズの最新モデル、nubia S 5Gのご紹介です。

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相変わらずの1円スマホ、今年も無難...え、UNISOC?
さて、前回かなりの期待を込めて買ったmoto g64yでしたが、絶望的になったのが半月前。

このあと、結局XPERIA 5 IIIでお茶を濁す形になっていましたけど、実際のところ、AQUOS Wish2を買おうか本気で思っていました。でも、安いのはドコモ版ばかりで、ワイモバイル版はそれほど数も多くないし、なにせそこそこ高いという問題。
で、そこに降って湧いたように、Povo回線が不要になりました。プリペイドSIMの期限が切れればまた使うことにはなると思うのですが、それでも2回線はいらないよねということと、IIJmioが5GBプランを半年半額キャンペーンを始めたので、どうせau回線使うなら、そっちのほうがいいかと思って、当初はそのままSIMをMNPするつもりでいました。そう、Amazonを見るまでは。
と、なんとなくAmazonで最近のスマホの価格を調べてて、ワイモバイルの回線付属という形ではあるものの、3996円で売っていたのが、このnubia S 5Gです。店頭ではMNP1円ですが、事務手数料等を考慮すると、オンラインストアで購入するのが一番いいのですが、Amazonでワイモバイルを契約する場合、ほとんどプランで端末価格が変わることがないのです。店頭やオンラインストアで1円なのは、だいたいMプラン以上。対して基本的にSプランであっても購入可能だけど、店頭より端末価格は高いよってことなんです。とは言え、事務手数料3850円が端末価格と考えると、それほど問題ないねというのが今回の話になります。先月moto g64yの新規1円を買った時も思いましたけど、ほぼ回線を飛ばし前提として、欲しい端末がある場合はここを挟むことで、安く購入出来るというメリットはありますが、それにしても、超お得というわけでもない。Motorola系だったり、OPPO Renoシリーズだったりがたまにとんでもない特価になることはありますが、そういう時でもない限りは、ラインナップ的に限られる感じはあります。
しかし、新規を即irumoにMNPしちゃってたから、今回は通らないかなと思ってましたけど、通ってしまったので、多分これでしばらくはワイモバイルはダメかなと思ってます。

まあ、やっぱり決め手はUnisoc T760の性能ですね。これがどこまで戦えるものなのかを知りたいというのが本心。ダメダメSoCだったDimensity7025よりは、GPU面で期待が出来るかなと。

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(背面、うっすらnubiaロゴがあるのが、変更点なのかも)

かんたんなスペック
Unisoc T760( 4*A76 2.2 GHz + 4*A55 2.0GHz)
メインメモリー 4GB(仮想メモリ4GB割当可)
ストレージ 128GB(UFS2.2)
6.67インチ FHD+(2400*1080)液晶/リフレッシュレート120Hz
無線LAN 11ac(866Mbps対応)/Bluetooth5.0
5000万画素メインカメラ200万画素マクロカメラ200万画素ポートレートカメラ+1600万画素インカメラ
電源ボタン兼指紋認証センサー、USB type-C端子
NFC搭載(Type-A/B/F)、Felica対応
スマートスタートボタン搭載
モノラルスピーカー/LDAC対応
nanoSIMスロット x1/eSIM
microSDスロット
防水(IPX5、IPX8)、防塵(IP6X)
5000mAhバッテリー
168x 77 x 8.7 mm 197g
Android 14

5G
n1,n3,n28,n77,n78
4G
Band1,2,3,4,8,41,42

(バンドに関しては公式より転載しています。)

公式に記載がないのですが、仮想メモリを4GB割当可能です。

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また、Bluetoothのオーディオコーデックは以下の通り
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意外にaptXのライセンス、しっかり取ってるんですね。逆にLHDCはどこ行った感。

うん、相変わらず画面下ベゼルが大きかったりと、Libero 5G IIから見飽きたデザインですね。
着実にパワーアップはしてるんですけど、Libero 5G IIIで搭載してた有機EL、コスト的に難しいんですかね。今回は電源ボタン一体型の指紋認証センサーです。
潔くソフトバンクバンドのみにしているあたりは今まで通りですけど、毎度思うB28非対応問題。5G側でn28に対応しているので、5G転用基地局でカバーしますってことなんでしょうけどね。何気にn1に対応し始めたということは、ソフトバンクでもB1からn1への基地局転用が始まったということなんでしょうね。逆にAXGPは店じまいじゃないのかなとも思ってるんですけど、auみたいにn41の転用は、別会社扱いだから難しいんでしょうかね。まあ、SIMフリーだけど、他社のSIMで使えるバンドは少ないので、その点は注意ですね。今回はソフトバンクのプリペイドSIMが期限ギリギリでまだ残っていたので使っていますが、その後はPovoか、MNPしたIIJあたりで使おうかなとは思ってます。

1点、コスト的に難しいとは思うのですが、今回もTPUケースは付きませんでした。IVから付属していないとは言え、Liberoシリーズって日本限定に近いモデルなので、ケースが入手しづらい現実があります。今回は発表が旧正月と重なってしまったゆえ、日本では純正のTPUケースを3000円以上で購入するしか、現状はケースがない状態です。メインで使おう、裸運用とかであればいいと思いますが、1円スマホとはいえ、手元にある時間は短くとも、安全に使いたいというのが本音です。なお、ピッタリと合うわけではないですが、ガラスフィルムは、従来のLibero 5G IVのもので、液晶部分をカバー出来ます。


サイズ感、実用性など
結局IVは買ってないので、III比較にもなりますけど、サイズは相変わらず大きいですね。今はXPERIA 1 Vもなく、5 IIIを使っているので、相当なサイズ差があります。
相当気になる点として、指紋認証センサーの精度が悪すぎるのと、すぐに画面表示がされないことが多い点です。設定で、ボタンを押して、指紋認証と画面をONにするようにしてあるのですが、このレスポンスの悪さはどうもなぁと思います。
動作に関しては、アニメーションをカットすれば、それほどストレスを溜めるようなシーンはありません。2017年ごろからZTE/nubiaのスマホを何かしら使ってますけど、今でこそMyOSなんてカスタムOSにしていますが、あんまりいじくってない素のAndroidに近いので、それが良いのかなと。
じゃあ、なんで同じようなMOTOROLAのスマホがダメだったんだというわけですけど、それはひとえにGPUが悪いとしか言いようがないです。そりゃまったく採用例のないPowerVR系じゃなぁ。
通信速度の遅さが今になっては足を引っ張る感じで、WiFi5はもういい加減にしませんか?って思うんですよね。未だにVDSLだから100Mbpsしか出ないとはいえ、11ac/11nのAPを別途用意して、平均50Mbps程度。試しにモバイル回線で測ったら70Mbps出るんです。せめてWiFi6の1x1でいいから対応して欲しいというのが本音。発表されたのが2021年のUnisoc T760だから、WiFi6を求めるのは酷かもしれないですけど、そろそろなんとかして欲しいですね。

歴代最大バッテリーである5000mAhを搭載していること、それとDimensity並に省電力なのか、本気でバッテリーが減らない。moto g64yを遥かに超えるバッテリー持ちが期待出来るのかなと。後述しますけど、学マスの低/30fpsで1周して2%しかバッテリー消費がない。熱くならない。なんだこれ状態です。

というわけで、お約束のゲーム動作確認の時間です。
(2025/2/16現在・インストールおよび動作確認用垢にて起動まで確認)
アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ
アイドルマスターシャイニーカラーズ(enza版/アプリ版)
アイドルマスターシャイニーカラーズ Song for Prism
学園アイドルマスター
プリンセスコネクト Re:Dive
IDOLY PRIDE
ウマ娘 プリティーダービー
ときめきアイドル(オフライン版)

こう、現実は甘くなかったというDimensity7025のGPUであるIMG BXM-8-256で、レビューとしては動作したけど、実際にプレイしたらストレスしか溜まらなかったというmoto g64y。それに比べると、このUnisoc T760はMali-G57MP4を搭載しています。Dimensity700がMali-G57MP2(MC2)を搭載しているため、おおよそ世間ではゲーム最適化が出来てる部類です。このためか、デレステに至っては3DMVをリッチで見ても、もはや違和感がないレベル。実際にプレイすると変わってくると思いますが、3D表示は十分出来てるという感じです。
その他、どのゲームもほぼ最低画質ではあるものの、シャニソン、ウマ娘、アイプラ、学マスと、フリーズなしで動作します。例えば学マスはこんな感じ。
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ね、少しはマシになったでしょ?
これは解像度のみ標準、他は低/30fpsですが、これで1周バッテリー2%、冷却装置なしで行けてしまう。しかも、これが一番びっくりしたのですが、レスポンスがXPERIA 5 IIIの標準/30fpsとほぼ変わらないため、NIA編で1周20分程度と、画質に目をつぶれば、ある意味耐久も可能ではないかと思うレベルです。

いや、真面目にGPUだけの理由でもなさそうな気がしてならないんですよね。公称していませんが、UFS2.1か2.2のどちらかのストレージ接続でも差は出ない、あとはCPU部分のbig.littleコアの比率が4:4であることぐらいなんですよね。今は大体廉価帯SoCのCPU部分のbig.littleコアは2:6の比率なので、その点でCortex-A76 x4と、Cortex-A78 x2では、世代が1世代違うけど、コア数で物をいわせる感じがあります。余談ですけど、Cortex-A76は2018年6月にリリースされていて、同じくA55に至っては2017年リリースなんですよね。Mediatekもそうなんですけど、T760はいい意味でこれだけ枯れているCPUやGPUを搭載していて、それを現在のプロセスルールで作っちゃうから、そりゃ省電力で、特に不安定さのない動作をするわけだと、妙に納得してしまうところがあります。


まとめ
期待以上の出来。あのUnisocでもこれだけ動くのかと驚き
正直なところ、SCシリーズのイメージや、廉価帯タブレットに搭載されているT606あたりのイメージが強かったUnisoc製のSoCも、現代ではここまでサクサク動作するものなのかと驚きがありました。Dimensity700/6000系と比較すれば、GPUで上の性能。A78 x2とA76 x4での処理能力も、それほど差がないと感じます。おそらく、問題があるとすれば、画像編集や動画撮影などなのかなと思いますが、それを求めるのは酷かな。少なくとも、S695程度、Dimensity700程度と肩を並べるレベルには十分到達しています。それゆえ、これほどの安定感を得ているのかなと思います。
あと、それほど派手なことをやっているわけでもないので、moto g64yのように実用してみたら、すごい問題があるという可能性がありそうですけど、言ってみればSnapdragon855とCPUコア構成的には一緒(厳密にはKryoなので同一ではないが)なわけで、多分実用ベースでもそこまでの問題は起きないんじゃないかなと思っています。GPUが圧倒的にに弱いけど、前向きに考えれば、Mali-G系が日本でもようやく市民権を得てきた今だからこそ、日本市場にUnisoc搭載スマホを投入するメーカーが出てくる可能性(余談だけどUMIDIGIとかBlackViewあたりはたまに採用してたりするけど)が出てくるんじゃないかと思っています。中国なんかではMOTOROLAも搭載スマホありますし、バンドローカライズのみで済むなら、搭載してみていいでしょう。g32より売れるかも知れないですよ。

ZTE、REDMAGICはともかくとして、nubiaは廉価帯ばかりで、海外のAXON系とかを投入したりしないのかなと。nubia Z70 UltraとREDMAGIC10Proの下にあるのが、nubia Flip2やnubia S 5Gなのは少しさみしい。ミドルエンドモデルをいくつか日本に投入してみても面白いと思うんですけどね。

とりあえず、2025年春のローエンドモデル格付けでは、僕は総合的にはこれを押して行く感じですね。GALAXY A25も割と魅力的ですけど、あれもDimensity6100ですもんね。しかもストレージ64GBって。そういう意味で論外に上がるストレージ64GBモデルですけど、もうOSで1/3食うレベルなのだから、コストを下げる云々で快適性をダウンさせるのは、おかしいと思いますよ。

さて、溜飲を下げることは出来たし、予想外のおもちゃを手に入れてしまった。1台持ちでの実用はどんなもんかと、同じ状況を作り出してみようかすごく悩むけどなぁ。


おしまい